オタク市場調査が発表…同人誌市場は757億円、「サバゲー」ブーム到来の兆し、「現在も過去も恋人無」は31.2%など(矢野経済研究所調べ)
January 19, 2016(Tue) 17:51 / by インサイド
矢野経済研究所は、国内における「オタク」市場の調査を実施し、調査結果を発表しました。
矢野経済研究所が定義する「オタク」市場は、一定数のコアユーザーを有するとみられ「オタクの聖地」である秋葉原などで扱われることが比較的多いコンテンツや物販、サービスなどを指します。調査要綱は以下の通りです。
◆市場概況
今回の調査では、「オタク」市場は、縮小傾向が続いていた市場分野において、その縮小幅が緩やかになっています。また、アイドル市場やトイガン・サバイバルゲーム市場のように、前年度比で二桁増に成長している市場分野もあり、「オタク」市場全体としては好調に推移しています。
■分野別動向
●同人誌市場
市場規模は前年度比3.4%増の757億円。ダウンロード販売が伸長し、市場を牽引しています。
●プラモデル市場
市場規模は前年度比2.8%増の261億円。前年度に引き続きキャラクターモデル、スケールモデル(実在の車両・飛行機・建造物など)がともに拡大しています。
●フィギュア市場
市場規模は前年度比1.4%増の316億円。円安による価格上昇の影響をはじめ、女性ファン層の拡大、旺盛なインバウンド需要(訪日外国人客の消費)などから市場が拡大しました。
●ドール市場
市場規模は前年度比0.7%減の134億円。固定ファンに支えられていますが、大幅なユーザーの拡大はないとみられ、微減で推移しています。
●鉄道模型市場
市場規模は前年度比4.5%増の92億円。新幹線に対する関心の高さから新幹線関連の商品が好調に推移し、市場は拡大しています。
●アイドル市場
市場規模は前年度比37.4%増の1,186億円。ジャニーズやAKB48グループなどのコアファンが市場を支え、更に拡大させています。加えて複数のアイドルグループの台頭により市場が拡大しました。
●プロレス市場
市場規模は前年度比1.5%減の121億円。各団体の新規ファンの開拓に向けた取り組みなどが奏功し、ファン層は拡大傾向にあるものの、入場料金の設定の見直しなどにより、ユーザー側の支出額が減少したことで市場が縮小しました。
●コスプレ衣装市場
市場規模は前年度比1.7%増の430億円。「コスプレ」が一般的な趣味と認知され、日本国内でハロウィンも定着。ライトユーザーの増加により市場は拡大しています。
●メイド・コスプレ関連サービス市場
市場規模は前年度比0.9%増の112億円。「メイド喫茶」「コスプレ飲食店」ブームの終焉で縮小傾向でしたが、一般層や外国人観光客をターゲットとした事業者が市場を牽引し、微増で推移しました。
●恋愛ゲーム市場
市場規模は前年度比 5.4%増の137億円。業界内における競争は激化しているものの、一般女性向けコンテンツが好調に推移していることから、市場は拡大基調となっています。
●ボーイズラブ市場
市場規模は前年度比0.9%減の212億円。電子書籍の売上が伸び、同人誌も堅調に推移しましたが、出版物やドラマCDなどの売上が低調に推移したことから微減となっています。
●ボーカロイド市場
市場規模は前年度比3.4%増の90億円。引き続き二次創作が活発に行われており、市場は活況を呈しています。また「初音ミク」人気で関連商品の販売に留まらず、ライブ活動が本格化するなど市場が拡大しました。
●トイガン(エアガンおよびモデルガン)・サバイバルゲーム市場
市場規模は前年度比 10.8%増の144億円。近年、都心でもサバイバルゲームを楽しむ環境が整い、初心者や女性層を取り込み、市場が拡大しています。
◆オタクに関する消費者アンケート
・調査時期:2015年9月
・調査対象:国内在住の15歳~69歳までの男女9,862名
■自分を「オタク」だと思いますか?もしくは人から「オタク」と言われたことがありますか?
・調査方法:インターネットアンケート、単数回答
■上記設問で「はい」と答えた人で既婚者(過去に結婚有を含む)
・調査方法:インターネットアンケート、単数回答
「オタク」を自認している、もしくは第三者から「オタク」と認知されている層は全体のおよそ21%。その中で既婚者は37.9%、未婚者が62.2%であることから、結婚しても「オタク」でいる層は少なくないと言えそうです。
また、オタクと自認している、もしくは認識されている層の2,080名について、1人あたりの年間平均消費金額と1世帯あたりの平均年収額を算出。以下のような結果となりました。
■「オタク」1人あたりの年間平均消費金額と、1世帯あたりの平均年収額
・調査方法:インターネットアンケート、複数分野回答
・1人あたりの年間平均消費金額の上位10分野を掲載
●アイドル
・回答者数:251名
・1人あたりの年間平均消費金額:74,225円(1位)
・1世帯あたりの平均年収額:547万円(7位)
●鉄道模型
・回答者数:86名
・1人あたりの年間平均消費金額:49,721円(2位)
・1世帯あたりの平均年収額:693万2000円(1位)
●コスプレ衣装
・回答者数:66名
・1人あたりの年間平均消費金額:47,530円(3位)
・1世帯あたりの平均年収額:515万5000円(9位)
●トイガン・サバイバルゲーム
・回答者数:86名
・1人あたりの年間平均消費金額:30,230円(4位)
・1世帯あたりの平均年収額:515万5000円(6位)
●プロレス
・回答者数:61名
・1人あたりの年間平均消費金額:28,303円(5位)
・1世帯あたりの平均年収額:575万円(3位)
●同人誌
・回答者数:183名
・1人あたりの年間平均消費金額:27,436円(6位)
・1世帯あたりの平均年収額:488万7000円(17位)
●フィギュア
・回答者数:146名
・1人あたりの年間平均消費金額:25,299円(7位)
・1世帯あたりの平均年収額:562万6000円(5位)
●プラモデル
・回答者数:115名
・1人あたりの年間平均消費金額:25,075円(8位)
・1世帯あたりの平均年収額:565万2000円(4位)
●アニメ
・回答者数:720名
・1人あたりの年間平均消費金額:25,040円(9位)
・1世帯あたりの平均年収額:488万8000円(16位)
●漫画
・回答者数:711名
・1人あたりの年間平均消費金額:22,427円(10位)
・1世帯あたりの平均年収額:495万7000円(14位)
この結果から、「アニメ」「漫画」市場は多くの分野と重なり合う面もあり、「オタク」全般に普及している分野であることがわかります。また、「鉄道模型」「フィギュア」「プラモデル」など、立体物の分野は1世帯あたりの平均年収が比較的高く、金銭面でゆとりのある「オタク」が深く楽しむ傾向にある分野であると言えそうです。
「アイドル」分野は、前年度比37.4%増の市場規模とあわせて、1人あたりの年間平均消費金額も他の分野から1歩抜け出た74,225円で堂々の第1位。今年度もその勢いはまだまだ続きそうです。
「トイガン・サバイバルゲーム」分野は、前年度比10.8%増の市場規模で、1人あたりの年間平均消費金額も30,230円で第4位と、成長著しい分野となっています。身近な場所で気軽に楽しめるよう設備も整いつつある「トイガン・サバイバルゲーム」市場の成長に2016年は大注目かもしれません。
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記事提供元: インサイド
矢野経済研究所が定義する「オタク」市場は、一定数のコアユーザーを有するとみられ「オタクの聖地」である秋葉原などで扱われることが比較的多いコンテンツや物販、サービスなどを指します。調査要綱は以下の通りです。
- 【オタク市場に関する調査】
- 調査期間:2015年8月~10月
- 調査方法:矢野経済研究所の専門研究員による直接面談及び、電話・FAXによるヒアリング、消費者アンケート調査、文献調査を併用
- 調査対象:以下のジャンルの関連商品を扱う事業者、及び業界団体など
アニメ/漫画(電子コミック含む)/ライトノベル/同人誌/プラモデル/フィギュア/ドール/鉄道模型/アイドル/プロレス/コスプレ衣装/メイド・コスプレ関連サービス(メイド喫茶・居酒屋・マッサージ、コスプレ飲食店、コンセプトカフェ等)/オンラインゲーム/恋愛ゲーム/ボーイズラブ/ボーカロイド(関連商品含む)/トイガンなど
◆市場概況
今回の調査では、「オタク」市場は、縮小傾向が続いていた市場分野において、その縮小幅が緩やかになっています。また、アイドル市場やトイガン・サバイバルゲーム市場のように、前年度比で二桁増に成長している市場分野もあり、「オタク」市場全体としては好調に推移しています。
■分野別動向
●同人誌市場
市場規模は前年度比3.4%増の757億円。ダウンロード販売が伸長し、市場を牽引しています。
●プラモデル市場
市場規模は前年度比2.8%増の261億円。前年度に引き続きキャラクターモデル、スケールモデル(実在の車両・飛行機・建造物など)がともに拡大しています。
●フィギュア市場
市場規模は前年度比1.4%増の316億円。円安による価格上昇の影響をはじめ、女性ファン層の拡大、旺盛なインバウンド需要(訪日外国人客の消費)などから市場が拡大しました。
●ドール市場
市場規模は前年度比0.7%減の134億円。固定ファンに支えられていますが、大幅なユーザーの拡大はないとみられ、微減で推移しています。
●鉄道模型市場
市場規模は前年度比4.5%増の92億円。新幹線に対する関心の高さから新幹線関連の商品が好調に推移し、市場は拡大しています。
●アイドル市場
市場規模は前年度比37.4%増の1,186億円。ジャニーズやAKB48グループなどのコアファンが市場を支え、更に拡大させています。加えて複数のアイドルグループの台頭により市場が拡大しました。
●プロレス市場
市場規模は前年度比1.5%減の121億円。各団体の新規ファンの開拓に向けた取り組みなどが奏功し、ファン層は拡大傾向にあるものの、入場料金の設定の見直しなどにより、ユーザー側の支出額が減少したことで市場が縮小しました。
●コスプレ衣装市場
市場規模は前年度比1.7%増の430億円。「コスプレ」が一般的な趣味と認知され、日本国内でハロウィンも定着。ライトユーザーの増加により市場は拡大しています。
●メイド・コスプレ関連サービス市場
市場規模は前年度比0.9%増の112億円。「メイド喫茶」「コスプレ飲食店」ブームの終焉で縮小傾向でしたが、一般層や外国人観光客をターゲットとした事業者が市場を牽引し、微増で推移しました。
●恋愛ゲーム市場
市場規模は前年度比 5.4%増の137億円。業界内における競争は激化しているものの、一般女性向けコンテンツが好調に推移していることから、市場は拡大基調となっています。
●ボーイズラブ市場
市場規模は前年度比0.9%減の212億円。電子書籍の売上が伸び、同人誌も堅調に推移しましたが、出版物やドラマCDなどの売上が低調に推移したことから微減となっています。
●ボーカロイド市場
市場規模は前年度比3.4%増の90億円。引き続き二次創作が活発に行われており、市場は活況を呈しています。また「初音ミク」人気で関連商品の販売に留まらず、ライブ活動が本格化するなど市場が拡大しました。
●トイガン(エアガンおよびモデルガン)・サバイバルゲーム市場
市場規模は前年度比 10.8%増の144億円。近年、都心でもサバイバルゲームを楽しむ環境が整い、初心者や女性層を取り込み、市場が拡大しています。
◆オタクに関する消費者アンケート
・調査時期:2015年9月
・調査対象:国内在住の15歳~69歳までの男女9,862名
■自分を「オタク」だと思いますか?もしくは人から「オタク」と言われたことがありますか?
・調査方法:インターネットアンケート、単数回答
- ●はい 21.1%(2,080名)
●いいえ 78.9%(7,782名)
■上記設問で「はい」と答えた人で既婚者(過去に結婚有を含む)
・調査方法:インターネットアンケート、単数回答
- ●既婚者(現在結婚している・過去に結婚有) 37.9%
●未婚者(現在恋人有) 13.2%
●未婚者(現在恋人無だが過去には有) 17.8%
●未婚者(現在も過去も恋人無) 31.2%
「オタク」を自認している、もしくは第三者から「オタク」と認知されている層は全体のおよそ21%。その中で既婚者は37.9%、未婚者が62.2%であることから、結婚しても「オタク」でいる層は少なくないと言えそうです。
また、オタクと自認している、もしくは認識されている層の2,080名について、1人あたりの年間平均消費金額と1世帯あたりの平均年収額を算出。以下のような結果となりました。
■「オタク」1人あたりの年間平均消費金額と、1世帯あたりの平均年収額
・調査方法:インターネットアンケート、複数分野回答
・1人あたりの年間平均消費金額の上位10分野を掲載
●アイドル
・回答者数:251名
・1人あたりの年間平均消費金額:74,225円(1位)
・1世帯あたりの平均年収額:547万円(7位)
●鉄道模型
・回答者数:86名
・1人あたりの年間平均消費金額:49,721円(2位)
・1世帯あたりの平均年収額:693万2000円(1位)
●コスプレ衣装
・回答者数:66名
・1人あたりの年間平均消費金額:47,530円(3位)
・1世帯あたりの平均年収額:515万5000円(9位)
●トイガン・サバイバルゲーム
・回答者数:86名
・1人あたりの年間平均消費金額:30,230円(4位)
・1世帯あたりの平均年収額:515万5000円(6位)
●プロレス
・回答者数:61名
・1人あたりの年間平均消費金額:28,303円(5位)
・1世帯あたりの平均年収額:575万円(3位)
●同人誌
・回答者数:183名
・1人あたりの年間平均消費金額:27,436円(6位)
・1世帯あたりの平均年収額:488万7000円(17位)
●フィギュア
・回答者数:146名
・1人あたりの年間平均消費金額:25,299円(7位)
・1世帯あたりの平均年収額:562万6000円(5位)
●プラモデル
・回答者数:115名
・1人あたりの年間平均消費金額:25,075円(8位)
・1世帯あたりの平均年収額:565万2000円(4位)
●アニメ
・回答者数:720名
・1人あたりの年間平均消費金額:25,040円(9位)
・1世帯あたりの平均年収額:488万8000円(16位)
●漫画
・回答者数:711名
・1人あたりの年間平均消費金額:22,427円(10位)
・1世帯あたりの平均年収額:495万7000円(14位)
この結果から、「アニメ」「漫画」市場は多くの分野と重なり合う面もあり、「オタク」全般に普及している分野であることがわかります。また、「鉄道模型」「フィギュア」「プラモデル」など、立体物の分野は1世帯あたりの平均年収が比較的高く、金銭面でゆとりのある「オタク」が深く楽しむ傾向にある分野であると言えそうです。
「アイドル」分野は、前年度比37.4%増の市場規模とあわせて、1人あたりの年間平均消費金額も他の分野から1歩抜け出た74,225円で堂々の第1位。今年度もその勢いはまだまだ続きそうです。
「トイガン・サバイバルゲーム」分野は、前年度比10.8%増の市場規模で、1人あたりの年間平均消費金額も30,230円で第4位と、成長著しい分野となっています。身近な場所で気軽に楽しめるよう設備も整いつつある「トイガン・サバイバルゲーム」市場の成長に2016年は大注目かもしれません。
Copyright (C) 2016 Yano Research Institute Ltd.
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