情報システムのトピックス-PR-
クラウドは性能不足、企業システムが重過ぎる
無限とも思えるコンピュータリソースを擁するパブリッククラウド。ところが、新年早々のユーザー企業への取材で「クラウドは性能不足」との声が相次いだ。いずれもオンプレミス(サーバー設置型)で利用する業務システムをクラウドに移行しようとして壁に突き当たった。
「まさか、最初から最高性能のサービスを使うことになるとは思わなかった」。こう話すのは、社内システムのクラウド移行を積極的に進めるA社のIT担当者。サーバーをはじめハードウエアの調達や保守作業をオフロードする目的で、IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)を活用する方針である。同社がつまずいたのが、販売管理や営業支援で活用するCRM(顧客関係管理)パッケージだ。
検証目的でクラウド上で動かしてみたところ、オンプレミスよりも遅い。原因を調べると、CPUがボトルネックとなり、データベース(DB)で遅延が発生していた。IaaSでは、仮想マシンのCPU性能やメモリー容量が選べる。IT担当者は「パッケージベンダーの推奨値を算出したうえで、CPUやメモリーは余裕を持って割り当てたはずなのに」と首をかしげる(写真1)。
2カ月にわたるチューニング作業では、ディスク構成を見直したり、各種キャッシュの設定を変えたりと、手を尽くした。仮想マシンの性能も徐々に上げていき、気が付けば、メニューに並ぶ最高性能に達していた。何とか移行のメドは立ったものの、「一時はオンプレミスに残すことも考えた」という。
ディスクI/Oの性能不足から、クラウド移行に二の足を踏む例もある。
連載新着記事一覧へ >>
- 2年前にジャック・ドーシーが示唆していたもの (2016/01/19)
- 政府予算はサイバーセキュリティ分野が急伸 (2016/01/18)
- ブロックチェーンは本当に業界を変えるのか、潜在力を冷静に評価してみる (2016/01/15)
- 「飲み会で会ったばかりの人に友達申請」、アリですか? (2016/01/14)
今週のトピックス-PR-
ITpro Special
What's New!
Pick Up!
- ソフト開発の圧倒的な作業効率を実現
- 機内モードでもスマホを使い倒す方法とは
- せっかくのタブレットが使われない理由とは
- これからのWAF/DDoS対策の形とは?
- 人工知能で進む人の言動・感性の理解と活用
- オンプレミスかクラウドかで迷ったときは?
- なぜ現場はIT部門に期待しなくなったのか
- 味の素や熊谷組に見るクラウド化のポイント
- ワークスタイル変革/成功と失敗の分かれ目
- 富士通≫社内システム完全クラウド化の挑戦
- モバイル時代のワークスタイル変革とは?
- APIをビジネスに役立てるためのヒント
- 2016年サイバー脅威を予測した結果、、、
- サイバーテロ対策フォーラムReview
- ベンダーに訊く、IoT時代のICTの役割とは
- 待ったなし! 働き方の再定義
- “アイデアエコノミー”の時代がやってきた
- 変化に強い企業システムを作る方法とは?
- スペシャリストが教えるマイナンバー対策
- 池澤あやかがIBM Bluemix Watson APIを学ぶ
- 次世代クラウドでシステム開発を高速化!
- オートデスク製品が新ライセンス体系に移行
- ソフトバンクのクラウドはなぜ評価される?
- AWSもAzureも!クラウドをまたぐデータ共有
- 競争力を生むデジタル時代のICT基盤とは?
- 安くて使いやすいIoTプラットフォーム
- ビッグデータはクラウドで操る!
- IBM、SAP S/4HANAとの連携を強化
- 10億円のコストを削減したIoTの活用事例は
- 注目の既存資産活用事例と最新COBOL技術
- 「クラウドインテグレータ」へ舵を切れ
- NECレノボ、未来に向けたデジタル推進戦略
- デジタル変革に向けた次世代基盤構築を支援