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Samsung、帯域が2倍になった第2世代HBMの量産を開始

〜ビデオカード向けの8GB HBM 2も年内生産

HBM 2の構造

 韓国Samsung Electronicsは19日(現地時間)、第2世代HBM(High Bandwidth Memory)の4GB DRAMパッケージの量産を開始したと発表した。

 第1世代のHBMが昨年(2015年)の6月に発表されたAMDの「Radeon R9 Fury X」に搭載されていることは周知の通りだが、今回Sansungが発表した第2世代HBM(HBM 2)のDRAMパッケージはその倍となる256GB/secの帯域幅を確保している。これは4GbitのGDDR5 DRAMチップ(帯域幅36GB/sec)の約7倍の性能になる。

 今回のHBM 2は20nmのプロセスルールで製造されており、TSV(Through Silicon Via)技術が用いられている。TSVはDRAMシリコンダイを積層して実装する技術で、単一の8Gbit HBM 2のダイには5,000を超えるTSVによる孔が設けられている。これはTSVで製造された8Gbit DDR4の36倍になるという。

 Samsungはビデオカード向けに特化した8GB版HBM 2の生産を年内中に計画しており、これを採用することで従来GDDR 5 DRAMで構成していた基板のメモリ周りの面積を95%節約できるとしている。

 今後HBM 2は、HPC(High Performance Computing)やエンタープライズ向けサーバー、ネットワークシステムなどに用いられ、その性能を活かして並列コンピューティングやレンダリング、機械学習に活用されていくとのこと。

(中村 真司)