たとえ赤字でも
売らなければいけない時がある!?
商品を赤字で販売してメリットはあるの?
宣伝を目的として商品を赤字で販売することはめずらしくありません。結果的に利益に結びつくか?と聞かれれば一時的には売上が上がっても、結果的に利益とするのは難しいものです。ネット通販でも同様に容易ではありませんが、ネット通販だけの特性を理解することで、割引の効果と持続性を格段にアップすることができます。結果を出すためには「運任せ」ではなく、どのような仕組みで利益に転換するのかという具体的な流れを正しく理解して、意味のあるセール「割引」を実施することが大切です。ここでは、たとえ商品を赤字で販売しても、利益に転換するための仕組みと、具体的な方法などをご紹介します。
問題です
消費者の目線で考えてみてください
あなたがプレゼント用に花束を購入するなら、
どちらの商品を選択しますか?ヒント:見た目も同じような商品だが、
Bの商品には購入者の口コミがたくさん寄せられている。
おそらく、ほとんどの方がBの商品を選ぶはずです。
なに、あたり前の事いってんの?
おそらくは、ほとんどの方がそう感じた筈です(笑)口コミが多いほど売れるのは言うまでもありませんが、それだけでは終わらない重要なポイントがここにはあります。上の例では二つの商品を同じ価格で販売していますが、Bの方が高い価格だった場合にはあなたはどちらを選択しますか?もしくは、どのくらい高くてもBを選びますか?価格が高いことを考慮して、もう一度考えてみてください。
Bの方が高くても売れる!
結論から言えばBの方が多少価格が高くても売れます。実際に商品に触れることができないネット通販では、口コミによる安心感と、それが多く寄せられているショップへの信頼感は、購入する際の要素として大きく影響します。たとえ全く同じ商品だとしても、価格が高く口コミが多いほうが商品自体の品質が高いと感じる方もいるはずです。誤解を恐れずに言ってしまえば「信頼感と安心感は売れる」のです。口コミ自体が付加価値として認識されていると解釈してもかまいません。ネットショップは価格競争だけで勝負がきまると思いがちですが、このケースでは価格だけではない口コミという付加価値によって価格の壁を越えていることを知ることができます。
信頼感は売ることでしか生まれません
お店の信頼感、商品の安心感は「売ること」でしか生まれません。そのために、お店を体験していただき、商品を利用してもらうことが大切なのです。とくに新規にオープンしたショップの場合には、一件でも売上をあげて口コミを集めることが大切です。そんな一件の口コミなんて意味ないだろと感じるかもしれませんが、どんな人気商品でも最初は一件の購入からはじまり、そこから新しい購入者を呼び、最終的には大きな売上へと発展しています。最初の一件の口コミまでは容易ではありません。何よりも難しく何よりも大切なスタート地点だと覚えておきましょう。一件だけでも、クリック単価の広告を購入した際の『転換率※アクセスしたユーザーが実際に購入する確率』が高くなり広告に対する費用対効果が段違いに高くなるはずです。そして、検索順位の優位性およびSEO的な観点で考えても、商品を購入したユーザーが多くなるほど、ブログ・Twitter・Facebookなどで紹介される機会も多くなり、結果的にソーシャルメディアからの被リンクも増えるので検索順位アップにも期待することもできます。
商品価格がすべてだった時代は終わりました
かつてはインターネット通販では「価格.com」のような価格比較サイトで販売価格を比較して購入するのが主流でした。その当時のネット通販は”安さ”が全てであり、似たようなマッチングサービスもたくさん登場しました。しかし、2006年頃からネットショップに商品購入者の感想が寄せられる「レビュー機能」が搭載されたことで状況が変わります。消費者は価格だけでなく、商品の品質を図る要因として口コミを参考するようになりました。現在では大手ショッピングモール「楽天市場」の検索順位を決定づける一番の要因として「口コミ」の数と評価が影響してると言われており「最安値で探す」のような検索ボタン自体が廃止されています。
売り込みではなく口コミで売る時代に
インターネットが普及することで情報伝達のスピードと持続性が格段に高くなりました。お店を利用して本当に満足した消費者は、TwitterやFacebookなどで情報を拡散してくれます。インターネットが普及することで「売り込み」ではなく「口コミ」で売る時代が到来しました。販売した商品に対して評価が行われ、それが次の売上にも大きく影響するのです。
具体的な販売方法を考えてみる
一番わかりやすい具体的な方法をご紹介します。
上記の例では3000円で販売して口コミが集まったあとに
価格を5,000円に値上げして販売しています。
販売して口コミを集めたあとに価格を上げる
おそらくこのような方法を紹介するマニュアルや、サイトなどは一切ないと思われます(苦笑)これは推奨しているわけではありませんが、意識的ではなく”結果的に”このような形で人気店舗になったケースはめずらしくないのでリアルな分析結果としてご紹介します。当然ですが、あまり目に見える販売戦略をお客様は嫌いますので「お試し」「期間限定」など、とにかく誠実な形で一つのイベントとして実施することが大切です。
レビューに関する注意点など
▼レビューを書いてもらうための方法など
よくある手法が、レビュー記載者のみ「割引対象」もしくはレビューに受注番号などを記載していただき「プレゼント進呈」もしくは「プレゼントの抽選応募」などが多いようです。
▼レビューのない商品は売れない
特にモールショップでは口コミが一件もない商品は売れる可能性が非常に低くなります。レビューは一件あるだけでも、売れる可能性は段違いに上がりますので、何らかの対策を考えてみましょう。
▼リピート商材は作為的な価格操作を消費者は嫌う
リピート商材については、あまりにも頻繁に価格操作をすることを消費者は嫌うだけでなく、お店に対して不信感を感じるケースも少なくありません。ある程度売上の安定した定番商品は「いつでも買える安心感」を出すために常に値引きの対象外とすることも一つの方法だと覚えておきましょう。
最後に言いたいこと
ネット通販で成功するお店について
ネット通販は、対面販売ではない機械的で冷たいイメージのある販売方法だと勘違いしている方も多いようですが、実際には「お客様の声」が常に身近にあり、商品を満足してもらうことが何よりも大切なマーケットだということを忘れてはいけません。実はお客様の満足を優先する温かみのあるお店こそネット通販で成功する可能性が高いのです。