韓国警察庁サイバー捜査チームは17日、全国のインターネットカフェにコンピューターウイルスを広め、インターネットを使った「いかさまカード賭博」に及んだとして、A容疑者(36)ら2人を逮捕し、ウイルスを開発したB容疑者(38)ら13人を在宅のまま書類送検したと発表した。このほか、1人を指名手配した。
調べによると、容疑者らは2012年1月から今年1月にかけ、全国のインターネットカフェ約1万1000カ所にあるパソコン約77万台の61%に相当する46万6430台をウイルスに感染させた。
容疑者にはウイルスに感染したパソコンで賭博行為をするユーザーの手の内が丸見えの状態となる仕組みで、4年間に約40億ウォン(約3億8500万円)を荒稼ぎしていたとみられる。
ベンチャー起業家だった人物と共同でウイルスを開発したB容疑者は有名私立大のコンピューター工学科を中退し、16年間にわたりプログラマーとして働いていたという。
容疑者らはインターネットカフェの管理プログラム運営会社を5億ウォン(約4800万円)で買収後、犯行に及んだという。捜査関係者は「ウイルスに感染したパソコンの台数は2009年、11年のDDoS(分散サービス妨害)攻撃でそれぞれ感染した27万台、10万台を上回る」と説明した。
警察は韓国インターネット振興院(KISA)などと共同でインターネットカフェ管理プログラムの悪用に共同で対処し、個人保有のパソコンよりもセキュリティー面で弱いインターネットカフェのパソコンを狙った新型犯罪に対する監視を評価する方針だ。