【コラム】韓国のスポーツ選手に人権はないのか

 韓国プロ野球サムスン・ライオンズは安志晩(アン・ジマン)と尹盛桓(ユン・ソンファン)を2016年の春キャンプに連れて行った参加させた。2人は昨年、海外での違法賭博疑惑で警察の聴取を受け、昨年のプロ野球ポストシーズンを前に同じ容疑が持たれたチームメート林昌勇(イム・チャンジョン、現在は退団)と共に韓国シリーズのエントリーから外されていた。

 賭博疑惑が報道されて以降、時間がかなり経ったが、2人に対するファンの視線はまだ厳しい。しかし、サムスンとしては罪が立証されていない選手をやたらに犯罪者扱いはできないので、キャンプに合流させるしかなかった。その一方で、いつ出頭を求められ、聴取が行われるか分からないので、警察の捜査内容に引き続き敏感にならざるを得ない。

 警察が安志晩と尹盛桓について海外での違法賭博容疑で捜査していることが分かったのは昨年10月のことだった。林昌勇と呉昇桓(オ・スンファン)が同じ容疑で検察の捜査線上に浮上した時期とほぼ同じだ。しかし約2カ月後、略式起訴により林昌勇と呉昇桓の捜査を終結させた検察とは違い、安志晩と尹盛桓の捜査をしている警察は「関係者の話やさまざまな状況を分析している」という言葉を繰り返すばかりだ。検察の処理速度が「LTE級」とすれば、警察は「2G級」と言えるだろう。

 こうした指摘に対し、警察は「悔しい」と反論している。検察は林昌勇と呉昇桓に出頭を求めるまで相当期間、捜査過程に時間をかけたが、警察としては捜査が初期段階で外部に漏れてしまったというのだ。

スポーツ部=姜鎬哲(カン・ホチョル)次長
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