三重県のニュース
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公害調査尽力 吉田克己氏死去
多くのぜんそく患者を出した三重県の四日市公害の原因の調査や、汚染物質の排出規制に力を尽くした三重大学の吉田克己名誉教授が、16日、肺がんのため亡くなりました。92歳でした。
吉田名誉教授は、三重大学の前身の三重県立大学医学部で教授を務めていた昭和30年代に多くのぜんそく患者が発生した四日市公害で、コンビナート企業が排出する煙とぜんそく患者の発生との関係について、幅広く調査を行いました。
吉田名誉教授は、患者側がコンビナート企業に損害賠償を求めた裁判でも、この調査について証言し患者側の勝訴に貢献しました。
その後、三重県が設置した公害センターの所長として、汚染物質の排出を地域の総量で規制する「総量規制」という方法を、全国に先駆けて導入した県の公害防止条例の改正に力を尽くしました。
三重大学によりますと、吉田名誉教授は16日、岐阜県大垣市内の自宅で肺がんのため亡くなりました。
92歳でした。
吉田名誉教授が亡くなったことについて、四日市公害の患者で、公害裁判の原告の野田之一さんは、「吉田先生のような権威のある研究者の存在があったからこそ、四日市公害の問題も早くに改善されたのだと思う。ありがたく思っています」と話していました。
01月18日 19時55分