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【大相撲】

白鵬また奇襲 「頭を使わなきゃ」

2016年1月19日 紙面から

九州場所10日目、栃煌山(左)に猫だましを見せる白鵬=昨年11月17日

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◇大相撲初場所<9日目>

 (18日・両国国技館)

 白鵬(30)=宮城野=は栃煌山を上手出し投げで下して無傷の9連勝。トップ並走の琴奨菊(31)=佐渡ケ嶽=も魁聖に快勝した。平幕の隠岐の海と高安が敗れ、1敗は琴勇輝を退けた日馬富士だけとなった。鶴竜は軍配差し違えとなった一番で豪栄道を下し、7勝目を挙げた。豪栄道は5敗目で黒星先行。稀勢の里は4敗目。

 朝の稽古場。猫だましの次は八艘(はっそう)飛びとか? と報道陣に問われると、白鵬は「どっちに飛ぼうかな」とまんざらでもない様子で質問に乗ってきた。

 そして土俵に上がった横綱。八艘(はっそう)飛びではなかったが、立ち合いで右の手のひらを栃煌山の顔にかざし、視界を遮ってから左へ体を開いて上手出し投げ。先場所に続き奇策を練っていたようだ。

 初日から無傷の9連勝を飾った横綱は、館内のブーイングにも平然としたものだ。「モンゴルへ帰れ−!」とやじが飛んだが、「それは申し訳ありません。そうなってしまったからね。取り直しはできないからね」と頭を下げつつも、栃煌山にダメ出しを連発した。

 「(栃煌山は)力はありますよ。でも、もろいところがある。その辺の波が治らないとね」と分析。その上で、そこをついた立ち合いに「頭を使わなきゃ。力比べじゃないんだから。手を出した瞬間に勝負あったね。変化じゃないからね。手が支えている、その後ですから。(栃煌山は)そのまま走っちゃったね」と一刀両断した。

 栃煌山にこの負けを糧にしてほしいか? 「いい質問をしたね。その通り」とニヤリと笑って締めくくった。

 「悔しいと思っても勝負だから。みんな悔しい思いをして、それを積み重ねて勝ってきてますから」。それができたのが白鵬。やはり白鵬の壁は高くて厚い。東京都内に積もった雪を見て「目に優しいかもしれないね」。36度目の賜杯へ視界は良好だ。 (岸本隆)

 

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