中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

斉藤さん、工藤さんが殿堂入り

2016年1月19日 紙面から

野球殿堂入りとなり、レリーフの前でポーズを決めるソフトバンクの工藤監督(左)と巨人の斎藤2軍監督=東京都文京区の野球殿堂博物館で(北田美和子撮影)

写真

 野球殿堂博物館は18日、2016年の野球殿堂入りを発表し、競技者表彰のプレーヤー表彰で、今年から投票対象となった工藤公康ソフトバンク監督(52)と、11試合連続完投勝利のプロ野球記録を持つ斎藤雅樹・巨人2軍監督(50)が選ばれた。資格1年目での殿堂入りはビクトル・スタルヒン、王貞治、野茂英雄に続き4人目。エキスパート表彰では通算2314安打の故榎本喜八さんが選ばれた。アマ球界が対象の特別表彰は故松本瀧蔵・元衆院議員、山中正竹・全日本野球協会理事(68)が選出された。

 「ミスター完投」の野球との出会いは偶然だった。小学5年生のとき、川口市政だよりでリトルリーグの部員募集を見た母・ユキ子さん(78)が「勝手に投稿してしまった」。ソフトボールをしていた斎藤少年は「嫌々ながら」参加したテストに合格。大投手としての道を歩み始めた。

 市立川口高から巨人に入団すると、運命の出会いが待っていた。当時の藤田元司監督(故人)だ。入団1年目の5月、2軍の多摩川グラウンドでの投球練習を見て、「ちょっと腕を下げて投げてみな」とサイドスロー転向を言い渡された。「後から『腰が横回転だったから、それに合わせた』と聞いた。ストレートは少し遅くなったけど、カーブがすごく曲がったので面白いなと思った」

 才能は開花し、1989、90年の2年連続20勝など通算180勝。中日とリーグ優勝をかけた94年の「10・8決戦」でも2番手で登板し、勝利投手になった。89年に記録した11試合連続完投勝利は今では決して破られそうにない大記録だが、「僕が投手コーチなら新記録はつくらせないな」と冗談で笑い飛ばす。

 誇れる実績を問われ、「名球会にも入っていないから…。あえて言うなら勝率が良いってことかな」と答えた。通算勝率6割5分2厘は2000投球回以上の投手では歴代3位。昨年は当選必要数に3票届かなかった「平成の大エース」が自負をのぞかせた。(小林孝一郎)

 

この記事を印刷する

PR情報





中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ