【オリックス】50人が黙とう 福良監督「忘れたらだめな日」…阪神・淡路大震災から21年

2016年1月18日6時0分  スポーツ報知
  • 自主トレを中断して黙とうし、阪神・淡路大震災の犠牲者の冥福を祈ったオリックスナイン

 オリックスは17日、福良淳一監督(55)、田口壮2軍監督(46)らコーチ陣、合同自主トレ中の新人や球団職員ら約50人がほっと神戸のグラウンドで正午から黙とうをささげ、阪神・淡路大震災の犠牲者に哀悼の意を表した。

 震災が起こった1995年、当時二塁手だった福良監督は神戸市垂水区の自宅で被災した。自主トレに参加するため、沖縄・宮古島に出発する日だった。「鮮明に覚えている。野球をやっていいのか、野球ができるのかという思いがあった。当時の記憶はずっとある。忘れたらだめな日」と神妙な表情で振り返った。

 外野手だった田口2軍監督は、神戸市北区の自宅で被災した。合宿所を退寮し、一人暮らしを始めたばかりだったこともあり、十分な食料の蓄えがなく、約2日間を水だけで過ごした。正直、野球どころではなく、「本当に野球をやっていいのか」という思いをずっと抱えていたという。あれから21年、追悼行事が年々減っていることを報道で知り、「苦しいところで一緒に戦って、ファンに支えてもらった野球がここにあるわけですからね。風化させちゃいけない。向き合っていかないと」と、かつての本拠地・神戸に対する強い思いを訴えた。

 オリックスはこの年、「がんばろうKOBE」を合言葉に掲げ、同じように被災したファンからの熱い後押しを受け、リーグ優勝を果たした。奇跡を知る二人が、震災から21年目の今年、再びチームを頂点に導く。(筒井 琴美)

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