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諌早湾干拓訴訟の和解案 漁業者は拒否の意向
1月19日 15時11分

長崎県の諫早湾で行われた干拓事業を巡る裁判で、長崎地方裁判所は堤防の排水門を開けない代わりに漁業者側に解決金を支払うべきだなどとする和解案を示し、国と農業者側は受け入れる方向で検討する考えを示しました。これに対して漁業者側は拒否する意向を示し、和解協議が進むかどうかは見通せない状況です。
長崎県の諫早湾で行われた国の干拓事業を巡り、干拓地の農業者などが国に対し、堤防の排水門を開けないよう求めている裁判で、長崎地方裁判所は18日和解案を示しました。和解案では、国が開門しない代わりに、漁業環境を改善する措置を検討するべきだとしたうえで、漁業者には解決金として一定額を支払うのが相当だとしています。
この和解案について、農業者側は受け入れる方向で検討する考えを示したのに続き、19日に森山農林水産大臣が閣議のあとの会見で「国として、問題の解決に向けた話し合いの進展につながるのであれば、その方向に沿って努力すべきというふうに考えている」と述べて、受け入れる方向で検討する考えを示しました。
これに対して、開門を求める漁業者側の弁護士は取材に対し、「金が支払われれば解決するという問題ではない。開門しない和解案が示されたのは、漁業者にとって不公平で受け入れることはできない」と述べ、拒否する意向を示しました。
長崎地裁は今月22日の話し合いで、それぞれの意見を聞いたうえで、さらに具体的な和解案を示すとしていますが、和解協議が進むかどうかは見通せない状況です。

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