2016.01.19 10:00
1956年、NY MoMAキュレーターのエリオット・ノイズをリーダーにイサムノグチ、チャールズ&レイ・イームズらトップデザイナーを招きコーポレートデザインプログラムを立ち上げたIBM。そんな彼らは現在、「デザイン思考」を中心にビジネス展開を始めている。SENSORSメンバー THE GUILDの深津貴之氏と"IBMデザインの今"を探りにIBMインタラクティブ エクスペリエンス事業担当 工藤晶氏、千田光昭氏を訪ねた。【Sponsored by IBM】
左からTHE GUILD/ART AND MOBILE 深津貴之氏、IBMインタラクティブエクスペリエンス事業担当工藤晶氏、千田光昭氏
前提として今回の「デザイン」の話は造形の話ではない。
「デザイン」というと見た目のキレイさ、かっこよさなど造形を連想しがちだが、「デザイン思考」でいうところの「デザイン」は意味が違う。
SENSORSメンバーでもあるTHE GUILD/Art & Mobile深津貴之氏。UI/UXデザインのトップランナーでもあり、最近ではデザイン思考メンタリングでも評価が高い
問題解決のためのデザイン。その問題解決の手法として「デザイン思考」がある。既にSENSORS でもしばし取り上げているこの「デザイン思考」。もともとはデザインファームIDEOから発信されたものだが、いまなぜIBMが「デザイン思考」に注力するのか?
"デザインはビジネスにおいて実用的かつ美学を反映するものであるべきだが、それよりも良いデザインは人々を助けるものであるべきである。"ーーIBM二代目社長トーマス・ワトソン・ジュニアの言葉が飾られた、IBM Studios。
広々とした空間が印象的なIBM Studios
IBMデザインチームが描いたイラストや空間を広々と活用できるオフィス環境。 奥では学生インターンシップ研修なども取材当日実施されていた。
IBMインタラクティブ エクスペリエンス事業担当 工藤晶氏が説明してくれたスライド。デザイン思考で問題解決するために必要なメンバー、そしてプロセスを丁寧に紹介してくれた。
筆者も「デザイン」という言葉に見た目のかっこよさを求めてしまっていたが、今回IBMデザインチームと深津貴之氏の話を聞き、「デザイン」は課題解決のためのものであるという認識が深まり、「デザイン」の持つ可能性にさらに期待するようになった。
また、かつての大規模開発をメインとしていたITジャイアントのIBMが「デザイン思考」を取り入れたプロセスにシフトしている事実を知り、時代の流れを感じる。変化の波を的確に捉え、さらには大きなうねりを作り始めている感覚も覚える。次のビックウェーブは「デザイン思考」にありそうだ。
SENSORS.jp 編集長
国際基督教大学(ICU)卒。IBMでエンジニア、Adobeにてマーケティングマネージャー、デジタルクリエイティブカンパニー(株)バスキュールにてプロデューサー従事後、2014年に株式会社HEART CATCH設立。 テクノロジー×クリエイティブ×マーケティングを強みにプロデュース業や執筆活動を行う。スタートアップ向けのデザイン&マーケティングアクセラレーションプログラム「HEART CATCH 2015」総合プロデューサー。 http://events.heartcatch.me/