2015 Jリーグ戦を振り返る3(J2&磐田1)
先週までに県勢のJリーグ3チームで新体制や新加入選手の会見が行われて練習もスタートし、今季に向けての戦いが本格的に動き出して県内の新聞記事、テレビ・ラジオのニュースやスポーツ番組でもこの手の話題が徐々に多くなってきます。
今季からJ1に復帰するジュビロは3チームの中では最も遅くなったものの、先週の後半に新体制と新加入選手の会見が行われました。昨季のシーズン終了後から年末年始にかけて、いくつかの番組に名波が出演して昨季の振り返りと同時に今季に向けた意気込みを語っていましたが、共通しているのは「優勝争い」や「上位争い」という大それた目標を口にせず、まずは「残留」、そして「定着」。勝ち点等の目標は昨季の残留ラインだった「年間勝ち点40」、そこを目指すには前半で大きく負け越さないようにしなければならないし、実際に昨季も降格を含んで低迷したチームは前半から下位に沈んだままでシーズンを終えていた。
新体制&新加入選手発表会見より前に公式HPでは「新体制(選手&スタッフ)」「新加入選手プロフィール」「ユニフォーム」が発表され、これをみるとシーズンが始まると実感。余談ですが、昨季まではシーズン開始前である今の時期に行われていたファン感謝イベントが今季はシーズン開始が例年より早まったのもあり、第1と第2ステージの間にあたる6月へ変更されました。個人的には今の時期といえば寒風吹きすさぶ中で開場までの数時間を待たなければならないのを考えれば、荷物の関係もあって、夏に近い時期の方がありがたかったりします。
ジュビロといえば一昨年から昨年にかけては攻撃陣が軒並み移籍する事態が起きて、シーズンが始まってみたら攻撃陣が総入れ替え。また、地元新聞の記事には同じ時期に補強でオファーを出したものの、断られて苦労した話も紹介されていました。そう考えれば昨季の戦力は決して満足できるような状況ではなかったという事で、そういう中で千葉の中村太と熊本の齊藤は2年越しでオファーを出して獲得に成功。加えて今季に向けたポイントも紹介されているが、とにかく現場で指揮を執る監督の意向を尊重し、なおかつ監督自らがその目と経験で見定め、加えて人間性も重視した補強。昨季も話していましたが、補強する際は成績や実績だけでなく、その人間性も重視して獲得するのが名波体制になってからの大きな変化。
以前にJ1と清水について振り返る記事を書きましたが、昨季に清水がJ2に降格したという衝撃が県内のサッカー界で如何に大きいかを様々な面で思わされました。その衝撃の度合いはジュビロが降格した時を上回っていたかもしれません。
振り返ると昨季の清水は強固な姿勢で1年を戦い抜こうとしましたが、終わってみればシーズン終進んでいくにつれて、ブレブレになっていました。これは優勝候補最有力といわれた一昨年のJ2で結果的にリーグ戦が4位に終わり、プレーオフ初戦で敗退してJ1昇格を逃したジュビロと同じです。2年間、ジュビロが身を持って経験した「J1以上に過酷で熾烈なJ2」。清水は経営陣や首脳陣にJ2経験者が多数いるので、この言葉は分かっていると思います。昨季も1年間をブレずに戦い抜いたチームが自動昇格を含む上位に位置し、それができないチームは下位に低迷する。一昨年のジュビロと同様に昨季は優勝候補最有力と言われたC大阪が4位に終わったのがいい例であり、またJ1から降格した3チームに対する時の他チームの姿勢は「異常なくらいに異常」です。
もちろん地域のサポートも大事という事で、いろんな記事が出ていたので、また出していきます。
昨季のJ2はシーズンが始まって中盤くらいまでは首位がコロコロ変わるくらいに上位争いが混とんとしていました。その立役者になったのが昨季J2に初昇格してきた途端、連勝につぐ連勝で一時は首位にも立ち、このまま一気に昇格まで突き進むのではないかといわれた金沢。さすがに後半は失速して結果は12位に終わったものの、昨季の勢いが今季も最後まで持続できれば上位争いに加わるのは必至。逆に言えば他チームも1年の戦いを経て十分に考えてくるはずで、そこをくぐりぬけられるかも大きなポイントになります。
一昨年に昇格争いをしたチームで昇格した3チーム以外は磐田が2位で自動昇格を決めたものの、千葉は最後の最後までプレーオフに進出できるかどうかという争いにいましたが、結果は9位で進出ならず。加えてJ2に降格してから最低順位だったのが発覚。そして磐田・千葉と同様にJ1在籍経験もある大分が昨季は開幕から低迷したまま、監督を早い段階で交代させて再起を図ったものの、なかなかうまくはいかず、終わってみれば21位でJ3の2位との入れ替え戦へ回る事態と化しました。そして、大分を待ち受けていたのは町田との入れ替え戦にも敗れて初のJ3降格。多分、入れ替え戦が始まってからJ2の下位2チームが同時に降格するのは初めてかと思われます。当然ながらJ1経験チームがJ3に降格するのも初めてのケースです。
J1から降格した3チームも明暗がクッキリ。大宮が優勝で1年でのJ1復帰を果たしたのに対し、優勝候補最有力と多くのところで言われていたC大阪は途中で優勝争いから脱落し、終わってみれば3位の福岡から勝ち点で10以上も離された4位でリーグ戦を終え、残り1枠を懸けたプレーオフも決勝で福岡に敗れて昇格ならず。上でも書いていますが、その様はまるで一昨年の磐田でした。また、徳島は早い段階で上位争いから脱落して結果は14位。1年でJ1に復帰するというのは口にしている以上に難しい訳です。
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