2016.01.03

新春ポタリング

2016年新春ポタリング

新春らしい小春日和の日曜日です。

1月3日としては異例ですけど、今シーズンはびっくりするほどの暖冬少雪ですね。

そんな中、恒例の和田サイクルさん御贔屓連主催の新春ポタリングが開催されました。

今年は新宿周辺の近距離ポタということで、小径車一色です。

中でも注目は、ぴっかぴかに磨き上げられたポリッシュシルバーのフレームにフルメッキのシルバーパーツでまとめたCarry-me DSでした。

下地処理はすべてオーナーさんの手によるものだそうです。

プラスチックパーツにもメッキ加工されたアクリルが貼られて、鏡面化に隙がありません。

そのカラーに目を奪われますが、スポーツ走行時の好みのポジションを完璧に再現するため、フレーム長の延伸が図られ、フレーム後端には反射鏡をビルトインする加工や、コロ輪の大径化で自立に支障が出ないようにシャフトの位置まで変更が加えられています。

ブルホーンのTTハンドルは分割取り外し加工されて、折りたたみ時のコンパクト性はスポイルされません。

リヤブレーキ台座も大幅に変更されていたり、細部まで入念に作りこまれた素敵な自転車で眼福でした。


新宿山ノ手七福神めぐりのポタリングはまったり進みました。

自分は新宿でみーちゃん氏と次女Y氏との待ち合わせで、寿老人さまをお参りする前に離脱。

このポタリングは途中参加、途中離脱オーケーの自由参加型なのです。

そんなこんなで、改めまして今年もよろしくお願いいたします。

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2014.11.20

大洗あんこう祭

2014年11月15日~17日

カナちゃんに誘われて、ぱらあみのいつものメンバーで「大洗あんこう祭」へ行く機会を得た。

みーちゃん氏のご厚意で、休みをもらえた次第。多謝。

うっ!さん家に泊めていただけることになったので、初めて高速バス輪行をした。

利用した高速バスはトラビスジャパンで、諏訪乗り換えとなる。

ボストンバッグと同様に、床下のトランクへ積載してもらう。

折り畳んで専用のキャリーバックへ収納したキャリーミーは、ゴルフバッグより小さいほどの小型サイズだ。
ゴルフバッグ同様に縦長で幅は狭いこともあって、ボストンバッグが多い混雑時でも邪魔にならない。
バッグは横持ちなら安定性も高く、重さも全部で10kg以下と軽量なので、乗り換え時の載せ換えもスムースだった。


土曜日に上京。昼ごろに新宿着。

小田急メトロ街の墨繪に寄ってから、秋葉原までキャリーミーで移動した。

ところが、特に行きたい所も思いつかず、電気街をうろついただけで、中央通りのサイゼリアでお茶を飲んでいた。

待ち合わせは21時に拝島駅。時間もあるし、立川のイケアまで走って時間をつぶそう。

ふたたび新宿で所用を済ませ、五日市街道、人見街道、連雀通りの経路を使った。

府中街道を越えるあたりでライトを点け、イケアに着くころには、とっぷりと日は暮れていた。

店内を巡って夕飯もイケアで済ませ、うっ!さんから立川のHMVにレールガンとのコラボ自販機があると聞いて、駅前のクリスマスイルミネーションと併せて見てきた。

2014年11月16日「大洗あんこう祭出展の痛車」

日曜日はカナちゃんの車で大洗へ。

鹿島神宮駅前駐車場にZEROさんの車と共に停め、JRの「ときわ路パス」を利用した。

アニメ「ガールズ&パンツァー」とのコラボ企画が大当たりしていることもあって、あんこう祭は大盛況。
公式発表10万人という人出も、あながち誇張した数字ではない印象だった。

あんこう祭会場だけでなく、歩行者天国の商店街はとても活気づき、展示された一般公募だろう痛車も完成度がとても高いもので、それらを見て回るのも楽しい。

震災復興と商店街再生に取り組む大洗町のパワーを実感できる。

ただ、来場者が多すぎて鮟鱇を堪能できなかったのは残念だった。
十万人に対して二千食じゃ仕方ない。でも、商店街のお魚屋さんで、アンコウ汁にありついた。


月曜日は米軍横田基地前の国道16号線沿いに並ぶお店をながめつつ、新青梅街道、青梅街道、多摩湖自転車道のルートで都心へ。

井の頭通りへ入って、ふと足元を見たら、右の折り畳みペダルのケージを固定しているボルトが一つ欠損していた。

このまま走り続ければ、そのうちペダルの踏み面が折れ曲がってしまうだろう。

西荻から桃井を目指し和田サイクルさんへ。開店前だったが、運よく西久保さんと出会えて応急修理をしてくださった。

JRが輪行規定を厳格化したことで、折り畳み自転車の売上に影響が出ているそうだ。

噂では、ブロンプトンの転がし輪行中、駅構内の斜路で暴走させてしまい怪我人が出たそうだ。
そのため、自転車の車輪や補助輪を露出させた輪行形態の全面禁止という結果を招いてしまった。

ブロンプトンに関しては、JRの新しい規定に合致する輪行バッグの製作が進行中らしい。

BD-1やキャリーミーなどのパシフィックサイクル製品は、今年度で販売終了になることもお聞きした。

ミズタニの代理店契約終了によるためだそうで、パシフィックサイクルが日本法人を作るのではないかと噂されているが、今のところ何の知らせも無いとのことだ。

営業アプローチもなく、BD-1の最大市場だろう日本の販売チャンネルを一時的しろ失う手法に首を傾げてしまう。


秋葉原の博多風龍で昼食後、浅草のオオマエジムショさんへ。

浅麓堂の中堀さんがいらっしゃって、信州度合がアップ。
さらに長谷川自転車商会の長谷川さんまでいらっしゃって、いろいろと勉強させていただきました。

ランドナーこそ輪行と縁が深く、JRの輪行規定の厳格化の影響が出ているそうだ。
オーストリッチなどがJRのアドバイスを仰いでいるようだが、業界として話し合いするというまとまりはないようだ。


夕暮れなずむ頃合いに辞去して赤坂へ。しろたえでチーズケーキ。
サービスの保冷材では2時間しかもたないのね。

新宿西口の墨繪でフランボワーズクロワサン、バナナクロワサン、そしてショコラを買ってから高速バスへ乗り込んだ。


企画してくださったカナちゃん、宿を提供してくださったうっ!さん、ペダルを直してくださった西久保さん、大前さんにはいろいろなご教示とお話し、出会いの機会をいただき本当にありがとうございました。

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2013.08.13

キャリーミーで千葉県北西部をサイクリング

東京ディズニーリゾート外縁から東京ゲートブリッジを眺む

みーちゃん氏と子供たち、そしてお義母さんはインパ。自分はサイクリングで一日を過ごした。

数年ぶりに、キャリーミーで一日に100km以上走った。

走行記録はこちら

途中、ファミレスで随分と休んだし、船橋のイケアでも2時間近く見て回った。

千葉駅でラッピングされたモノレールを待つつもりだったが、今日から金曜日まで点検で運行休止らしい。残念。

夕暮れ時には浦安に戻り、車にキャリーミーを仕舞って、家族がパークから出てくるまでイクスピアリで時間をつぶした。

Kindleを持って行ったので、時間を持て余すことも無かった。

子供たちも大きくなって、自分で好きなようにパークを楽しめている。こんなパターンも良いな。

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2012.07.07

ドロップハンドル化キャリーミー折り畳み状態

折り畳んだ状態の写真を見せて欲しいとのメールをいただいたので、2009年12月の画像ながら改めて掲載。
現状も、写真の状態から変更はない。

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2012.07.06

Lateral Pull (側面引き) Uブレーキ エアロタイプ(TT用)

Carrera Roll with TEKTRO R725

Tektro R725 TTブレーキの最新バージョンを譲り受けた。

OVAL A700 TTブレーキキャリパーとして、2004年ごろに販売されていた側面引きUブレーキの改良版だ。

OVAL A700ならびに、当時のR725は、ケーブルの引き出し方向が決まっていた。
改良版では、フレームや取り付け方向に合わせて、左右どちらからでもケーブルを引き出せるようになっている。

現在では、ブレーキボディの面取りをしてハイポリッシュ仕上げとし、チタン製のピポッドボルトとCNC加工で肉抜きされたカートリッジシューホルダを採用して軽量化したモデルが、TektroのレースブランドのTRPからT925として販売されている。

また、カンパニョーロのタイムトライアルUブレーキ Lateral PullもR725のOEMモデルと思われる。

空力特性の向上が求められるタイムトライアルレース(TT)用バイクにおいて、ブレーキの出っ張りにより発生する乱流を少しでも抑えるため、フロントフォークの裏やチェーンステーに取り付けられるよう、Uブレーキを横引きにしてロープロファイル(全高が小さい)なデザインを実現している。

基本は昔ながらのUブレーキで、比率が大きな梃子やカムによる倍力機構はない。
そのため、一般的なダブルピポッドのキャリパーブレーキと同じ制動力を必要とするなら、より力強くブレーキレバーを握りこむ必要がある。

リターンスプリングもかなり強力。利きの悪さも重なって、頻繁にブレーキを使うと手が疲れるだろう。

TTレースではブレーキをあまり使用しないためか、制動性能やブレーキ使用における疲労度などは影響がないのかも知れない。


TTバイクに限らず、リカンベントバイクやトライクなどでロープロファイルのキャリパーブレーキが必要な場合、Tektro R725が採用されるケースも多い。

当方は、キャリーミーのブレーキとして興味を持っていた。

数年前に池袋チャーリーでT925がワゴンセールされていた時には、よほど購入を検討したのだが、ブレーキとしての性能は低いことを知っていたので見送った。


今回、縁あってR725の前後セットが手元に来た。早速キャリーミーへインストールを試みた。

リアブレーキはロードブレーキ用の6mmボルト用アルミカラーと、純正ブレーキを固定しているナイロンロックナットで簡単に取り付けできる。

しかし、フロントブレーキは、取り付けボルトの穴を開け直す必要がありそうだ。
むしろ、リア用のR725をフロントにも使って、枕頭ナットの長いもので取り付けてしまった方がよさそうだ。

もっとも、枕頭ナットを通すには、内径6mmで作られているキャリーミーのブレーキ取り付け穴の一部を、内径8mmへ拡大する必要がある。

ブレーキ取り付けボルトを長いものへ変えた方が改造部位は少なくて済むが、ボルトの頭が小判型と特種形状のため、より工夫が必要になりそうだ。

リアブレーキだけ使おうかとも思ったが、シルバーフレームに黒いブレーキをリアだけというのは見栄えがイマイチ。
しかも、既知の通りブレーキの引きはとても重いし、利きも良くならない。
Tektro R725をキャリーミーで使うのは取りやめることにした。


結局、固定ギヤにしているカレラのロールへインストールした。

Tektro R725 FrontTektro R725 Rear

R725付属パーツだけでインストール出来ると思っていたが、フロントブレーキはロング枕頭ナットと6mmの六角穴付き丸小ネジ、そして内径6mを8mmへ拡大した3mm厚のアルミカラーを使用した。

ブレーキケーブルの引き出しも、左からに改めている。

リアブレーキは、付属のギザ付きアルミカラーを3mm厚のアルミカラーへ交換して取り付けた。


R725のスプリングが強いので、リアブレーキレバーが戻りきらないということは完全に無くなった。

それ以外は、見栄えが変わっただけで、使い勝手は悪くなっている。

ブレーキシューは付属のものを使用。結構ブレーキ鳴きがある。馴染めば静かになるだろうか(苦笑)。


それにしても、リアホイールに内装変速機が入っている上、荷台まで付けている。
普段はサイドパニアバッグを引っかけていることもあって、後ろの荷重がなかなか抜けない。

ハンドル形状も前荷重しにくくて、スキッドはやりにくい。
その割りに、前傾もきつい。ドロップハンドルへ戻そうかな。

まだまだ課題が残っているが、Carrera Roll はこれにて完成としたい。

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2011.02.28

Carry-meペダル交換

キャリーミーで使用していたミカシマのFD-6が壊れたので、以前にZEROBIKEやHANDYBIKEで使っていた折り畳みペダルVP-116Sへ交換した。

ミカシマのFD-6は、センターボタンのワンプッシュで折り畳むことができ、展開も踏み面を水平に戻すだけの簡単操作。
フォールディング・アンフォールディングがスムースな上、もちろん回転もとても滑らかだ。

本体重量も1ペア414g(実測)と軽量で気に入っていた。

右側のFD-6のプッシュボタンが押し込まれた状態を保持できなくなった。ラッチの受けとなるアルミダイキャスト部分が欠損してしまったらしい。
2箇所にあった突起のうち、片方は数年前から壊れていた。いつかは駄目になると思っていたので、意外にもったなってのが本音。

FD-6は踏み面がフラット過ぎて、滑りやすかった。現在は踏み面が改良されたFD-7となって、改善している。

VP-116Sは実測580gと重い。
できればFD-7へ交換したいところだが、VP-116Sが手元にあったのと、折り畳んだ時のコンパクトさをかって使ってみることにした。

折り畳んだ時のVP-116Sの厚みは、FD-6の半分でしかない。

そうは言っても、VP-116Sはベアリング部が踏み面へはみ出しているので、踏みにくいって不具合がある。
それを嫌って、キャリーミーを購入した時、ペダルはFD-6を選んだ。あれから4年は経っている。その印象が変わっていなければ、ふたたびFD-7へ交換することになるだろう。

尚、購入時に付属する樹脂製のフォールディングペダルは使いたくない。
操作性をふくめた使い勝手は悪くないが、同じタイプのペダルが走行時に分解したという話しを聞いたことがあって、使わなくなった。

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2011.01.11

Carry-meホイールの振れ

正月のことだ。買い物先でCarry-meを畳んでカバーを掛け、自立状態で転がして運ぼうとしたら、スムーズにキャリーできない。

接地して転がる後輪に半ブレーキが掛かって、自立したまま移動させようとすると倒れてしまう。

キャリーミーは折り畳む時にブレーキワイヤーを強く屈曲させるため、アウターが屈曲する分だけインナーワイヤーが引かれてブレーキキャリパーが絞られる。
折り畳んだ時にブレーキシューがホイールリムに触れないよう、ブレーキの引き代を調整しておく必要がある。
もっとも、ロードバイクに使われているキャリパーブレーキの様に、キャリパーにクイックレリーズが付いていれば、折り畳み時にそれを開けばシューのクリアランスが増えて問題は無くなる。しかしながら、愛用のキャリーミーのブレーキにはにクイックレリーズが無い。

さて、ここ暫くブレーキの引き代を変更していない。少なくとも、年末使った時には問題を感じなかった。

帰宅してブレーキを調整しようとしたところ、ホイールが5mm近くも触れていることに気が付いた。


右の写真は、キャリーミーのフロントホイール。以前タイヤ交換した際に撮影したもの。
キャリーミーのホイールは、アルミダイキャストを旋盤加工して作られている。振れていたリヤホイールもほとんど同じ形状だ。
こんなホイールが振れるとは思いもよらなかった。

どうして振れたのだろうと考えるに、思い当たる節がある。
大晦日のサイクリングで、対向してきた自転車を避けた時にアスファルトの道から石畳へ逸れた。そのとき、フロントタイヤが石畳に引っかかって、一瞬だがジャックナイフ状態になった。
かろうじて前転は免れたものの、乗車したまま勢いよくリヤタイヤが着地した。この時の衝撃で振れてしまったと思われる。

ホイールが振れていたために、キャリーミーを折り畳んでブレーキキャリパーが絞られると、ブレーキシューがリムに接触するようになってしまったらしい。


キャストホイールが振れたら新しいものへ交換すべきだろうが、今回は振れた箇所のタイヤ部分を手のひらで叩いて振れ取りすることにした。

振れ取り台は使わず、ホイールをキャリーミーに付けたまま、ブレーキシューとのクリアランスで振れている部分を把握して、振れが取れる方向へタイヤを手のひらで叩いていった。
思った以上に軽い衝撃で矯正されていくのが分かる。キャリーミーのホイールは、鍛造のような強度を高める加工がされていると想像していたが、どうも単なるアルミ合金の鋳物に過ぎないのかな。

叩き過ぎて反対へ振れるということもなく、綺麗に振れ取りが完了した。
振れ取り後、延べ100kmほど走ったが、今のところ振れは出ていない。

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2011.01.04

2011年新春ポタリング

正月3日は恒例の和田サイクル新春ポタリング。
今年は「武蔵野吉祥七福神めぐり」でした。

小径車主体でまったりと神社仏閣を巡り、ファミリーレストランでおしゃべりと、こういった自転車の楽しみ方も最高です。

白い息を弾ませてストイックにパワーを競うのも楽しいけど、工夫に富んだ色々な自転車と一緒に走ったり、それを眺めたり、オーナーさんに苦労話や自慢話を聞くのも面白い。毎年楽しみにしている新年の行事になっています。

あまりに多種多様で素敵な自転車ばかりなので、こういった凄い自転車でもあまり目立たないのは玉に瑕?

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2010.12.31

2010年の大晦日

アデノウィルス感染症に罹った長男は、39度を超える高熱と喉の痛みに苦しんだが、今朝になってやっと熱が下がってきた。
昨日までも、体調が悪くても遊びたくて仕方がないようで、ちょっと楽になるとプラレール出したり、DSに興じる次女の画面をのぞき込んで一緒になって楽しんだりしていた。

今はお祖母ちゃんからプレゼントされた仮面ライダーオーズの変身ベルトを締めて、メダルを取っ替え引っ替え、いろいろな電子音を部屋に響かせている。

長女は国語の問題集に取り組んでいる。彼女なりの努力で結果を出せれば良いな。
彼女と同じ歳の頃、自分はどんな過ごし方をしていただろう。少なくとも、こんなに親とはかかわらなかった。いつも好き勝手にしていた。って、今と変わらないような(苦笑)。

午後から挨拶がてら走り納めへ。

雲をまとった富士山の左に、今年最後の夕日を見た。

来年も良い年でありますように。だれもが幸せになれればいいね。

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2010.11.26

極小径自転車は公道走行に適さない、のか?

既にテレビニュースや新聞で取り上げられているし、多くのブロガーが記事にしたり自転車関係の掲示板などでも話題に上っているお話し。

発端はシンクレア・リサーチのA-Bikeというとても小さくて特殊な折り畳み自転車の海賊商品が市場に安く出回ってしまったこと。

オリジナルのA-Bikeは5万円近くもするのに、海賊版は1万円未満という、ホームセンターで売っている特価のシティサイクル並みな価格で出回った。
そして、フォールディングバイクや極小径車の様な特殊自転車には大して関心を持っていなかった購買層が、安易に購入して普通の自転車と同じように使ったと思われる。

自転車として販売されていれば、自転車として使おうとするのは当たり前なことだ。
5万円もするものなら、その変わったフォルムも手伝って、購入の際には十分な検討をするだろう。
ところが、1万円程度になると、使えなければ押入の肥やしでも良いか的な気軽さがはたらく。

右上の写真は、直径20cmほどの8.25inchタイヤを採用しているキャリーミーという自転車のフロント部分。
ちょうど4cmの高さの段差の前に止めている。

A-Bikeはもっと小さい、直径15cmほどの6inchタイヤを採用しているモデルが一般的だ。
8.25inchモデルも販売されるようになってはいるが。

そんなA-Bikeの海賊商品を公道で使用して、写真のような段差に引っかかり、前転するように転倒して怪我をする事故が相次いだ。
しかも、例外なくフロントフォークが折れていたため、製品の欠陥が疑われ、国民生活センターが本格的に調査した。

写真で見れば明らかだが、4cmの段差は、直径20cmのタイヤにはとても高く思える。
直径15cmのタイヤであれば、なおのことだ。

走行中に4cmの段差に気付かず突っ込んでしまったら、タイヤが乗り上げられないことは容易に想像付くだろう。
フロントホイールが支点になって、車体は前転してしまう。


さて、A-Bikeのフォークはガラス繊維を混入して強化したガラス繊維強化ポリアミド樹脂製で、フレームはアルミ材の伸縮可能なチューブで支えられている。
アルミ材は冷間引き抜き加工によって成形され、軽量でしかも高い強度を持たせている。

ところが、海賊商品は形こそA-Bikeに酷似しているが、各部品の材質も寸法精度も同一ではない。
安く売るには、それなりに粗悪な材料で成型され、歩留まりを上げるために寸法精度もそれなりであることも、物作りを知っている方なら容易に想像できるだろう。
100gが200円のステーキ肉を100g数千円のブランド和牛のステーキと同じ見栄えに仕上げることはできても、同じ味にすることはできないのだ。

実は、A-Bikeは各部を強化して改良されたA-Bike Plusに変わっている。
自転車として実用するには、当初の仕様では足りなかったようだ。

前述の事故を受け、A-Bikeの海賊商品は、オリジナルまで十把一絡げにしてAタイプ自転車と呼称されて国民生活センターの調査を受けることになった。

そして、このような調査結果が報告された。

・6インチや8インチのような小さなタイヤの自転車は公道走行に適さない

調査では、海賊商品のほかにオリジナルのA-Bike Plusも対象となっている。
A-Bike Plusも同じように転倒したが、破損はヘッドチューブがわずかに歪んだ程度で、一般の自転車が高い段差を乗り上げられずに転倒した際にフォークが曲がる程度と大差ない、常識的なレベルである。

ところが、海賊商品は、ことごとくフォークが破断するかヘッドチューブがくの字に曲がってしまっていた。

にもかかわらず、同じように段差を乗り越えられずに転倒した点だけをとらえ、オリジナルのA-Bike Plusと海賊商品とを区別することも、海賊商品である点さえも指摘することなく、「極小径自転車は危険」という結論にまとめている。

報告書の詳細は「[報告書本文(PDF)] 小径タイヤの折りたたみ自転車の安全性(788KB)」を参照されたい。


自転車で段差を乗り上げるとき、フロントタイヤを持ち上げるようにハンドルを引っ張ったり、後方へ体重移動する動作をとったりして、前のタイヤに体重をかけないようにすることを知っているだろう。

このようなテクニックを使って、本来乗り上げられないような高い段差もクリアーできることも、スポーツサイクリングをする多くのライダーは知っている。

自転車自体に十分な強度とコントロールできる性能があれば、乗り上げることができる段差の高さは自転車のタイヤサイズだけで決まるのではない。

だからこそ、世の中には携帯時の利便性を重視して、乗り上げ性能が低いと思われても、敢えて6インチや8インチタイヤを採用した極小径自転車が商品化されているのだ。


国民生活センターの調査で、ことごとく大破したA-Bikeの海賊商品は、極小径タイヤがもつ危険性を乗り手のテクニックで回避することができる強度と操作性があるのだろうか?

その点をもっと明確に調査して、コピー商品が安易に市場へ蔓延することの危険性に警鐘を鳴らして欲しかった。

どういったニーズを想定し、どのような思想で製品が作られているのかまで踏み込まなければ、商品の正当な評価はできないし、そういった姿勢で市場の製品が評価されなければ、将来の発展はスポイルされてしまうだろう。

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