2016年1月17日 (日)

そそるカメラ列伝、テナックスII(TENAX II)

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このブログも最初の頃は、持ってる古いカメラの紹介記事をよく書いていたのですが、最近すっかりご無沙汰。だんだんよく使うカメラが限定されてきてそれ以外は仕舞い込んだままになっているのが良くないのですな。
今年の目標、フィルムカメラファン倍増計画に沿って(笑)カメラのことを書かなくてはなりません。記事を読んでいただいて、思わず中古カメラ屋さんやヤフオクで探したくなるような、そそるカメラの事をたくさん書いて、あなたに使っていただけるのを待っているフィルムカメラとの出会いを作らねばファンが増えませんからね。
オジサンは昔町内に必ずいたお見合いの仲介が大好きな世話好きオバサンと同じ事をカメラ相手にやりますよ。(笑)
で、今回ご紹介のカメラはTENAX II。いきなりややこしいカメラに登場いただくという、このブログらしい機種選択かと。
ドイツのツァイスイコン社製で発売は1938年(昭和13年)ですから78年前のカメラ、こんな古いカメラで写真撮れるのって若い方は思うかもしれませんが、あのころのドイツ製品はとっても質が高かったので、今使ってもビクともしませんな。工作精度が高くて、メカとしての美しさがあります。
ただそれなりのお年なので、使うときはゆっくり丁寧に余裕を持って使うのがよろしいかと。これはTENAX IIに限らず、古いカメラを使う上でのマナーだと思いますよ。優しく使って長く連れ添っていただきたいなと。
TENAX IIの特徴は35ミリフィルムで24ミリ×24ミリのましかく写真が撮れるところと、全面のレバーを押し下げてフィルムを巻き上げるところ、日本では通称招き猫なんて言われてますが、確かにうまい表現だと思います。
TENAXは元々2型という名前じゃなかったのですな、翌年の1939年に1型が発売されたため2型になりました。後から出た方が1型というのは、番号の大きい方が高級機というツァイスの伝統だそうです。
1型は大衆向けでレンズは固定、ピント合わせは目測。第二次大戦後、ドイツは東西に分断されますが、1型の部品を使って東側で作られたのがタクソナ。同じ名前が使えなかったのでタクソナという名前ですが、兄弟機です。一時ポラロイドカメラなどを扱う若い人のやっている中古カメラと雑貨のお店で、高い値段を付けられてよく見かけましたが最近は見かけませんな。ぼったくり価格にドン引きされたのでしょうか。
TENAX IIは1型と違って高級機、作りが全然違います。レンズ交換できて距離計連動、ドレーカイル方式という光学測距方式はツァイス独自のもので当時の高級機に採用されていたものでした。レンズは広角、望遠と標準が2種類ありますが、広角と望遠はまず見つかりませんな、オジサンも写真でしか見たことがありません。(笑)
使い勝手ですが、まずフィルム装填に時間がかかります。専用のスプールにフィルム先端を噛ませて装填するのですが、結構ややこしい。最初にジャンクで見つけてきたものは、距離計ダメダメプラスこの部分が安定しなくて、巻き上げが途中で止まってしまうのでシャープペンの軸やプラ板で大改造、安定して巻き上げができるようにして使っておりました。35ミリフィルムでましかく写真が撮れるカメラにハマっていた頃です。後にマミヤスケッチのお供で北の大地に嫁いでいきました。きっと可愛がってもらえてると思います。
このカメラフィルム装填さえできればこっちのモン、レンズはノンコーティングだし、カラーフィルムがない時代のカメラなので写り具合に不安を感じましたが、全く問題なし、シャープではないのですが味がある描写、カラーフィルムで撮るとこってりというか国産レンズにはない味わいが良い意味で期待を裏切ります。ただ逆光には実に弱いので、黒い紙で筒を作ってフードにすれば全然別物の写りになります。
レンズはいいのですが距離計がちょっとばかり凝った作りなのでキチンと修理しないと当てにならないのですな。今持っているのも結構アバウト、結局別に距離計使ってピント合わせしています。ドレーカイル式という光学測距方式はプリズムの微妙な角度でピント合わせをするので修理屋さん泣かせだと聞いたことがあります。
ま、長年古いカメラとお付き合いしておりますのでね、そのあたりは臨機応変に何とかしますよ。名門ツァイスがたくさんのカメラを次々と出していた時代のカメラ、脂がのっていたというかそういう感じが使っていて感じられます。35ミリフィルムを使う、ましかく写真好きにはそそるカメラという事で紹介させていただきました。中古カメラ屋さんで見かけたらゼヒ手にとって見てください。絶対欲しくなります。(笑)

過去記事もどうぞ。
■ツァイスのましかくTENAX II

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何年か前に奈良に行った時に撮った、大仏さんのお家。レンズはTessar 40mm F2.8、フィルムはフジクロームベルビア(ISO 100)、ベルビアなのでかなり色乗りがいいのですが、それに輪をかけてコッテリ感がありますな。カラーじゃなかった時代のレンズとは思えません。

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2016年1月16日 (土)

リバーサルフィルムで撮ろう。

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長年の写真愛好家やフィルムカメラファンの方ならご存知でしょうが、フィルムには大きく分けて2種類あります、ネガフィルムとリバーサルフィルム(スライドフィルム、ポジフィルムとも呼ばれます)。
写真屋さんでフィルムちょうだいって言うとたいていネガフィルムを出してくれます。現像してもらったフィルムを見てもそのままでは陰陽逆転した画像で、プリントして初めて何が写ってるのか分かるもの。
対してリバーサルフィルムは現像してもらったフィルムが出来上がりなので、そのままで見ることができます。昔はスライド映写機で映して鑑賞していましたな。ネガフィルムはプリントするのが前提なのでプリント代は安く済みますが、リバーサルフィルムからだとダイレクトプリントという名前で結構お高くつきます。プリントするのが前提のフィルムでないので当然ですが。
昔はリバーサルフィルムはプロ用、ネガフィルムはアマチュア用と言われていたこともありました。雑誌や広告のプロカメラマンは撮った写真が印刷物に掲載されるので印刷再現性のいいリバーサルフィルムで撮って入稿するという流れになっていたのでそのように言われたのだと思います。別にリバーサルフィルムだからプロ用って事はないのでアマチュアでも使って悪いことはないのですけどね。
オジサンはネガフィルムよりリバーサルフィルムが圧倒的に多いですな。使い出した理由はネガフィルムだと露出に失敗してもある程度プリント段階で救済できるのですが、リバーサルフィルムは撮ったものが完成品なので露出の失敗は致命傷。つまりきちんと適正露出で撮らないと失敗だらけになるシビアなフィルムなので露出の勉強になったのですな。
若い頃入り浸っていた写真屋さんの店長の薦めもあって、使い出してからそればっかりになってしまいました。初めて露出計を買った時に店長から「リバーサルフィルムで撮ったら露出のことがよう分かるで」とアドバイスしてもらったのもあったので。
ま、ライトボックスで見る現像上がりの美しさが大好きだったのと、厳選したお気に入り以外はプリントしなかったのもあったのですけどね。
リバーサルフィルムで撮ってみるとよく分かるのですが、いい加減な露出やカメラ任せだとロクな写真にならないのが良く分かります。真っ白に飛んでしまってたり、アンダー過ぎて真っ黒だったり、一本のフィルムの中に露出がバラバラのダメダメ写真が並ぶという。(笑)
逆に微妙な露出の違いで印象が変わるのも良く分かりました。絞りを半絞り変えるだけで別物になるという露出の奥深さを知ったのもリバーサルフィルムで撮るようになってからでした。
ここ一番の時は露出をずらしながら何枚か撮ってましたな、いわゆる段階露出というもの。今はカメラが自動でやってくれますが、失敗したくないときの保険でした。
フィルムファンの方なら一度リバーサルフィルムを使ってみてはいかがでしょう。
たぶん失敗写真を量産すると思いますけどね、露出のことが良く分かると思いますよ、できればシャッタースピードと絞りの値をメモしながら撮るとなおイイですね、オジサンは若い頃、データ記録専用のノートを自作してまじめに写真撮ってました。(笑)

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2016年1月14日 (木)

迷惑な人図鑑

ふだんの生活の中で、ちょっとイラッとする人っていますな。微妙に迷惑な人、たいてい本人は気が付いてないのが余計にイライラします。(笑)
ほんのちょっとの気遣いが何故できないのか理解に苦しむ人、何故か年輩の人に多いような気がするのはオジサンだけでしょうか。そんなこんなで迷惑な人図鑑をどうぞ。
■電車の中で股ぐらを思いっきり広げて座る人。
さすがに女性にはいませんな、四股を踏むお相撲さんぐらい股を広げてふんぞり返っているのがイラッとします。閉じて座ってくれれば両サイドにもう一人ずつ座れるのに、電車賃払ってんだから俺の自由じゃとばかりに偉そうに座ってますな、何であんなに股を広げなくては座れないのでしょうね、イチモツがデカいのを誇示したいのか、それともただの脱腸で股が閉じられないのでしょうか。どんなに股を広げても短い足じゃ仰向けにでんぐり返ったハムスターにしか見えないのにね。
■香水の匂いのきつい人
オジサンは化粧品のきつい匂いが苦手なのでこういう人は全くダメ。年輩のオバサンに多いですな。何でここまで香水まみれにするのかなと言うぐらいプンプン匂う歩く芳香剤みたいな人いますね。電車に乗ってこられると車両全体に匂いが充満、鼻は痛くなるし、鼻水出るし最悪ですな。
オジサンは花粉アレルギーはないのですが、化粧品には敏感、涙目、鼻水、呼吸困難に陥ります、真冬でも窓を開け放ちたいぐらい。
以前居酒屋で隣に座られたことがありましたが、空調の関係でこちらが風下、料理の味が全く分からず早々に退散しました。食べ物屋さんに行くのなら、きつい香水は付けないぐらいの事は大人のマナーとして分かっていてほしい部分。
■声のデカくて甲高い人
こういう人に限って自分の声が甲高いことを全然分かってない不思議。
静かな喫茶店でスマホ片手に延々しゃべりまくっていた若造にしか見えないオッサンにイライラ、しかも東京弁でチャラい話をペラペラと。ブログの記事書いてたのですが集中できませんでした。
漏れ聞こえる内容は仕事をクビになったのを得意げに友達に話しているという、こんなところでバカやってないでさっさとハローワーク行けよって思いましたな。
下品な関西弁で甲高い声というのも困ります。同じく喫茶店で、どう見てもヤンチャ坊主がそのまま年だけ食ったようなチャラい格好のジイサンがスマホ握りしめて大声で説教中
「おまアホかっ、そんなもん一発×××したったら言う事聞くようになるんじゃい。つべこべ言うてんとドンと行かんかえっ。」
頼むからジイサンおまえがあの世に逝ってくれ。
■年輩の登山グループの人
オジサンは祝祭日が仕事なので、そういう日の朝の電車でよく見かけるのがこの人たち、デカいリュックを座席に置いて涼しい顔でおしゃべりに夢中、何でリュックまで座らせるのってイライラ。
悠々自適でシルバーライフを満喫しているのは分かりますが貸し切り電車じゃないんでね、こっちは今から働きに行くんだし。
山登りできるぐらい足腰が丈夫なら座らずに立っていればって思うのはオジサンだけではないでしょうな。自然をナメて山で遭難なんかして周りに迷惑をかけないでいただきたいと思いますよ。

迷惑な人たちをネタに文章書いてるオジサンもアチラから見れば迷惑なブロガー、おまえのブログに書かれるいわれは無いわいと石が飛んできそうですが、こういう人は色々と面白いのでね、ネタが集まったらまた書かせていただきますよ、只今不快指数高めの迷惑な人探し中。(笑)

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この方もだんだん迷惑な方になりつつあるような、いや、もうなってるかも。(笑)

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2016年1月12日 (火)

ハッキンカイロをあえて使って寒さ対策。

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ハッキンカイロ、もしくはハクキンカイロ、漢字で書くと白金懐炉。今は使い捨てカイロが主流になってますし、エネループを使った電気式のハンドウォーマーなどの新興勢力も幅を利かせてきているので、すっかり忘れ去られた存在になっているようですが、ところがどっこい生きている。(笑)
ホームページを見てみると、90年のロングセラー商品だそうで、若い方には分からないかもしれませんが、オジサン世代にはカイロといえばハッキンカイロでした。
使い捨てカイロが出てくるのはもう少し後、しかも出た当初は今のように袋から出して揉んでたら暖かくなるようなものではなくて、水の入ったカプセルみたいなのをプチっと潰して反応させて暖かくするというもの、ポケットに入れて揉んでいたらビチャビチャになったこともありましたな。
話がそれました、ハッキンカイロのオハナシ。子供の頃ですが冬になると父親が朝食後コーヒーを飲みながらハッキンカイロにベンジンを入れて点火、しばらくして暖かくなるとコートのポケットに入れて出かけていたのを思い出しました。あの頃はベンジンは染み抜きにも使っていたのでどこの家にもあったような覚えがあります。
ベンジンに点火なんて危ない感じがしますがそうではなくて、どういうものかというと、ベンジン(炭化水素)の気化ガスが白金(プラチナ)と接触すると炭酸ガスと水に分解され、その時酸化熱が発生するという仕組み。
いわゆる触媒燃焼で発熱させるというもので化学反応を利用していてベンジンに火がついてメラメラ燃えているわけではないのですな。あくまでも化学反応、だから安心安全というわけ。
点火するのは火をつけているのではなくて、白金の温度を上げないと化学反応が起こらないからで、暖めるために火を近づけているだけ。そのため使い捨てカイロよりも高い温度を長時間持続でき、繰り返し使えるというエコな部分がハッキンカイロの売りなのですな。
オイルライターで有名なZippoブランドでも出しているようですな。日本では使い捨てカイロに押されてしまってますが、海外では登山をする方なんかに愛用者が多いそうでエコな部分が認知されているのでしょうね。
で、おじさんも愛用しておりますよ。使い捨てカイロに比べて熱量が違うのでね、寒い朝にブログの記事を書いてる時なんて、ストーブをつけてても手がかじかんで、マウスクリックも間違えそうな時に最適、ハッキンカイロをしばらく握っていると指先の冷たさもなくなります。
使い捨てカイロはポケットに入れたり、腰に張り付けたりしている分には暖かいのですが、寒いところに出したとたんに温度が下がりますな、全然ホカホカしてくれない、ところがハッキンカイロはそうはならないのですな、熱いお茶の入った湯飲みを握りしめてる感じ、じわじわ暖かいのが気に入っているわけで。昭和なオジサンにはこちらの方がお似合いってところもありますけどね。
昔は薬局で売っていたのですが、最近は登山用品などのアウトドア系ショップでも見かけますね、興味のある方は一度お試しを。

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2016年1月10日 (日)

PhotoshopCC、思い出しながら戸惑いながら。

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昨年暮れに導入したPhotoshopCC、このブログのバナーを作ったり、年賀状作ったり、そのほかいろいろ触っておりますよ。
オジサンが使っていたのはバージョン7までだったので、起動してビックリ、ユーザーインターフェイスというか見た目というか、がらっと変わってしまって戸惑いまくり、新しいツール類も増えているし、一体何に使うのか分からないものもいっぱいあって、改めてPhotoshopCCの進化ぶりに浦島太郎状態で、おたおたやっておりましたが、さすがにたまりかねて解説本買いに走りました。(笑)
ま、長年使っておりましたのでね、おおよそのことは分かるのですが、今までだと時間がかかっていた作業が新しいツールで一発で出来るようになっていたりする部分がよく分からないという。
分からないツールは使わなくても全然問題なく今までのやり方で出来るのですけどね、せっかくあるのなら使いこなせるようになってスマートに作業を進めたいと思うわけで。解説本片手にやっているのでなかなか進みませんでしたけどね。
ブログのイメチェンでバナー部分はぜひ変えてみたかったところなので、これを作るのをかねてお勉強。ハーバーランドで撮ったポートタワーと港の写真をさりげなく入れたかったので、モノトーンにしてとけ込むように入れ、文字の位置を調整したりをやってました。画像の合成なのでそんなにハードルの高い作業ではなかったのですが、作っているとおもしろくなってきていくつかパターンを作って見比べたりしてましたな。
触っている内に勘が戻ってきたというか、何となく全体像が分かってきました。新しいツールや使い勝手の部分が変わったとはいえ、根幹部分は伝統のPhotoshopのインターフェイスなので、新しくなって極端に変わっている部分以外は今まで通り。
なんだかんだとやっぱり長年使っていたPhotoshopが一番なじんでいるので、フリーウエアの画像処理ソフトを一から覚えるよりは全然楽でした。
ただ、オジサンになるとアレですな、新しいことが覚えられない。若いときに覚えた部分は難なく手が動くのですが、新しくなった使い勝手の部分が解説本見ながらやっていて、その時は分かったつもりなのにしばらくすると、え~っと何だっけ?(笑)
忘れないように解説本に付箋貼りまくってやっておりましたが、付箋貼りすぎてどれが何の付箋なのか分からなくなってしまうという間抜けぶり。更に覚えても次の日には忘れているという、一晩寝たら脳内メモリが全部クリアになってしまうという駄目オジサン、同じところ何度やってるのって、自分自身に呆れかえりますな。
Photoshop使いこなしているというより、ボケ防止のトレーニングみたいになっておりましたが、それでもやっぱりPhotoshopCCはおもしろいと思いました。(笑)

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