私の愛しいアップルパイへ
ガッデム!今年の9月頃からでしょうか。NTTの料金改定を騙って無理やりソフトバンク光やSo-Net NURO光になどに加入させる詐欺が横行しているそうです。
私はまったく知らなかったのですが、今日、我が家にもその訪問販売員が来たので調べてみたら案の定詐欺まがいの売り込みでした。話の内容があまりに支離滅裂で怪しかったので、すぐにお引き取りをお願いしたため被害はありませんでしたが、危なかったです。
あなたの家にも同様の太ぇ野郎が来るかもしれませんので詳細をまとめておきます。
≪NTTの料金改定を騙ってソフトバンク光に強制加入させようとする流れ≫
■光コラボレーションとは?
2015年から、NTTが「光コラボレーション」という新しいビジネスモデルを始めました。これは、NTTが提供しているフレッツ光回線を、さまざまな代理店が再販できるようになったものです。
いままではNTTのフレッツ光回線を契約するしかなかったのですが、この光コラボレーションによって他の会社でもそれぞれのサービスプランで光回線を売れるようになったわけです。
▼NTTによる公式の説明ページはこちらです。
そのため、自社のサービスや自社のスマホとセットで使うことで得になるサービスを展開したり、低価格で光回線を提供したりできるようになりました。と同時に、自社のサービスプランをより多くのユーザーに使ってもらうための競争が激しくなっています。
今回は、この光コラボレーションによって生まれた各社さまざまなサービスの中で、特定の1つのサービスに強制的に乗り換えさせてくる訪問販売による詐欺まがい行為でした。
■NTTの機器点検といって、玄関を開けさせる
夜の7時半頃、チャイムが鳴ったので出てみたらカジュアルな格好をした20代男性で、「NTTの者ですが、機器の点検で来ました。解錠だけお願いします。」と言ってきました。我が家は光回線を引いているのでその関連かな?とおもって1Fのオートロックの扉を開けました。
1分後くらいに、我が家のチャイムを鳴らしてきたので「あれ?1Fの解錠だけじゃないの?」と不審におもいながらも出ました。この時点でかなり悪質ではないでしょうか。
■モデムの形式でフレッツ光ユーザーかどうかをチェックしてくる
玄関を開けると、唐突に「前にもNTTかソフトバンクの別の者が来て説明を受けられましたか?」と聞かれました。似たような手口を複数の会社、担当で行っているようなので、すでに他の者が訪問済でないかチェックしたのでしょう。
来ていないことを伝えると、今度は「インターネットか固定電話の利用はございますか?」と聞かれました。
インターネットなら使っていると言うと、クリアファイルからインターネット通信で使うモデムの写真を取り出してきて、該当のモデムが家に設置してあるか訪ねてきました。フレッツ光ユーザーかどうかの確認というわけです。
■利用料金の改定といって、ソフトバンク光に強制加入させようとしてくる
実際にうちにあるモデムだったのであることを伝えると、「NTTの者ですが、インターネット利用料金の改定について説明のために周っています」と言ってきました。首からぶらさげてある名札にソフトバンクと書いてあったので確認すると、「ソフトバンクはNTTと提携しているので、NTTの代理として来ています」とのこと。
このときは気づきませんでしたが、実際にはソフトバンクがNTTと提携して光通信を提供しているソフトバンク光の、販売代理店の訪問販売員なので、ソフトバンクでもNTTでもありません。
光コラボレーションの説明なども一切なく、まるでNTTの代理で来ていると言い張るあたり、とても悪質です。
なお、私は確認できなかったのですが、他の方が書かれている記事によると、株式会社JMT、エヌティーサポート、ベイシスイノベーション、株式会社RGイノベーションといった販売代理店のようです。
私はお金に関することを口頭だけで説明されるのは記録も残らないし嫌だったので「あとでメールか書面で詳細をください」と言っても、「説明はすぐに済むから少し時間をください」といって引き下がらない。「年末でいま仕事が立て込んでいるので」と言っても、一向に引き下がらない。
この時点で、最初に言っていた機器点検でもなく、訪問販売感もすごかったので、かなり警戒心が高まりました。
■応じてしまうと、気づかない内に別サービスに加入させられる
その後の流れですが、月額料金が安くなるのでその手続をすると言ってきます。これに応じるとNTTの登録番号を聞かれます。そして登録番号を教えてしまうと、きちんとした説明もなくNTTのフレッツ光からソフトバンク光に強制的に乗り換えさせられます。今回はソフトバンク光でしたが、So-Net NURO光やU-NEXT 光の場合もあるそうです。
さらにはおまけで有料オプションにも強制加入させられるようです。1~3ヶ月以内に解約しないと月額料金がとられるレ点営業ってやつです。
ちなみに、私は「すでにOCN光を使っているのですが、なぜ料金改定でソフトバンクとの契約に乗り換える必要があるのですか?」と確認したところ、ちょっと驚いたような素振りをみせて、呆気なく引き下がっていきました。
つまり、従来のフレッツ光からソフトバンク光に移行するのであれば月額料金が安くなるからといってゴリ押しできますが、OCN光からソフトバンク光への移行となると手続きが面倒なうえ、月額料金が上がってしまうので交渉のしようがないということだったのでしょう。
▼フッフ、やはりOCN光は最強だった。
■やりとりの問題点まとめ
- NTTと提携している光コラボレーション事業者の販売代理店の訪問販売員が、あたかもNTTであるかのように名乗ってくる
- NTTによる機器の点検やチェックと言って玄関を開けさせてくるが、実際には自社の光コラボレーションへ乗り換えさせる訪問販売である
- メールか書面で詳細をくれといってもすぐに説明は済むからと言って応じようとしない
- インターネットの利用料が改定されたのでその手続きをするなどと、まるでいま契約中のサービスの規約が改定されたような言い方で、実際には別のサービスに乗り換えさせようとしてくる
- 乗り換えした場合、不要な有料オプションに強制加入させられる
≪光コラボレーションを悪用した詐欺まがい行為の構図≫
この光コラボレーションへの乗り換えがなぜ悪質なのかを説明しましょう。
▼従来はNTTの提供するフレッツ光を使っていました。
▼光コラボレーションの登場で、NTTだけでなくさまざまな会社が提供するサービスを選択する余地が生まれました。
これによって、自分が使っているスマホと同じ会社が提供する光回線を選んだり、自分にあった付随サービスを提供している光回線を選んだりと、よりお得なサービスが受けられるようになります。ですので、光コラボレーション自体は素晴らしいモデルだと思います。
▼今回の問題点は、料金改定と偽ってさまざまなサービスを比較検討する余地を与えずに特定のサービスに強制加入させているところが詐欺だということです。
≪家にNTTと名乗る者が来たら注意!≫
もし、家にNTTと名乗る者が来たら要注意です。特に関東圏では同様の被害が横行しているようですので、気をつけてください。
もし契約してしまった場合は、すみやかにクーリング・オフしましょう。
▼以下の記事の最後の方に細かい対策など書かれているのでおすすめです。
(個人に限定)申込書等に署名してしまった場合、訪問販売の場合はクーリングオフの対象になりますので、8日以内に書面で手続きをしましょう。NTTの転用工事を完了されてからだとやっかいですので、NTTに対しても転用工事の拒否を連絡することをお勧めします。
上記記事より引用
▼同様の事例について書かれた記事も参考として貼っておきます。
貴下の従順なる下僕 松崎より