赤目一志峡県立自然公園のあらまし

清流がつくりだす渓谷美と歴史を語る山々

指定日
昭和23年10月14日
赤目一志峡県立自然公園の写真
面積
22,043ヘクタール
市町
松阪市、津市、名張市
自然美
青蓮寺湖、雲出川の清流と渓谷美、伊勢山上、堀坂山
動植物
アユ、アマゴ、オオサンショウウオ、オシドリ、君ケ野ダムの桜
歴史的
建造物
阿射加神社、白米城跡、瑞厳寺、伊勢本街道

三峰山地を源流とする雲出川の上・中流域を中心に、松阪市西部の堀坂山・観音山などの山地と、伊賀盆地を流れる青蓮寺川・滝川の流域をあわせた区域です。

雲出川の中・上流域は、長い歴史に培われたスギ・ヒノキの美林が広がっていますが、本来はシイ・カシなどの常緑広葉樹林の発達する地域で、源流部の三重大学付属演習林などにはモミ・ツガを混じえた森がみられます。雲出川はアユ、アマゴの住む清流として渓流釣りのメッカであり、山地には多くの野生動物が生息し、君ヶ野ダムには少数ながらオシドリも渡来します。また、平安後期の銅鏡などが出土している津市(旧美杉村)漆の経塚は、このあたりの歴史を偲ばせます。

堀坂山・観音山地域は伊勢平野を望む歴史にみちた山陵で、南北朝時代の伝説を秘めた「白米城跡(県史跡)」や、奇岩が露出して修験道場にもなっている伊勢山上があり、山麓にはムササビの住む典型的な鎮守の森の阿射加神社を始め、瑞厳寺などの史跡・旧蹟が多くあります。

オオサンショウウオの生息地でもある青蓮寺川・滝川流域には、秋の紅葉が水面に映える青蓮寺ダムがあり、山地はアカマツ林やコナラなどの落葉広葉樹林が覆い、キノコ狩りの場として親しまれています。