Founders Fundの投資先サクッとまとめ
アメリカシリコンバレーを中心に活動するベンチャーキャピタルFounders Fundの投資先をなんとなくまとめました。Founders FundはPayPal創設者のピーター・ティールが2005年に立ち上げたベンチャーキャピタルで、FacebookやAirbnbなど有名な会社に数多く投資しています。
今までにファンドサイズは約2500億円で、約200社ほどに投資してます。
https://www.crunchbase.com/organization/founders-fund#/entity
数が多いので今回はその中からHPに載っている24社をまとめてみました。
http://foundersfund.com/portfolio/
・Palantir(2004年設立)
政府機関のデータ分析代行サービス。政府がテロやドラッグ交易との戦いのために利用するプラットフォームを提供。2015年末に評価額200億ドルで$880Mを調達。
・SpaceX(2002年設立)
イーロン・マスクが手掛ける宇宙事業スタートアップ。主に制作しているロケットのFalconは現在Falcon 9までつくられており、ロケットの再利用に挑戦している。Founders Fundは最初の投資に加えて、2回の追加出資をしている。
・Airbnb(2008年設立)
個人が宿泊先を提供するサービス。現在190カ国33,000都市80万以上の宿がある。昨年12月15億ドルの資金調達を実施。
・Spotify(2006年設立)
定額制音楽ストリーミングサービス。現在2000万人以上の有料課金ユーザーを抱える。日本では昨年6月、電通ホールディングスが出資。
・Stem CentRx(2008年設立)
がん患者向けの診断や療法を開発するバイオベンチャー。がん幹細胞を直接壊す技術を開発中とのこと。昨年9月時点の評価額は$5B。
・Stripe(2010年設立)
エンジニア向け決済プラットフォームの提供。従来より簡単に決済システムを自社のシステムに組み込むことが出来る。昨年7月にはKickstarterが送金をAmazonからStripeに乗り換えるなど世界的に大きく展開している。
・Facebook(2004年設立)
みんなご存知Facebook。最近はメッセンジャーや人工知能など様々な分野に力を入れている。Oculus・Instagram・WhatsAppなど大型M&Aも行っている。
・ZocDoc(2007年設立)
病院のオンライン予約サービス。予約だけでなく医師の口コミなど検索も行えるように。昨年8月評価額$1.8Bで$130Mを調達。
・Lyft(2012年設立)
タクシー配車サービス。昨年末、アメリカではUberがFBメッセンジャーから配車出来るようになったが近々Lyftも加わるという。同じく昨年末に最大10億ドルを調達。評価額はTC分析によると投資後評価額48億ドルだと言われている。
・QuantCast(2006年設立)
インターネットのオーディエンス計測とターゲティングサービスを提供。2010年にCiscoから$31Mを調達してからは大きな調達ニュースはない。元三菱商事の鈴木陽三さん率いるSV Frontierも出資している。
・Flexport(2013年創業)
グローバルな物流を最適化するオンラインサービス。膨大な陸海空の運送回路から発着場所や運ぶコンテナの大きさなどから最適な経路と運賃を検索して表示してくれる。昨年8月シリーズAで$20Mを調達。
・KNEWTON(2008年創業)
パーソナライズ化されたオンライン学習サービスの提供。数学など高等教育を中心に展開、小テストなどを行い個人に最適なレベルを提供するという。現在21カ国、1000万人のユーザーがいる。2011年Founders Fundが$33Mを出資し、当時教育分野では最大の投資額だった。調達総額は約$150M。
・Counsyl(2008年創業)
DNA診断ツールの提供。自分の子どもに遺伝するかもしれない劣性遺伝を調べることができる。検査代は約6万円(保険を使えば約1万円)。2014年に$41.5Mを調達。
・oscar(2013年創業)
保険のオンラインサービス。本人に最適な保険を簡単に教えてくれる。医師に電話で相談できる点やモバイル端末も使える点などUXを磨いて差別化している印象。ローンチわずか1年半で評価額が15億ドルとなった。昨年9月にはGoogle Venturesが$32.5Mを出資。
・Bolt Threads(2008年創業)
クモの巣を参考にした新素材の開発を行っている。日本でいうところのSpiberに近い領域。ただ今のところ開発している素材はすべて衣類などに向けて作っている。昨年6月と12月にそれぞれ約$40Mの調達を行っている。
・ResearchGate(2008年創業)
科学者など専門家のためのベルリン発SNS。自分の論文などの研究成果をシェアしてそこから新たな研究や人を発見することができるようなコラボレーションツールも提供している。
・Emerald THERAPEUTICS(2010年創業)
WebべースのライフサイエンスLabを提供。様々なバイオ企業(主にパートナー企業)がR&Dなどを行う場合にこのLabを利用して研究することが出来る。現在までに総額$34Mを調達。
・MISFIT(2011年創業)
健康管理やフィットネス向けのウェアラブルデバイスMisfit Shineの提供。ウェアラブルデバイスの中でも高いデザイン性を誇っているのが特徴。Khosla Venturesも出資している。
・Wish(2011年創業)
アメリカとヨーロッパを中心に展開しているモバイルショッピングアプリ。昨年2月3200万ドルを調達、7月時点にはスマホのロック画面を活用してニュースや広告を配信するLocketを買収。その時点でのユーザーは約1億人で日本にも進出していて、最近はブラジルなど南米でも人気。
・asana(2009年創業)
to doリストとプロジェクト管理機能を中心としたコラボレーションの進捗支援サービス。Facebookの共同ファウンダのDustin Moscovitzがファウンダーの1人として入っている。
・Collective Health(2013年設立)
従業員の保険費を削減する中小企業向けサービス。会社の状態に合わせて保険をカスタマイズすることができるため、コストカットをすることが出来る。Founders FundはシリーズAで入れた後、次のラウンドでも追加出資までしている。ピーター・ティールと共にPayPalを立ち上げたマックスレブチンも出資。
・AltSchool(2013年設立)
テクノロジーを中心に子どもに教育をする新しい形の学校。対象年齢はおよそ5–10歳の小学校低学年向けで、カリキュラムは完全に個人ベースになっている。通常1人の教師が8人の生徒を受け持つ。すでにAndreessen Horowitzなどもふくめて$133Mを調達している。
・Nanotronics Imaging(2010年設立)
ウェハー(半導体の原材料)検査システムや最新の3Dプリンタや顕微鏡を開発するテック企業。現在約$16Mを調達している。