妊娠中は、普段以上に身体が「冷えやすい状態」となりますので、注意が必要です。

・血流の悪化
徐々に大きくなるおなかに伴って、姿勢が崩れやすくなったり、同じ姿勢のままでいることで血流が悪くなりがちです。血流が悪くなることで冷えを感じやすくなると共に、むくみやすくなるのも妊娠中の特徴です。

・熱産生の減少
おなかが大きくなってくると、十分な運動がしづらいために、どうしても全身の筋肉量が減ってきます。そうすると熱産生も減り、冷えやすい状態となります。

・血管の収縮
妊娠中はホルモンバランスが大きく変化します。すると自律神経の乱れも起こりやすく、普段以上に血管が収縮するようになります。血管が収縮すると血流が悪くなり冷えの原因となります。
では妊娠中の「体の冷え」は、出産にどのような影響を与えるのでしょうか？

難産リスク 赤ちゃんは冷えを感じると、お腹の中での居心地が悪いために胎動が鈍くなったり、逆子になりやすくなったりします。 日頃から産道を必要以上に緊張させないこと、また体を温めて体中の筋肉やホルモンのバランスを整えておくということは、難産にならないようにするために重要なことです。

母乳の出を悪くする 母乳は母親の体内の血液から作られるため、体温が低くなると血流が悪くなり、母乳の出も悪く、また質も悪くなってしまいます。 冷え対策をしっかりすることで、出産後の母乳の出具合いもよくなります。

冷え対策をするということは、母体にとっても、赤ちゃんにとっても非常に大事なことです。
・薄着をしない
・温かい食べ物、飲み物をとる
・太陽の光を浴びる
・適度な運動を心掛ける
など、日頃から意識して体を温めるようにしましょう。