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同僚証言「大型バスは不慣れ 仕事回らない」
1月18日 19時09分

乗員乗客14人が死亡した長野県軽井沢町のバス事故で、バスの運転手の同僚がNHKの取材に応じ、この運転手は、大型バスの運転に慣れていなかったものの、運転手不足で現場に出てもらわなければ、仕事が回らない状況だったと証言しました。
今回の事故で、バスを運転していて死亡した土屋廣運転手(65)の同僚で、事故の数日前にもスキーツアーで一緒に大型バスに乗ったという運転手の男性が、匿名を条件にNHKの取材に応じました。このなかで、男性は土屋運転手について、「大型バスもある程度は運転できたが、ハンドルさばきに疑問があったり、進路変更が少し遅れたりすることがあった」と話していました。
土屋運転手は東京・羽村市のバス運行会社、「イーエスピー」で働く前の勤務先では、比較的小型のバスを昼間に運転していたということです。このため、吹雪で路面が凍っていたり、夜間に狭い峠道を走ったりしたときは、運転させなかったということです。男性は、「時間をかけて研修を行えればよかったが、スキーシーズンで運転手が足りず、仕事を受けられないことも多く、土屋運転手にもベテランの運転手などの交代要員として現場に出てもらわければ、仕事が回らない状況だった」と話していました。
その背景について、男性は、平成24年に群馬県藤岡市の関越自動車道で、乗客7人が死亡した事故を受けて、夜間、距離が400キロを超える場合は、原則、交代の運転手と2人で乗務することが義務づけられたことで、会社側が、運転手不足に陥っていたことがあると指摘しています。
また、バスがツアー会社の行程表とは違うルートを通ったことについて、男性は同乗していたベテランの運転手がこのルートを利用していたこともあったとしたうえで、「現場はある程度、難易度が低い峠だとして、ベテランの運転手が慣れさせようとしたのではないか」と話していました。

採用担当者「大型バスは不慣れと認識」

乗員乗客14人が死亡した長野県軽井沢町のバス事故で、バス会社の幹部が18日、報道各社の取材に応じ、事故を起こした運転手について、「採用担当者は大型バスの運転に不慣れだという認識があった。スキーバスの仕事をやらせるかどうか、担当者の判断に任せきりだった会社の責任だ」と話しています。
東京・羽村市のバス会社、「イーエスピー」の土屋廣運転手(65)は先月採用され、2回の研修を受けたあと、4回目の業務で事故を起こしていました。先月まで5年間在籍していた前の勤務先によりますと、土屋運転手の業務は比較的小型のバスを使った冠婚葬祭の会場までの送迎など昼間の近距離の運転が中心で、スキーのツアーバスなどは運転していなかったと証言しています。
これについて「イーエスピー」の山本崇人営業部長は18日、報道各社の取材に応じ、「採用担当者に話を聞いたところ、土屋運転手は大型バスの運転に不慣れだという認識があった。スキーバスの仕事をやらせるかどうか、担当者の判断に任せきりだった会社の責任で申し訳なく思っています」と話しています。

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