【コラム】北の疲れを待つ米中に広がる疲労感

 このように、米中が互いに背中を押し合う間、世界は北朝鮮がプルトニウム、ウランを超え、「水爆実験に成功した」と自慢する様子を新年早々見守らざるを得なかった。米中には北朝鮮の核問題に対する「疲労」と「無気力症」が広がっている。北朝鮮の核問題に直接関与する関係者の間からも、「6カ国会談を再開するよう努力するが、すぐに再開したところで決め手があるだろうか」「北朝鮮の挑発によって変わるのは、国連安保理決議の番号だけだ」といった自虐的な言葉もしばしば聞かれる。4回目の核実験で北朝鮮に対する非難がにわかに高まったが、結局は以前の「傍観モード」に回帰するとの悲観的な見通しが大勢なのもそのせいだ。ある元幹部外交官は「米国はまだ北朝鮮の核が自国の核心的な安全保障にとって脅威になるほどではないと判断しており、中国は北朝鮮を腹立たしく思っても、体制が揺らぐよりはましだと判断しているようだ」と指摘した。

 全世界のあらゆる懸案をめぐり、戦略的優先順位を決める2つのスーパーパワーを韓国が望む方向へと引き込むのには明らかな限界がある。それでも韓国内部では「こうなるまでなぜ創意的、果敢かつ主導的なアプローチで米中を動かせなかったのか」という無意味な論争をしている。しかし、明らかなことは、次の核実験は予定されており、その際にはさらに重大な状況に直面するという事実だ。内部で争い時間を無駄にしている場合ではない。

イム・ミンヒョク政治部次長
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