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【プロ野球】

神戸出身の桜井、運命の1・17に鎮魂の20球

2016年1月18日 紙面から

初ブルペンでドラフト1位の片りんを見せた巨人・桜井。左は視察した豊田投手コーチ=川崎市で(井上学撮影)

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 運命の日−。巨人のドラフト1位・桜井俊貴投手(22)=立命大=が17日、新人合同自主トレで初のブルペン入り。阪神大震災から21年。神戸市出身の右腕は、ジャイアンツ球場の室内練習場から故郷に“鎮魂の20球”をささげた。

 「投球フォームを意識して投げました。伸びもキレもあったと思うので80点ぐらいですね」。同期入団の宇佐見(城西国際大)を座らせ、ワインドアップで10球、セットポジションで10球。オール直球で“あいさつ”を終えた。

 練習前に尾花投手コーチから宮崎キャンプの1軍スタートを言い渡された。「そろそろ調整しないといけないな」と1月中は封印するつもりだったブルペン入り。その前倒しが、運命の日にぶつかった。95年1月17日。阪神大震災だ。

 桜井は北須磨高を卒業するまで神戸で暮らしていた。「記憶がない」のも無理はない。まだ、生後間もない赤ん坊。両親が身をていして守ってくれた−。その話を聞いたのも、ずっと後のことだった。

 ただ、21年が経過しても心の傷が癒えない人々もいる。「亡くなった方々の分まで、しっかり頑張らないといけない」。鎮魂を終え、次回のブルペン入りは20日を予定。「2月1日のキャンプインには100%の力を出せるようにしたい」という右腕が、ペースを上げていく。 (井上学)

 

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