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急性膵炎、診断・治療のポイントは?- 腹部救急医学会、改訂ガイドライン公開 | 医療介護CBnews

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2016年01月18日 16時00分

急性膵炎、診断・治療のポイントは?- 腹部救急医学会、改訂ガイドライン公開


 日本腹部救急医学会は、急性膵炎のガイドラインの改訂版をホームページで公開した。内視鏡的治療や画像下治療の進歩などを踏まえた診断・治療方法に加え、基本的な治療方針や診療のフローチャート、重症度の診断などが盛り込まれている。【新井哉】


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 改訂ガイドラインは、日本腹部救急医学会と日本肝胆膵外科学会、日本膵臓学会、日本医学放射線学会などで構成する委員会がまとめたもので、一般の臨床医から重症急性膵炎の診療に従事する医師まで、急性膵炎の診療に当たるすべての医師を対象としている。

 急性膵炎について、ガイドラインでは「膵臓の急性炎症で、他の隣接する臓器や遠隔臓器にも影響を及ぼし得るもの」と説明。急性膵炎は、壊死を伴わない間質性浮腫性膵炎と壊死性膵炎に大別されているが、壊死性膵炎が間質性浮腫性膵炎よりも合併症発生率などが高いことを挙げ、「膵壊死組織への感染合併の有無で死亡率に著明な差を認めるため、感染性か非感染性かの鑑別は重要」としている。

 また、「日本ではアルコールと胆石が急性膵炎の2大成因」と指摘。急性膵炎の死亡率が2.6%で、高齢者ほど死亡率が高くなることや、合併症として、膵壊死や肝硬変といった虚血性合併症や、臓器障害・不全などを生じることも説明している。

 急性膵炎の診断の基準については、▽上腹部に急性腹痛発作と圧痛がある▽血中または尿中に膵酵素の上昇がある▽超音波、CTまたはMRIで膵臓に急性膵炎を伴う異常所見がある−のうち2項目以上を満たし、他の膵疾患や急性腹症を除外したものを「急性膵炎と診断する」と記載。内視鏡を使うERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)などの診断・治療方法も、最近の報告事例を交えて説明している。


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