韓国政府当局者、「親米・親中」外交に自信感

韓米日外務次官協議後、韓国政府当局者が主張
「韓国の地位は100年前と大きく変わった」

 「なぜ韓国メディアや国民は(政府の外交路線が)『親米か、それとも親中か』しか見ないのか。鳥に左右両方の翼があるように、米国とも中国とも同時に親しい『親米で親中』はなぜいけないのか。シンガポールはそうしている」

 韓国政府当局者が16日、東京都内で米国・日本と、北朝鮮の核問題に関する外務次官協議を終えた後に語った言葉だ。今回の協議で韓米日3国は「北朝鮮の核は容認できない」という見解を改めて確認した。韓米日の外務次官は記者会見で口をそろえて「中国の積極的な対応」を促した。

 韓国外交部(省に相当)の林聖男(イム・ソンナム)第1次官は「国際社会が今行動しなければ、後でさらに大きな代償を払うことになるかもしれない。中国が正しく対応するよう、関係国すべてが努力する」と述べた。米国務省のトニー・ブリンケン副長官は「中国の習近平国家主席が昨年10月、ワシントンで北朝鮮の核に反対する見解を表明した」と強調した。日本外務省の斎木昭隆事務次官は「中国の全面的な協力を期待している」と語った。

 北朝鮮の核問題と関連、韓米日の指導者のうち誰もまだ習近平主席と電話会談できていない。韓国政府関係者は「中国主席は昔で言えば皇帝だ。習近平主席が韓米日首脳と電話で話せば、「北朝鮮に制裁を加えてくれ」と言われて負担を感じるようになるだろうが、皇帝に負担を感じさせる電話をしようという話は水面下で誰もできないようだ」と言った。「韓国が中国に対し一生懸命してきたことが期待したほどの効果を上げられていない」という批判に対しては、「外交路線をなぜ必ず『親米または親中』で考えなければならないのか。今の北東アジア情勢は100年前とまったく同じだが、韓国の経済力や地位は完全に変わった。当時は同じ民族同士で親中・親露・親日に分かれて戦ったが、これからは(国益のために)同時に複数の国と親しくした方が良い」と言った。

東京=金秀恵(キム・スへ)特派員
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