出生前診断とは?方法、時期、費用、メリット、問題点まとめ

出産年齢が高いほど、お腹の赤ちゃんにダウン症(21トリソミー)などの「染色体異常」が起こる確率が上がるということをご存知の方も多いでしょう。そして、それと同時に話題になることが多い「出生前診断」。出産前の赤ちゃんの診断についてはさまざまな意見がありますが、出生前診断を受ける妊婦さんは決して少なくありません。今回は、出生前診断の基本的な知識や時期、費用、問題点などについてまとめました。

 

出生前診断とは?

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出生前診断は、妊娠9~22週頃に行われる「胎児に奇形や病気、染色体異常がないかどうか」を調べる検査の総称です。一般的な妊婦健診でも超音波検査や心拍の確認、羊水量などがチェックされますが、なんらかの病気の異常が疑われる場合に出生前診断として詳しい検査が行われます。その方法として、主に以下の5つがあげられます。

● 超音波検査(胎児超音波スクリーニング検査)
● 母体血清マーカーテスト
● 羊水検査
● 絨毛検査
● 新型出生前診断(NIPT)

このうち絨毛検査については、調べられる内容が羊水検査と同様、かつ羊水検査よりも流産の確率が高いとされており、「羊水検査が行われる時期よりも早く診断したい」という希望がなければ、あまり選択されることはありません。また、新型出生前診断は、2013年に日本で認可されたばかりで、「NIPT(Non-invasive prenatal genetic testing)」と呼ばれ、出生前診断と区別されることもあります。

 

羊水検査のリスクって?

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羊水検査では、おへその下あたりに注射針を刺して羊水を採取しますが、検査の後に流産してしまう可能性が約0.3%程あるといわれています。また採取しても、羊水の中の胎児の細胞が増えないことから染色体の検査ができず、診断ができないという可能性も約1.5%程あります。針を刺すこと自体に痛みはほとんどありませんが、検査後の出血や下腹部痛が起きる場合もあり、その場合は入院して様子をみなければならないこともあります。

 

出生前診断、時期と費用まとめ

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●超音波検査(出生前診断目的での検査)
通常の妊婦健診で行う超音波検査と区別して、妊娠11~13週に受けられる検査で「胎児超音波スクリーニング検査」とも呼ばれます。費用は4~5万円程です。

●絨毛検査
妊娠9~11週に受けられ、費用は約15万円ですが、実施している病院は限られています。

●羊水検査
妊娠15~18週に受けられ、費用には日帰りの入院費や検査後に服用する抗生物質等が含まれ、12万~15万円程です。最終的な検査結果が出るまでに2週間以上かかります。

●母体血清マーカーテスト
妊娠15~21週に受けられますが、NIPTと同じく、陽性がでた場合には確定診断として羊水検査を受ける場合があるため、妊娠17週までに行われるのが一般的です。費用は1~2万円程度と出生前診断の中では低めになっています。

●NIPT(新型出生前診断)
妊娠10~18週の比較的長い期間に受けることができる検査です。ただ、母体血清マーカーと同じく、陽性が出た場合に、確定診断として羊水検査を受ける場合を考慮し、17週までに受ける妊婦さんが多いようです。費用は約20万円で、新型出生前診断も受けることができる病院は、全国的にみるとまだまだ少ない状況です。
※「NIPTで陽性の場合は羊水検査の費用はかからない」としている病院もあります。

 

出生前診断のメリット

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出生前診断のメリットとしては、「障害を持った子供が生まれる確率が高いとわかった場合、出産を選択するのであれば、生まれてくるまでに心の準備ができる」「先天異常を早期発見できることで、治療可能な場合もある」などがあげられます。

 

出生前診断の問題点

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ただ問題点として、倫理的な観点から「人口妊娠中絶の件数が増えるのでは」、「検査結果によって中絶を選んだママの精神的ダメージ」などが社会的に懸念されています。高齢出産の増加もあり、お腹の赤ちゃんに先天性の異常がないかどうかが気になるママとパパは多いかもしれませんが、結果によっては悩みを深くしてしまう場合もあります。重いテーマではありますが、「両親が子どもの命を決めていいのか」ということをご夫婦で話し合った上で、受けるかどうかを決めるのも一つの方法ですね。

 

カウンセラーや医師ともよく相談をしましょう

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高齢出産などの理由で出生前診断を考えている妊婦さんのために、カウンセリングを行う病院も多くなってきました。診断を受ける前には、パートナーとしっかり話し合うことが何よりも大切ですが、医師や専門のカウンセラーに相談することで、検査に対しての考えも整理でき、受けることを選んだ場合の検査結果の受け入れ方も変わってくるのではないでしょうか。

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