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SMAPのあれやこれや

連日の報道について、もやもや考えたことをやっぱり書き残しておきたいなと思いました。私の書くものはなんでもそうですが、今回も個人の感想です。SMAP解散騒動についての雑感です。

当日の心境

朝起きたら、Twitterが「SMAP解散!?」で埋まっていました。そんなまさか、いや今までだっていろいろあったのにこれだけ話題になっているのはおかしい、と思いながらヤフーニュースで記事の内容を読むと、長らくマネージャーを勤められていた飯島さんが退職されるという話で。これはおおごとだ……と胸がざわざわしました。そうしたらかつてないようなスピードで、ジャニーズ事務所の弁護士から「SMAPのメンバーが独立も視野に協議を重ねている」という話があったという報道、そしてマスコミ各社へのFAX。なんなんだこれは、本当のことなのか、と現実味がないまま、気持ちだけが沈んで1日が終わりました。

SMAPファンではない私がなぜこんなにダメージを受けたのか? もちろんSMAPという素晴らしいグループが危機という話がショックではあったのですが、さらに言うと「帝国の終わりを象徴するできごとだった」という言葉がぐるぐる頭の中を回ったからでした。これは舞台『JOHNNYS’ World』における、ヒンデンブルク号墜落の場面のセリフで、まあSMAPヒンデンブルク号は全然違うのですが、このセリフだけがなんだか妙に重なってしまったのです。以前に「西暦2014年、スマ暦24年」という記事を書いた通り、私は今、自分がスマ暦を生きていると思っているので、SMAPが解散すると言われたらそれはもう暦が終わることであり、地球が灰色の星になってしまう*1みたいなことなのです。

またこれ、本人たちが何らかの事情でもうSMAPをやめたいと言うのであれば、暦が終わってもしょうがないと思えたかもしれません。しかし様々な報道を見比べてみると、本人たちの選択ではなく、外的な要因によってもたらされたことは間違いないようだったから、なんかやりきれない思いしかない。しかし私はジャニーズが好きであり、ジャニーズ事務所が好きであり、ジャニーズ事務所に関わる人もなんだかんだ好きなので、単純に好きな人たちがみんな分裂しそうという状態で、誰も憎むことができずにもやもやを抱えてしまったのでした。

今回色々言われているけど、メリーさんがいなければジャニーズ事務所だって存続していなかっただろうし*2、飯島さんがいなければもちろん今の暦がなかっただろうし、ジャニーさんの作る世界が好きだからジャニーズが好きなのだし、ジュリーさんのプロデュースした作品群に大きく影響を受けて過ごした。全てが私にとって必要なものなので、なんとかなってくれ、と願うしかないです。本当に。

派閥についての雑感

本当に色々なことを言われていますが、いちジャニヲタから見た派閥の件についても。私が重めのジャニヲタになったのは1997年ごろ、KinKi Kidsデビューからなのですが、その頃からファンの気持ちとしてもSMAPは別格扱いだったように思います。これはターゲットとする世代的なところもあったんじゃないかなと。木村さんが月9に出て、SMAPが社会人向けの歌を出していた頃、下の3グループの主戦場は”土9”であり、主なファン層はまだ小中学生でした。

だから、J-FRIENDSができた時も、TOKIOKinKi Kids、V6の3グループが組むことに違和感を持たなかったのです。SMAPはすでに国民的スターで、大人の女性からも支持される存在であり、まだSMAPに届かない若い3グループはユニットを組んで互いに切磋琢磨するものだと思っていました*3。私がのんきなだけかもしれなくて、内実は全然知らないのですが、いち後輩ファンから見れば、SMAPがないがしろにされているような印象はないまま、なんとなく「SMAPは別格」で約15年間過ごしてきたわけです。だって後輩グループだって新曲を出すたびに『うたばん』には出ていたし、『SMAP×SMAP』に出られなかったり、後輩のバラエティ番組になかなかSMAPが来れないのは、単純にSMAPがスターすぎるからかな?くらいに軽く考えていました。それが間違いだったのか、今となってはよく分からないし、そうやって騙してくれていたならそれでいいと思っています。

 

風向きが変わってきたように見えたのはここ5〜6年のことです。2009年にKinKi Kidsがスマスマに出て、2010年にKAT-TUNもゲストになり、ジャニーズJr.も度々出演するようになりました。「スマスマにジャニーズが出る」というのは、とてもすごいことのように見えました。2011年には、年始から『中居のかけ算』のリーダー鼎談(SMAP中居×TOKIO城島×V6坂本)が放映され、東日本大震災のチャリティーイベントMarching Jでは事務所全体の行事に参加し*4Kis-My-Ft2のデビュー後から、本格的にキスマイと絡む姿を見るようになりました。

このあたりの時期は「SMAPもやっぱりジャニーズだったんだなあ」と思っていた覚えがあります。悪いことではなく、むしろ雪解けのような。「嵐もだいぶ売れてきたし、SMAPが他のジャニーズと別格のスターから、ジャニーズのSMAPに戻るのかもしれない」くらいのことを思っていました。SMAPファンの方に怒られそうですが……。

まあそのあと、バーターの激しさにより2012年の半ば頃から「飯島班」「派閥」という言葉が自然発生的に流行り始めたのですが、なんとなくそこはネタ的なものとして処理していました。

V6ファンとして、割とざわっとした気持ちになったのは、2012年12月のことでした。中居さんが司会を務める歌番組『火曜曲』のクリスマスSPの出演者として、予告にV6の名前が出ていたのに、急遽出演がなくなってしまったのです。前身の番組『カミスン!』でも、『火曜曲』でも、新曲が出るたびに*5出演していたのに、その後は出演することもなく……。これも内実はわからないのでなんともですが、何の説明もなく出演が取りやめになっており、その頃はもう「派閥」という言葉も浸透し始めていたので、まさか、という気持ちに*6

そして2013年、日テレ系で嵐の櫻井翔が司会をつとめる『THE MUSIC DAY』(7月6日放送)が「音楽番組史上初の12時間の生放送」と発表された後、SMAP中居正広が司会をつとめるTBSの『音楽の日』(6月29日放送)が、「音楽番組史上最長時間の13時間15分」と銘打って放送されたのです。

いま冷静に考えたら、編成を決めるのはTBSと日テレであり、こんな大型番組にジャニーズ事務所がそこまで介入できるのかは微妙なラインという気がします。でもこの辺りから私も、私の周りのファンの間でも、本格的に、そして事あるごとに、さらに言えばネタでもなく本気のトーンで「派閥」という言葉が飛び交うようになっていった……ように思います。

思い返していたらとまらなくなってしまいました。簡単にまとめると、SMAPというのはずっと別格の存在だったのが、2010年ごろ、特にMarching J以降「ジャニーズのSMAP」という印象が強くなり、さらには派閥的なことが言われるようになっていった。あくまでも個人の印象ですが、SMAPがいったんジャニーズ事務所に組み込まれたことで、「派閥」的な現象が膨らんでいってしまったというのは、なんだかとても皮肉のように思えます。

現在の心境

とりとめもなく書いてしまいましたが、こうやって記事が出て、世間が「SMAP解散しないで」となっていることは、とてもいいことのような気がしています。週刊誌の報道の仕方もどうかと思いますが、何もスクープされないまま解散だけが知らされていたら、もうなす術がなかったのかもしれない。そんなの恐ろしすぎる。もちろん、個人として何かできることがあるとまっすぐ信じられるわけではないですが、こんなにSMAPに同情的な世論ができているのに、ここから解散とか、普通の会社だったら絶対やらないでしょう。まあジャニーズ事務所は普通の会社じゃないから、全く先が読めないんですけど……。

また今回これだけの騒動、いろいろな人の行動、発言を引き出せるSMAPってなんてすごいんだろう、と改めてびっくりもしました。そしてとにかく波乱万丈すぎる。映画で言ったら、PART5くらいの展開だと思います。これまでの問題を乗り越えたんだから、今回もなんとかなって、SMAPの活躍が続いてほしい。祈ろう、世界が平和になることを! 誓おう、二度と戦わないことを!*7

*1:ちなみにこれも2年前のジャニーズワールドの展開です

*2:とはいえもう89歳て……とは思ってますもちろん……あとパワハラダメ絶対

*3:余談ですが、この時ドラマの視聴率やCDの売り上げで言えばすでにKinKi Kidsはかなりのスターではありました。でも、きっともっとゴールデンでレギュラーを持って、大人のドラマに出るはず、と思っていたのです

*4:佐野瑞樹もいました

*5:と言ってもだいたい年に1回

*6:V6はもうずっと、CDのクレジットに「Produced by JULIE K」と入っています

*7:ジャニーズワールドのセリフです