稲沢市の廃棄物処理業者に警察の捜査員が、捜索に入ります。
慌ただしく動き回る、愛知県警察本部の捜査員。
段ボール箱を抱えて、捜索に入りました。
捜索を受けているのは、廃棄物処理業者、ダイコーの本社など数か所。
大手カレーチェーンが廃棄処分したはずの食品が横流しされ、スーパーマーケットで販売されていた問題で、廃棄物処理法違反の疑いが持たれています。
横流しされていたのは、カレー専門店のCoCo壱番屋を展開する、壱番屋が製造した、冷凍のビーフカツです。
合成樹脂の異物が混入したおそれがあるとして、およそ4万枚の廃棄処分を、ダイコーに依頼していました。
ところが、今月11日、そのビーフカツがスーパーで売られているのを、カレー専門店の従業員が見つけたのです。
なぜ、廃棄したはずの食品が流通したのでしょうか。
立ち入り調査を行った愛知県などによりますと、ダイコーは、4万枚のうち、およそ7000枚を堆肥にして処分したが、残りのおよそ3万3000枚は、横流ししたと話しているということです。
警察は、ダイコーがうその内容を壱番屋側に伝えたうえで、廃棄するはずのビーフカツを販売したと見ています。
そのビーフカツは、岐阜県羽島市の食品関連会社、みのりフーズに売られていました。
岐阜県がきのう、立ち入り調査を行ったところ、みのりフーズの施設内から、壱番屋の名前が印刷された段ボールおよそ800箱が見つかりました。
調査に対して、みのりフーズの担当者は、ほかの箱に詰め替えて販売したと話しているということです。
事業を統括している男性は、壱番屋のビーフカツを、ダイコーから購入したのは3回目だとしたうえで。
愛知県などの調査によりますと、ビーフカツは、さらに複数の仲介業者を経て転売され、少なくとも20以上のスーパーや業者に卸されたと見られています。
こちらは、ビーフカツを販売していた名古屋市のスーパーです。
店内には、来店客に商品の回収を知らせる文書が張り出されています。
先週、購入したビーフカツを返品しに来た人は。
愛知県などがこれまでに把握しているところによりますと、問題のビーフカツは、県内の3つのスーパーでは、すでに7700枚が販売されたということです。
県は引き続き、残りのおよそ2万5000枚の流通経路や販売先などを調べています。
廃棄されるはずだったビーフカツを、なぜ横流ししたのか。
警察は、廃棄物処理業者のダイコーの捜索で、伝票や帳簿などを押収して、実態を解明することにしています。
こんばんは。
ニュースウオッチ9です。
廃棄されたはずの食品が横流しされて、販売されていたという事態に、怒りの声が広がっています。
まだ販売先が分かっていないものもあるということですから、警察の徹底した捜査が待たれます。
またテロと見られる爆発事件です。
今度はインドネシアの首都が狙われました。
首都ジャカルタの中心部で、男らが爆弾を爆発させて、警察と銃撃戦になり、実行犯を含む7人が死亡しました。
猛スピードで走る治安当局の車。
向かった先では。
銃声のような音が。
そして、爆発音。
白い煙が上がります。
別の位置からの映像です。
炎が出て、白い煙が上がっています。
この10秒ほどあとにも、再び白い煙が。
そして、こちらの映像。
多くの人たちがいる中で、男が銃のようなものを持っています。
インドネシアの首都ジャカルタの中心部で、現地時間の午前11時前、爆発が起きました。
インドネシアの警察によりますと、実行犯と見られる5人を含む7人が死亡、20人がけがをしたということです。
当時、どのような状況だったのか。
爆発を近くで見ていた日本人に話を聞くことができました。
ジャカルタ中心部で起きた今回の爆発。
警察によりますと、実行犯は5人の男で、オフィスビルの1階にあるコーヒーショップで爆弾を爆発させました。
そのあと、店の外に逃げた人たちを銃撃。
さらに、警察の詰め所でも爆弾を爆発させ、警察と銃撃戦に。
周囲には、ショッピングモールや、政府機関のビルなどが立ち並び、およそ500メートル離れた場所には、日本大使館があります。
日本大使館によりますと、今回の事件に巻き込まれた日本人はいないということです。
インドネシアのジョコ大統領は、声明を発表しました。
世界で最も多い、2億人余りのイスラム教徒が暮らすインドネシア。
過激派組織IS・イスラミックステートに加わるため、500人以上が中東に渡ったと見られています。
先月には、ISの支持者ら9人が、ジャカルタなどで爆弾テロを計画した疑いで逮捕されましたが、犯行グループの一部は、逃走を続けています。
警察当局は今回、犯行予告とも取れる警告があったことを明らかにしました。
また、IS系列のメディアは、日本時間の今夜、インターネット上で、ISの戦士たちが、インドネシアの首都で、外国人と治安部隊を標的にした攻撃を実行したと伝えました。
警察は今回の事件について、ISの支持者によるテロと見て捜査しています。
日本人を含め、多くの人が行き交う街なかで起きたと聞くと、不安が大きくなりますね。
そうですね。
警察はISの支持者による犯行と見ているということなんですけども、今、世界で、世界のイスラム過激派がありますが、その中で、ISに共鳴するグループっていうのが増えているというふうに言われてるんですね。
実際、ISが関わるテロは、おとといもトルコで起きたばかりですから、どうも不穏な動きの広がりに、懸念を禁じえないというところでしょうか。
株価がまた、大きく値を下げました。
日経平均株価は一時、1万7000円を割り込みました。
株価を押し下げている要因の一つが、世界的な原油安です。
この原油安、この先、どうなるのでしょうか。
株価下落のきっかけは、13日のニューヨーク株式市場。
ダウ平均株価は、360ドル以上値下がりしました。
およそ3か月半ぶりの安値でした。
そしてきょうの東京株式市場。
一日を通して、全面安の展開に。
日経平均株価は、一時、700円以上値下がりし、去年9月29日以来、およそ3か月半ぶりに、1万7000円を割り込みました。
そして欧州市場。
日本時間午後8時の時点で、パリやフランクフルト、そしてロンドンでも、株価は下落しました。
株価を押し下げる要因は、大きく2つ。
中国経済の減速と、原油価格の下落です。
どういうことか。
GDPと石油の消費が世界第2位の中国の経済が失速すると。
原油の需要が低迷し、原油価格が下落します。
すると、産油国や投資家は、リスクを避けるため、株式を売却し、資金を市場から引き上げる動きが強まります。
その結果、株価が下落するとの見方が強まっているのです。
株価を押し下げる原油安。
去年6月から値下がりの傾向が続いています。
今週、ニューヨーク原油市場では、原油の先物価格が、一時、1バレル30ドルの大台を割り込みました。
およそ12年ぶりの安値です。
原油安は日本でも。
きょうの東京商品取引所では、取り引きの中心となることし6月ものの先物価格が、一時、1キロリットル当たり2万1770円と、およそ11年半ぶりの安値となりました。
では、なぜ原油安に歯止めがかからないのでしょうか。
原油価格の下落が続く要因の一つが、生産調整を行い、原油価格をコントロールしてきたOPEC・石油輸出国機構の動きです。
先月、OPECは総会で、原油の減産を見送りました。
念頭にあるのが、アメリカです。
アメリカでは、シェールオイルの生産が拡大。
OPECはシェアを守ろうと、減産に踏み切れないのです。
アメリカは先月、原油の輸出解禁も決定。
原油が世界でだぶつくのではないかという懸念が広がり、価格を押し下げています。
さらに、サウジアラビアとイランの対立もOPECの足並みを乱し、原油安を止められません。
つまり。
OPECの生産調整により、原油価格をコントロールせず、シェール革命により、さらに供給が増え、中国経済の失速で、原油の需要が低迷。
だから、原油価格の下落が止まらないのです。
中東情勢に詳しい専門家が注目しているのが、核開発問題を巡って、イランに科せられた経済制裁です。
解除されれば、原油安はさらに進むと見ています。
こうした原油安を受けて、ガソリンの価格も下がり続けています。
家計にとってはうれしい話なんですが、ガソリンスタンド側はそうもいかないようです。
価格を巡る現場の動きを取材しました。
東京都内、環状8号線沿いのガソリンスタンドです。
こちら、レギュラーガソリン1リットル当たり105円となっています。
きょうも朝からひっきりなしに、こうして車が入っていきます。
セルフ式のガソリンスタンドです。
この半年で30円以上値下げしました。
最近のこのガソリン価格、どういうふうに?
安いですよね。
ガソリンスタンドを頻繁に利用しているという女性です。
4年前のレシートを持っていました。
このときが、レギュラー146円だったんですね。
そうですね。
全然違いますよね。
全然違いますね。
全然違いますよね。
こんなに値段が下がるっていうのは、どう感じますか?
下がり続けるガソリン価格。
100円を切る所も出ています。
今週のレギュラーガソリン。
1リットル当たりの小売り価格は、全国平均で118.9円。
6年8か月ぶりの水準まで下がっているのです。
安い価格を歓迎する声はこちらでも。
横浜市にある老舗のクリーニング店です。
まず、取り引き先に配達するための車のガソリン代を安く抑えられます。
また、乾燥機などに蒸気を送るボイラーの灯油代も、去年の夏と比べると、2割ほど安くなっているということです。
値下がりが続く中、ガソリンスタンドの現場からは、戸惑いの声も。
店員が給油などをするフルサービスの店です。
セルフ式に比べて、人件費などがかかります。
仕入れ値の下げ幅以上に、価格競争が進んでいるのではないか。
経営者の林さんは、近くにあるセルフ式のガソリンスタンドを見に行きました。
見えてきました?ありました。
105円になってますね。
ですね。
さらに、別の店に向かいます。
しかし、現実は。
103円ですね。
ちょっとびっくりですね。
価格よりもサービスで勝負。
そう考えてきた林さん。
しかし、値段の差が広がることに、戸惑いを隠せません。
悩んだ末に出した答えは。
では、今後のガソリン価格、どうなるのでしょうか。
ガソリンが安くなるということは、消費者にとっては喜ばしいことですけど、その背景となっている原油安が続くことというのは、ちょっと問題がありますよね。
そうですね。
原油安はすでに産油国には、深刻な打撃を与えていて、それが結局、世界の景気を冷え込ませる原因にもなっているわけなんですが、その結果として、回り回って日本の経済にも影響を及ぼすという形になっているわけですから、ガソリン価格の値下がりね、単純に喜んでばかりではいられないということになります。
衆議院の選挙制度の見直し。
1票の格差について、最高裁判所が、違憲状態と判決を出す中、議論は進むのでしょうか。
衆議院議長のもとに設置された有識者の調査会は、定数を10削減するなどとした答申を提出しました。
議長は各党に1か月以内に考え方をまとめるよう要請しました。
きょう、大島衆議院議長に提出された答申。
議員定数を今の475から、10減らすとしています。
平成22年の国勢調査の結果を当てはめると、小選挙区は7増13減。
比例代表は1増5減になります。
小選挙区で影響を受けるのは、18の都県。
このうち、定数が増えるのは、東京など5つの都県で、合わせて7議席です。
逆に、広島や愛媛など、13の県で、それぞれ定数が1ずつ減ります。
この結果、都道府県の間の1票の格差は、最大で1.621倍に縮まります。
また、比例代表は東京ブロックで定数が1増える一方、近畿など、5つのブロックで、それぞれ1減ることになります。
答申を受けた大島議長は。
また、大島議長は各党の代表を集めて、1か月後をメドに、各党の考え方をまとめてほしいと要請しました。
きょうの答申について、各党の反応がこちらです。
自民党の谷垣幹事長は、答申を尊重するということは基本だ。
全体の中身をよく精査をしたいと述べました。
そして民主党の枝野幹事長は、議長の諮問機関なので、一定の尊重はしなければならないが、定数削減の観点からは、もの足りないとしています。
スタジオには、政治部与党キャップの中田記者です。
よろしくお願いします。
中田さん、各党の主張をぱっと見たんですが、ちょっと分かりづらいところもあるんですが、ざっくりいって、各党、どういう方向性を出しいるんでしょうか?
まず民主党ですね。
民主、公明、維新、おおさか維新、この4つは、答申の方向性をおおむね評価するということだと思いますね。
共産党は定数削減には反対と、はっきりしています。
一方、その自民党の谷垣さんなんですが、答申を尊重するのは基本だとしながらも、きょうの、精査したいということばを、何回も繰り返したんですね。
この背景には、きょうの答申に対する自民党内の反発、これがあると思います。
反発が出るのはなぜなんでしょうか?
こちらの地図で、ちょっとご説明したいと思います。
きょうの答申が実現されれば、小選挙区がこの青の県、13の県で1つずつ減るということになりますけれども、これ、いずれも地方の小選挙区ですよね。
その13の県を細かく見てみますと、こういうことなんですが、いいですか。
青森の大島さん、今、衆議院議長ですので、それを自民党に加えますと、青森、愛媛、長崎、熊本、この4つの県で選挙区、自民党が独占している状態なんですね。
ですので、実現されると、この現職のうちの誰かが選挙区を失うということになりますので、自民党の対応が焦点ということになります。
自民党だけが割を食う形になります。
その自民党が独占している県では、今回の答申を受けて、波紋が広がっています。
今回の答申で、定数を4から3に減らすとされた愛媛県。
愛媛2区選出の村上誠一郎衆議院議員です。
先週土曜日、支持者を招いた新年会が開かれました。
痩せただろ。
あいさつで語ったのは、定数を減らすことへの批判です。
支持者からも、戸惑いの声が聞かれました。
村上さんは、過去の投票率を考慮して定数を決めたり、小選挙区制度そのものを見直したりすることが必要だと考えています。
一方、定数が減ることはやむをえないと考えている議員もいます。
愛媛4区選出の山本公一衆議院議員です。
今月、選挙制度改革について議論する、衆議院の特別委員会の委員長になりました。
自民党内の反応は厳しいようですが、中田さん、これ、本当に実現できるんでしょうか。
幹部も含めて、頭を悩ませているというのが実情なんですね。
自民党は、谷垣さんや、選挙制度に詳しい細田幹事長代行を中心に、これから調整をするということになるんですが、早くも党の幹部からは、関係する議員が多いので、まとめるのは容易じゃないといった意見とか、いきなり大勢で議論すると、党内が大騒ぎになるという声まで出ていまして、神経をとがらせているという状況なんですね。
一方で、真っ向からきょうの答申に反対すべきでないと、実現しないと、自民党が悪者になるので、実現に向けて努力するほかないという意見も出ています。
このため、来月、国勢調査の速報値、これが発表される見通しなんですが、これも見て、慎重に判断したいということなんですね。
中田さん、衆参同日選もささやかれている中で、そもそも違憲状態のままで、解散ということはできるんですか?
それについては、安倍総理大臣は、先月、講演で解散権は制約されないという考えを示しているんです。
自民党としては、安倍総理大臣、これまで選挙制度の見直しを急ぐ考えを示しています。
そしてきょう、大島議長が、今国会でなんとしても実現したいという考えも示しました。
また、夏には参議院選挙、さらには衆参同日ということもささやかれている中で、これ、世論の動向も無視できないということにもなると思うんですね。
やっぱり、その世論が鍵を握るということになるんですか?
そうですね。
例えばNHKの先月の世論調査を見ますと、1票の格差の問題に国会が適切に対応しているというふうに答えた人は、4%にすぎないんです。
そうですね。
4%だけですね、赤い所。
国民の目は厳しいということだと思うんですね。
それだけに、その党内の意見と世論の圧力、この間で自民党としては、難しい対応を迫られるということは、間違いないと思います。
ここまで衆議院の選挙制度見直しの動きについて、政治部与党キャップの中田記者とお伝えしました。
続いてトゥデーズウオッチです。
神奈川県横須賀市で、刃物を持った男が、警察官の所持する拳銃を奪って、発砲しました。
警察によりますと、きょう、横須賀市久里浜の市営住宅で、警察官が刃物を持った男をいったん取り押さえましたが、もみ合いになり、男が拳銃を奪って、警察官に向けて4発発砲。
このうち3発が、警察官の右足と肩に当たり、けがをしたということです。
警察官は撃たれたあと、男をその場で取り押さえ、殺人未遂などの疑いで逮捕しました。
逮捕された男は、現場の団地に住む37歳の無職の男で、警察が詳しい状況などを調べています。
トルコで起きた自爆テロ事件で、実行犯とされるシリア人の男は、仲間4人と共に難民申請をしていたことが分かりました。
ドイツ人10人が死亡した自爆テロ事件。
自爆した男は、過激派組織ISのメンバー、ナビル・ファドリ容疑者だったと見られています。
地元の複数のメディアによりますと、ファドリ容疑者は事件の前、仲間4人と共に、難民申請をしていたということです。
治安当局は、事件に関与した疑いで、7人の男を拘束しましたが、この中に、ファドリ容疑者と行動を共にしていた4人が含まれている可能性があり、事件との関わりなどを捜査しています。
17年近い逃亡の末に逮捕された、オウム真理教の元信者の平田信被告の裁判。
懲役9年の判決が確定することになりました。
平成7年に起きた、東京の公証役場事務長、假谷清志さんの拉致事件や、杉並区のマンションに爆弾が仕掛けられた事件などに関わったとして、逮捕監禁などの罪に問われた平田信被告。
拉致の計画は事前に知らされず、爆弾事件には関わっていないと主張しました。
1審の東京地方裁判所は、いずれの事件も、教団幹部から説明を受けて、犯行に加わったとして、被告の主張を退け、懲役9年の判決を言い渡し、2審もこれを支持。
被告は上告しましたが、最高裁判所は、きょうまでに上告を退ける決定を出し、懲役9年の判決が確定することになりました。
顧客のメールがのぞき見されていたと見られています。
警視庁に逮捕されたのは、auショップの元従業員、中村淳一容疑者。
勤務していた当時、会社の顧客情報の管理システムにアクセスし、20代の女性客2人がやり取りしたメールを、自分の携帯電話に転送するようにした疑いが持たれています。
のぞき見したメールは、およそ1200通に上るということです。
調べに対し、中村容疑者は、容疑を認め、好みの女性のメールをのぞき見したかったなどと供述しているということです。
こちらは今月、サケの卵がかえった様子を捉えた映像です。
震災からの復興に向けて、5年ぶりに、福島の人たちによってサケのふ化が行われました。
その場所は、福島県楢葉町です。
町を流れる木戸川は、全国有数のサケの水揚げ量を誇っていましたが、原発事故のあと、町のほぼ全域に避難指示が出され、稚魚の放流を中断しなければならなくなりました。
その結果、川を上ってくるサケの数は激減しました。
そして去年、避難指示が解除されて、人が自由に行き来できるようになり、地元では今月、サケを再び、ふ化させることに成功したんです。
去年秋、福島県楢葉町で、5年ぶりに復活したサケ漁。
避難先から駆けつけた地元の人たちが参加して行われました。
こうやりたくなってる。
漁の復活に中心的な役割を果たしたのが、木戸川漁協の鈴木謙太郎さん33歳です。
15年近く、サケ漁に携わってきました。
水揚げは、最盛期の10分の1。
それでも鈴木さんにとっては、復興に向けた大きな一歩です。
震災前、多いときで10万匹以上の水揚げを誇っていた、楢葉町の木戸川。
それを支えてきたのが、ふ化場です。
鈴木さんは、ふ化場のリーダーとして、取ったサケの卵を人工的に受精させ、生まれた稚魚を放流してきました。
サケの卵は、自然のままでは気候や外敵などの影響で、多くが死んでしまいます。
木戸川のサケは、人の手によって受け継がれてきたのです。
しかし、5年前の東日本大震災で、鈴木さんたちのふ化場は、高さ10メートルの津波に襲われます。
施設は壊滅的な被害を受け、放流直前だった稚魚が全滅しました。
さらに、原発事故の影響で、町へ立ち入ることすら制限されます。
川は荒れ果ててしまいました。
このままでは、サケが戻らない川になってしまう。
鈴木さんは、一時帰宅の機会を見つけ、ふ化場再建の先頭に立つことにしました。
避難指示が出ていた地域に重機を入れて、少しずつがれきを取り除いてきました。
再建を諦めかける同僚も出る中で、周囲を説得し続けました。
そんな中、鈴木さんの決意を新たにさせるものが見つかりました。
雌のサケから卵を取り出し、受精させるための採卵台です。
代々、このふ化場で受け継がれてきたものでした。
そして去年9月、楢葉町の避難指示が解除されます。
サケ漁の再開です。
あの採卵台で、鈴木さんは作業を始めていました。
取れた卵は、震災前の10分の1に当たる150万個でした。
少ない卵を一つでも多くふ化させたいと、鈴木さんは考えていました。
卵がかえるまでには2か月。
水温や水質のきめ細かな管理が続けられました。
避難指示が解除された楢葉町。
町に戻った人は、5%にとどまっています。
地元の人たちは、サケが川に戻ることで、町の復興が進むと期待しています。
根本信夫さん78歳です。
どうも、ご苦労さん。
震災前、同居していた息子夫婦は、避難したままです。
それでも夫婦2人で過ごしたいと、根本さんは楢葉町に戻りました。
サケ漁や、ふ化が軌道に乗ることで、町に人が戻るきっかけになってほしいと、根本さんは考えています。
採卵から2か月がたった、ことしの正月。
鈴木さんが待ち望んだふ化が始まりました。
卵からかえったのは、140万匹。
採卵したほぼすべてを、ふ化させることに成功しました。
震災から5年。
復活に向けてようやく一歩を踏み出した、サケのふ化事業。
ふるさとの未来が託されています。
鈴木さんは、震災以降、サケの放射性物質の検査を続けてきましたが、一度も検出されなかったということです。
ですからそのため、サケをふ化させる事業を再開したんですが、この放流したサケが川に戻ってくる割合、なんと0.5%なんだそうですね。
0.5%?
しかも、戻ってくるには、4年から5年かかるということで、実に息の長い取り組みですよね。
そうですね。
ただ、そうした取り組みを地道に積み重ねるしかないわけなんですよね。
町では、サケが戻ってくることで、町がにぎわいを取り戻して、なんとか今度は住民が町に戻るきっかけになればと、期待しているということです。
こんばんは。
気象情報です。
こちら、大根ですが、これを切って、そして、ゆでるんですね。
特産のゆで干し大根作りが最盛期となっています。
ゆでた大根を干す、この作業ですが、北西の季節風が吹き始めると、盛んになります。
ことしは暖冬の影響で遅くなりました。
農家の方によりますと、冷たい海風で乾燥させると、うまみが凝縮されるということなんです。
冷たい風によって、おいしくなる自然の恵み、ありがたいですね。
このあと、寒気が居座りそうですから、大根を干すのには、いい気象条件となりそうです。
きょう、1か月予報が発表されました。
1週間前の予報と変わりまして、全国的に1か月の平均気温は、平年並みか平年よりも低い予想となっています。
特に今月いっぱいは、厳しい冬の寒さとなりそうです。
そして、雪です。
雪もこの1か月、北海道から中国地方の日本海側にかけて、平年並みか多いと予想されています。
雪への備えもしておいてください。
では、あすにかけての天気図を見ていきましょう。
あすは等圧線の間隔が開きまして、西高東低、冬型の気圧配置、緩みそうです。
このために、日本海側の雪の降り方は弱まりそうですが、冷たい空気は居座りますので、寒さは続くでしょう。
では朝からの気温の傾向を見ていきます。
まずは6時です。
北海道の内陸では、氷点下15度を下回る寒さとなりそうです。
午後3時です。
関東から西日本にかけても、10度を下回る所が多いでしょう。
そして夜の気温も、朝と同じくらいに冷え込みそうです。
各地の天気と気温を詳しく見ていきます。
精いっぱいやるしかないですから。
本音は?
本音?
言わないんだ?
本音を聞かれて、ちょっと詰まってしまいました。
素顔が見えましたね。
では、今夜も大相撲からお伝えしていきます。
先週、この番組で紹介した小結の勢。
横綱を破る殊勲の星を挙げました。
勢は、横綱・鶴竜との対戦。
過去7回の対戦で、まだ勝ったことがありません。
引いた、引き落とし。
勢が勝ちました。
初めて勢、横綱を破りました。
立ち合いから横綱に圧力をかけた勢。
タイミングよく体を開きました。
勢はこれが横綱戦初勝利です。
続いては、共に元学生横綱のホープ、正代と御嶽海。
大学時代にもしのぎを削った2人が、初めて幕内で対戦しました。
新入幕の正代は24歳。
力強い四つ相撲で、好調な滑り出しです。
相手の御嶽海は、1つ年下ですが、入幕は先を越され、負けたくないと、静かに闘志を燃やしていました。
いい当たりです。
御嶽海。
中に入ったのは正代です。
先輩の意地を見せた正代。
3連勝に、この調子でいきたいと、うれしそうでした。
卓球の全日本選手権です。
注目の小学6年生、張本智和選手、きょうはオリンピック代表候補の大学生に挑みました。
張本は最年少での4回戦進出。
丹羽は、小学生とは思っていないと、対策を練っていました。
第1ゲーム。
丹羽は、あえて緩いボールでペースを崩しにかかります。
早い展開を予想していた張本は、ミスを連発。
流れをつかめないまま落とします。
それでも張本、最後まで攻めの姿勢を崩しませんでした。
張本、ストレートで敗れましたが、今後に手応えを感じていました。
なかなかすごいラリーでしたね。
そうですよね。
見せてくれました。
残念でしたが、きっと大きな経験になったと思います。
サッカー男子23歳以下の日本代表。
オリンピック出場権を懸けたアジア最終予選の大事な初戦に勝ちました。
初戦の北朝鮮戦の勝利から一夜明けた選手たち。
午前中から体を動かしました。
ゴールを決めた植田選手も、この表情。
先発した選手には、笑顔がありました。
きのうの試合。
開始5分にコーナーキックのチャンスでした。
上がっていたディフェンダーの植田が、完全にフリーでした。
先制したものの、その後は数多くピンチの場面。
全員で粘り強く守りました。
日本は1点を守り抜いて、大事な初戦に勝利。
グループ首位に立ちました。
12年前、監督としてアテネオリンピックに導いた、山本昌邦さんは。
一方、課題は攻撃だといいます。
次の試合は、2日後に迫っています。
選手たちは。
錦織圭選手。
四大大会初制覇を狙う全豪オープンの開幕まであと4日。
NHKの単独インタビューで、現在の心境を明かしました。
開幕を4日後に控えた錦織選手。
相手のサーブを想定して、リターンの反応を確かめるなど、着々と準備を進めています。
全豪オープンで、錦織選手はベスト8を2回。
相性のよい大会に、ことしは第7シードで臨みます。
悲願の初制覇へ、鍵になるのは。
強気のプレーで。
次はこちら。
柔道男子66キロ級の海老沼匡選手です。
4年前のロンドンオリンピックでは悔しい銅メダル。
リオデジャネイロオリンピックでの雪辱を目指します。
海老沼選手の持ち味は、キレのある投げ技。
世界選手権をおととしまで3連覇した、この階級の第一人者です。
妥協せず、ひたむきに努力する姿で、日本代表を引っ張ってきました。
しかし、去年は試練の年でした。
4連覇を狙った世界選手権で、3回戦敗退。
復帰戦でも、決勝で国内のライバルに敗れました。
その試合の翌日。
井上監督と、負けた試合の内容や敗因をじっくり探りました。
気付いたのは、勝たなければというプレッシャーで見失っていたものでした。
先週、行われた日本代表の強化合宿。
沖縄の伝統的な格闘技、沖縄角力を学びました。
さまざまな格闘技の要素を取り入れて戦ってくる外国選手の柔道に対応するためです。
投げてみてください、そのまま後ろ見るような感じで。
せーので。
こういう感じで。
顔は、ここに置くんじゃないですか?
海老沼選手は、モンゴルの選手などが得意とする、密着した状態からの投げ技を熱心に教わっていました。
そうそうそう。
忘れかけていた原点を大切に。
オリンピックイヤーの海老沼選手の決意です。
うっ…うぅ〜っ…!2016/01/14(木) 21:00〜22:00
NHK総合1・神戸
ニュースウオッチ9▽ジャカルタでテロか7人死亡▽廃棄処分のカツがスーパーに[二][字]
ジャカルタで爆発・警察と銃撃戦・実行犯含む7人死亡…IS支持者のテロか▽廃棄処分のビーフカツがスーパーに…廃棄物処理業者横流し認める▽ガソリンついに90円台突入
詳細情報
番組内容
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
出演者
【キャスター】河野憲治,鈴木奈穂子,【スポーツキャスター】佐々木彩,【気象キャスター】井田寛子
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
ニュース/報道 – 天気
スポーツ – スポーツニュース
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 1/0+1/0モード(デュアルモノ)
日本語
英語
サンプリングレート : 48kHz
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