所さん!大変ですよ「なぜ人気?“柔らかバット”の秘密」 2016.01.14


この日野球大好き30代ディレクターが少年野球の試合を見て驚いた。
耳慣れた金属音に混じって聞こえてきたのは…。
なぜか鈍すぎる打球音。
更に!バットを触ってみると…。
バットの表面が柔らかい?調べてみるとバットだけでなく子どもたちが使う道具が次々とフニャフニャ化。
スポーツが不思議な形に変貌している事が分かった。
所さん!大変ですよ。
カッキ〜ンじゃなくてモクッつってましたよ。
どういう事ですか?これ。
所さんね…ありがとうございます。
(笑い声)テーマに合わせますからね。
当たり前ですよ。
今日もですね驚きます。
いきましょうこちら。
実は当番組の子どもの頃から野球が好きなディレクターが近所の少年野球を見て驚いたんです。
「打った〜!」カキ〜ンじゃなくてボスッ。
でおかしいなと思ってバットを見せてもらってもっと驚き。
硬いと思いきや…あれ?柔らかい。
柔らかい。
さあ調べてみようと思って想像したんです。
実はこれ近隣住民の人たちから「静かにしてくれ」。
その要望を受けて音の出ないバットを開発したんじゃないかと。
消音ね。
そう。
取材始めてみると驚くべき話が見えてまいりました。
いきましょう。
所さん!大変ですよ。
ディレクターが向かったのは都内にある大手スポーツ用品店。
昔から少年野球の道具を数多く取りそろえているという。
子ども用のバットはおよそ100本。
見慣れた金属バットの中に…。
あの柔らかバットをいくつも発見。
ここ数年売り上げは好調だというのだが…。
値段を見て驚いた。
おっ!金属バットに比べると随分高価。
それでもなぜ売れるのか?聞けばこのバット先端部を反発性の高いウレタン素材で巻いている。
その部分がバネの役割を果たすためボールを遠くまで飛ばしてくれるというのだ。
その飛距離金属バットに比べ1割近く伸びるらしい。
しかも…。
真相を確かめるためディレクターは少年野球の試合を見に行く事に。
この日対戦するのはこちらの2チーム。
レギュラー18人中6人が柔らかバットを持っていた。
中には…。
(取材者)おすすめされたんだ。
(取材者)お父さん。
息子に活躍してほしいとこちらの父親去年3万5,000円の柔らかバットを買い与えたという。
試合が始まると柔らかバットが威力を発揮。
父親に柔らかバットを買ってもらった少年は…。
(取材者)お〜!ヒット打ちましたよ!ファーストの頭上を越える…更に柔らかバットを先輩から受け継いだばかりだというこちらの少年は…。
「当たり損ね?」と思いきや…。
(取材者)飛ぶな〜おい。
もう少しでホームランかという当たり!この少年バットを変える前はほとんど長打を打った事がなかったという。
(取材者)外野までいった。
子どもたちにはいい事尽くしのように見える柔らかバット。
しかし…。
調べてみると柔らかバットに対しネットでは辛辣なコメントも寄せられている事が分かった。
かつて野球をやっていた親世代が書き込んでいるらしい。
更に!柔らかバットを禁止する大会がある事も判明。
千葉県少年野球連盟が主催するこの大会では2006年から7年間柔らかバットを禁止していたという。
その訳は?何やら複雑な事情がありそうな柔らかバット。
取材を進めると柔らかバットに更なる変化が起きている事を突き止めた。
向かったのは大手スポーツ用品メーカー。
失礼致します。
長年柔らかバットの開発に携わってきた担当者。
研究室に最近開発に成功した自信作があるという。
それは…。
はい。
こちらのメーカーでは…当初は先端部だけを柔らかくしていたというのだが…。
このバットは根元から先端まで丸ごと柔らかい素材で覆ってしまったという。
なぜそこまで?実は開発担当者も最近の子どもたちのバッティングを調査してある事に驚いていたという。
全体を柔らかくしたこのバット。
売れ行きは好調だというのだが最近一つ気が付いた事があるという。
えっ?今の子どもたちは…そこで全国の少年野球チームの監督やコーチにアンケートを実施。
すると多くが「昔に比べ今の子どもは打球を飛ばせない」と回答した。
一体どういう事だ?失礼致します。
謎を解く鍵を求めて訪ねたのは長年子どもの体を調査している大学教授。
(打球音)子どもたちのバッティングを見てもらうと…。
要するに…教授によれば浮き指とは何らかの理由で地面から足の指が浮いてしまい指の機能が衰える状態の事だという。
その結果打席でも足元がふらついて踏ん張れない。
そのため力が入らないだけでなく狙った場所にバットを振る事もできないというのだ。
そこでバッティングが苦手だという子どもたちの足の裏の圧力を計測してみたところ…。
なぜか親指以外の指が映らない。
今の子どもたちは…現代の体の一部…足っていうのが一部になりますけどそこがやっぱり異変ですね。
(取材者)異変。
調べてみるとほかにも多くの医師やスポーツ科学の研究者などが子どもの浮き指が増えている事に対して警鐘を鳴らしている事が判明した。
このあとバットだけじゃなかった!子どもたちの間に広がる不思議なフニャフニャ用具が次々登場!そして…。
あ〜。
ドッジボールなのにボールを転がす?子どもたちのスポーツに一体何が?今日何か不思議な事ばっかりですね。
この先も気になりますけどまずはここまでを整理しないと。
何か浮き指。
筋力かと思ったら足の指。
所さん浮き指は野球だけに影響とどまらないそうなんですね。
実は整形外科医の林さんに伺うとこの浮き指が原因で子どもなのに肩こりや腰痛が起きてしまうおそれもあると。
生意気だね。
先取っちゃう。
子どもが「あ〜肩凝っちゃった」って生意気なんだよ本当にね。
足の指が浮くという事は重心がかかとの方にいきます。
後ろに行きがちになるので上半身を前にしなきゃいけない。
そうすると猫背になる。
肩が凝る。
で腰痛にもなると。
さあ今日もスタジオには専門家の皆さんにお越し頂いています。
この浮き指についてご意見のある方。
ないない。
あれ?あるんだ。
(久保田)あるんですね。
では澤口さんお願いします。
いやまあ何というのか…。
何ですか?そっか。
駆けたりなんかする遊びじゃなくてもう違う室内の遊びになってきちゃったって事。
(澤口)でも治す方法簡単ですよ。
何ですか?何何?足の指動かさないと。
スムーズに動けないような状況を作っとけば…。
凸凹とかあったりしたらそこに足を引っ掛けて指を。
そうやってやると実際治りますよ。
今度あれですね子どもが部屋中バラバラに散らかしてると言い訳に使うでしょうね。
場合によるとバランス崩して倒れちゃうなんて事も出てきたんですよ。
女性の場合特に厚底ブーツとか先の細くなってるミュールとかそうなると…
(澤口)それはもう本当に…木登り。
(久保田)そっちの方が問題に…。
さあ所さん所さん。
話にはまだ続きがございます。
フニャフニャなのはバットだけではありませんでした。
こうしたボールなどの小学生向けのスポーツ用具。
次々とフニャフニャになっている事が分かってきました。
その結果子どもたちの体育が不思議な事になっているそうです。
まいります。
所さん!もっと大変ですよ。
ディレクターが向かったのは東京・大田区にある小学校。
早速体育で使う用具を見せてもらう。
(取材者)あ〜懐かしいですね〜何かすごい…。
あ〜おっ!いろんなボールありますね!ソフトボールの授業で使うというボールは…。
(取材者)これもうすごいですね。
柔らかいを通り越してフニャフニャだ。
更に!サッカーボールも…。
あっすごいですね。
柔らかい。
フニャフニャ。
なぜここまでフニャフニャにしなければいけないんだ?その理由は体育の授業を見れば分かるというのだが…。
青チームが転がすボールを赤チームがよけている。
これは一体…?ドッジボールといえば相手目がけて…それでは柔らかいボールを使う理由は?スポーツ好きのディレクターにはいまひとつピンと来ない話の連続だが…。
続いて3年生の体育を見せてもらうと…。
玉入れのようなこの球技。
バスケットボールを今の子どもたちでも楽しめるようにゴールを大きくしかも低く変えたのだという。
使っていたのはやはりあのフニャフニャボールだった。
聞けばこうしたフニャフニャ用具。
その訳は?つまりこの体育のフニャフニャ化は国の方針という事か?調べてみると学習指導要領に基づく教師向けの体育の指導書には確かに柔らかい用具を使うよう明記されている。
一体なぜ?訪ねたのはあの学習指導要領の編纂に携わったという男性。
見せてくれたのは8年前全国の小学生に行った運動習慣調査。
男性はその結果に目を疑ったという。
(白旗)これを見て頂きますと…なんと1週間体をほとんど動かさない子どもが男子では9人に1人。
女子では4人に1人に上っていたのだ。
外で…そこで国が考えたのがふだん体を動かさない子どもでも使えるフニャフニャ用具だったという。
そして驚きの情報を口にした。
えっ?中学生があのフニャフニャ用具を使っているというのか?数日後ディレクターはフニャフニャ用具を既に導入したという中学校を突き止めた。
(取材者)おお…。
中学2年生がやっているのはソフトボールに似ているがゴルフのように止まったボールを打つ球技。
はいティーボールです。
使っているボールを見せてもらうと小学生と同じくフニャフニャ。
そしてバットも…。
聞けば以前硬いボールと金属バットでソフトボールを行った時全く授業にならなかった事からフニャフニャ用具に切り替えたという。
(取材者)グローブができない。
私なんかは…その後の調査で全国で少なくとも30以上の中学校がこうしたフニャフニャ用具を既に体育の授業で使っている事が判明した。
また知らない事ですよこれ。
どうなってんですか?みんなフニャフニャになってるって…。
そうですよね。
ドッジボールも転がすの?しかもよけやすいように空気抜いてダラダラなボールでやるの。
所さんこんな見方もありまして一つデータを紹介します。
VTRにも出てきた1週間の総運動時間が60分に満たないという小学生の割合。
あの柔らかい体育用具が推奨される前の2008年度は男子が9人に1人。
女子は4人に1人ほどでした。
これが2014年度どうなったかというと実は…。
(一同)ええっ!?
(澤口)うそでしょ。
ぐんと減ってます。
男子は5ポイントほど女子は10ポイントほど。
このフニャフニャ体育用具がきっかけになって運動を始めた子が増えたのではないかという声もあります。
はあ〜。
子どもたちの体力も弱ってきてるっていう話なんですけどその体力をどうやって測るか体力テスト自体もですね小学生がやるものの中身が変わってきたんですね。
こちらかつて行われてた体力テストの項目なんですけど…。
全部懐かしいっていうかやりましたよね。
このうち子どもたちの体力とか安全面を考慮して既にテストからなくなってしまったものがあるんですが…。
えっなくしちゃう事があるの?はい。
こちらです。
背筋力と上体そらしに関してはですねなんと体力テストのあとに腰を悪くしてしまう子どもたちが続出しましてそのため廃止になりました。
友達と比べてねちょっとムキになったりとかね。
でもう一つ。
立位体前屈の方なんですがこれはですね測定の際に段差があってここから誤って落ちてしまう子どもたちが出てしまったために今座ってするようになって立位ではなくなったっていう事なんですね。
え〜!?
(牛窪)そうなんですよ。
所さんドッジボールが話題になっていましたが実はこの…ついにはですね州ね例えばテキサスとかドッジボールを禁止にする所まで現れたんです。
今はですね意外な人たちの間で逆に行われている。
それは何かというと…中には優勝の賞金を目当てで各地の大会に片っ端から出場する大会荒らしみたいなセミプロまで現れてるんですよ。
なるほどね〜はあ〜。
いやびっくりしたな〜。
やわやわのボールになっちゃってんだ〜。
知らない体育になって…。
え〜!?うちの孫なんかもそういう小学校行くのかな?
(久保田)でもこれからだったらそうなるんじゃないですか。
俺が鍛えよう!
(笑い声)2016/01/14(木) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
所さん!大変ですよ「なぜ人気?“柔らかバット”の秘密」[字]

最近、少年野球で、表面が柔らかいバットが人気を集めているという。調べると、小学校の体育用具が次々とフニャフニャ化していることが判明。背景にあった衝撃事実とは?

詳細情報
番組内容
最近、少年野球で、表面が柔らかいバットが人気を集めているという。調べてみると、他にも、小学校の体育用具が次々とフニャフニャ化していることが判明。背景にあった、衝撃の事実とは?
出演者
【司会】所ジョージ,久保田祐佳,【ゲスト】澤口俊之,牛窪恵,モーリー・ロバートソン,【リポーター】徳永圭一,【語り】吉田鋼太郎

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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