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【iRONNA発】平和ボケから目が覚める! 一色正春のニッポン自衛論

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【iRONNA発】
平和ボケから目が覚める! 一色正春のニッポン自衛論

衆院平和安全法制特別委員会で可決された安保法案。鴻池祥肇委員長に詰め寄る野党議員ら

 例えばミサイル攻撃を、どうやって防ぐのかという話ですが、一番確実で簡単なのは敵のミサイル基地を発射前に破壊してしまうことです。それに比べて相手がミサイルを発射してから撃ち落とすというのは高性能の迎撃ミサイルを搭載したイージス艦などの高価な兵器を、その目的のために全国展開しなければならないので非効率的であるばかりか、確実に防げるとは限りません。相手が数に任せて打ち込んでくれば、100%防ぐことはかなり難しく、かなりの犠牲を覚悟しなければならないでしょう。

 国際的には相手が自国を攻撃する意図を持ってミサイルに燃料を注入し始めた時点で、狙われた国がミサイル基地を攻撃しても先制攻撃ではなく自衛手段として認められますが、攻撃用レーダーの照射を受けて何もできなかった自衛隊に、そこまでのことが出来るでしょうか?「相手が本当に日本を狙っているのか」「人工衛星ではないのか」とか言い出す人間が、必ず反対するでしょう。本当の「専守防衛」というのは、スイスのように国土を焦土と化し国民全員がゲリラとなっても国を守り抜く決意が必要なのですが、はたして今の日本にその覚悟があるでしょうか。

 今や日本人の大半は、物心ついたときには現行憲法が施工されており、ずっとその影響下で生きてきました。だから、自分たちが主体となって国を守るという意識が薄くなっているのか、アメリカ政府高官の「尖閣諸島は日米安保の適用対象である」という発言を聞けば、なんとなく安堵し、本来、日本防衛の要は自衛隊であるべきなのですが、日本政府高官が「日本の防衛の基軸は日米安保である」などと発言しても何ら疑問を持たない人が多すぎます。また、我々日本人は拉致問題や尖閣諸島の問題などに関して、何もできていないことに対して憲法を言い訳に利用していないでしょうか。我々日本国民は知らない間に日本国憲法の毒に侵されていないか、今一度、真摯に自分を見つめ直す必要があるのではないでしょうか。

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