産経ニュース

【iRONNA発】平和ボケから目が覚める! 一色正春のニッポン自衛論

ニュース プレミアム

記事詳細

更新

【iRONNA発】
平和ボケから目が覚める! 一色正春のニッポン自衛論

衆院平和安全法制特別委員会で可決された安保法案。鴻池祥肇委員長に詰め寄る野党議員ら

 逆にD国とB国が手を組み、日本に何があってもA国が助けないと分かったときは170対100となり、これなら勝てると思い日本に攻めてくる可能性が高くなります。これは、あくまで仮の話で、実際はこのように単純な数値差で戦争の勝敗が決まるものではありませんが、第二次世界大戦においてもドイツがソ連やアメリカに対して戦いを挑まずにイギリスが降伏するまで1対1で戦うか、ドイツがソ連に侵攻した時に日本も極東ソ連に侵攻していれば、戦争の結末は大きく変わった可能性は高く、あながち的外れな見方ではないと思います。

 このように世界各国は、自国が有利になるようできるだけ味方の国を多く獲得しようとする一方で、敵国をなるべく連携させないように外交を行っていますが、はたして日本の外務省は、そういう努力をしているのか、甚だ疑問です。いずれにしろ、平時における普段の軍隊の在り方の話ではなく、有事の際に自国の防衛に関していろいろと制限を課すのは、どういう理由で何をまもりたいのか分かりませんが、そのために自国民の犠牲が増えることだけは間違いありません。

 他にも日本には憲法解釈により「専守防衛」という縛りがありますが、これも遵守すれば敵の先制攻撃により、日本側に被害が発生する、または発生しそうになるまで、こちらから何もできないというおかしな話で、著しく不利な条件です。しかも、戦場は必ず日本の領域で行われるため、国民に多大な犠牲が生じることは必至です。さらに、敵の先制攻撃を前提としているため、相手の性能をはるかに上回る高価な兵器を装備しなければならずコストが嵩みます。

関連ニュース

【野口裕之の軍事情勢】自衛隊は中国海軍の「漁船」と「商船」を成敗できるのか?

「ニュース」のランキング