小学2年生から届いた手紙が入ってますんでこれをまずはちょっと読んで。
田大悟くん千原ジュニアです。
・やったね。
メールをくれたのは鳥取に住む…赤鉛筆がよく折れて困るという。
鉛筆を知り尽くす…折れる原因を徹底追究。
すると…「夢かなえますスペシャル」。
せ〜の…。
こんにちは。
(田)こんにちは。
田大悟くん。
はい。
そうなんや。
夢の折れない赤鉛筆。
それを試す舞台は…。
こちらです。
名付けて…今までの装置からいくと安上がりでしたね〜。
まず6本の赤鉛筆を金属製のペンケースに入れる。
そして150センチの高さから落とす事10回。
ふだん落とさないかもしれないけどそれぐらい落としても大丈夫ならうっかり机から落としても折れないだろうと。
この無理難題をクリアできれば乱暴に扱っても折れないはずだ。
市販の赤鉛筆だと…。
いきなり2回目で3本が折れた。
どうかな。
更に2本が折れ…。
最後の1本も…。
9回目で…実験を繰り返すと60本中46本が折れてしまった。
その確率何と8割。
(田)折れた。
黒芯は黒鉛と粘土が原料。
焼き入れをして硬くしてある。
いわば焼き物だ。
一方赤芯は顔料の発色を保つために焼き固められず乾燥させるだけ。
折れやすいのは宿命なのだ。
常識を覆す挑戦その始まりは1か月半前。
名乗りを上げたのは東京下町の鉛筆工場…リーダーは専務の…家業の鉛筆作りに新しい息吹を吹き込みたいと挑戦を決めた。
(杉谷)鉛筆って今もうどんどんどんどん使う人が減ってきてますんで鉛筆自体をよく知ってもらうきっかけになればなと。
早速杉谷は折れる原因を詳しく分析し始めた。
落下させた瞬間何が起きているのか。
透明なペンケースで調べてみると…。
杉谷意外な事実を発見。
どこにも当たっていないのに芯がポキリ。
空中で次々に芯が折れる。
一体何が原因なのか。
よ〜く見ると芯と木軸の間に僅かな隙間が。
隙間ができた事で芯が木軸の中で動きポッキリ。
杉谷はそう分析した。
そもそも鉛筆は板にのりを塗って芯を載せ挟んで作る。
でも何で…めちゃくちゃ…。
あ…。
折れてしまうんですね。
で赤です。
同じ接着剤です。
え…?
(杉谷)ついてはいるんですけどちょっとした衝撃でパリッとはがれてしまう。
何でこんなに違いが出るんでしょう?
(杉谷)ロウ分ですね。
この脂分が入っているっていうのもあって普通ののりじゃつかないっていう。
そうか…のりか。
難しいですねこれ。
課題は芯と木軸を限りなく強く接着する事。
そこで杉谷が取り出したのは特殊な…そのねらいは…。
邪魔な脂分がなくなり表面がザラついてきた。
これでしっかりのりがくっつくはずだという。
いざ実験。
何といきなり3本が折れた。
話が違〜う!いきま〜す。
スタジオ折れたかな?スタジオ7回で。
従来のより弱なってますね。
実は…脱脂剤で内部がスカスカになったのか?悩める杉谷次なる策はあるのか。
究極の折れない赤鉛筆への挑戦。
そこには…それを教えてくれたのは日頃から赤鉛筆を使う小学生たち。
何と…ただ削っているだけで折れる事があるという。
使う前にもかかわらず…立ち上がったのは手回し式鉛筆削りを作り続けて半世紀…業界の風雲児社長の玉山隆三が自ら開発を引き受けた。
玉山は元大手家電メーカーのエンジニア。
革新的な製品を次々と開発してきた。
まず鉛筆の削り方を一から見直す。
気になったのは先端の木軸の薄さ。
これでは芯を支える効果が小さいと考えた。
芯をがっちり支えてくれる木軸の形とは…。
玉山は大胆に刃を半分以上そぎ落とすように指示。
早速削ってみる。
すると先の方は削れないので木軸の先端が厚く残った。
狙いどおり…しかしこれでは書けない。
そこで別の刃で木軸だけを削り芯を出す。
これなら芯へのダメージは最小限になるはず。
その実力やいかに…。
早速実験。
(玉山)あ折れた。
最悪の事態。
一体失敗の原因はどこにあるのか。
そこで鋭い分析を見せたのは…この道50年のベテラン職人だ。
外力とは何だ?ジュニアが試してみる。
あ〜きたきたきた。
そういう事ですね。
ちょっとミシミシも聞こえますもんね。
暗雲立ち込める開発チーム。
そこへ中国に出張中の玉山からアドバイスが。
玉山は壁に突き当たると基本に立ち返る事で何度も試練を乗り越えてきた。
折れない形とはどんな形なのか。
ここでベテラン蓼沼がある提案をした。
基本に立ち返り…代わりに芯が出る直前まで木軸を削るようにした。
木軸の先端が薄くなった。
狙いは…?なるほど。
先端が薄い分力をかけず楽々削れる。
改良後。
はい。
うわ…。
かかってないって事ですねこれ。
へ〜!ベテラン蓼沼見事なアイデア。
芯に負担をかけず分厚い土台を作ってみせた。
一方究極の鉛筆作りに挑む杉谷。
芯と木軸を強く接着する方法を思いついた。
使うのはやすり。
芯の表面にごく僅かな凸凹をつける。
芯の強度を保ちつつ接着力アップを目指す。
削りカスを見ると芯と木が強く密着されたまま離れない。
これならあの隙間もできないはずだ。
最終実験が迫ったこの日杉谷は玉山を訪ねた。
ところが持ち込んだ赤鉛筆を調べてみると大きな問題が…。
(蓼沼)これ偏心してるなこれ。
偏心とは芯が偏って木軸の真ん中からずれている事。
市販品では問題ないレベル。
しかし今回の新しい削り方では高い精度が必要不可欠なのだ。
芯が偏ると削る時に刃が食い込んで芯を傷つけてしまう。
玉山は芯の偏りを抑えるよう杉谷に求めた。
最後にして最大の難題。
解決を託されたのは…目標はJIS規格の3倍の精度0.1ミリ以下だ。
早速始めたのは芯が入る溝を彫る作業。
まずは刃の調整だ。
ある秘密の道具を使って1,000分の1ミリ単位で研ぐ。
芯と溝の隙間から漏れる光の形だけが手がかり。
半日を費やして芯がど真ん中にくるようにした。
更に気が抜けない最終関門が…せっかく芯が溝のど真ん中にきていても鉛筆を真ん丸く削り出さないと台無しだ。
板を流す土台が僅かに傾いているようだ。
一体どうする?三谷が取り出したのは何と…日頃からわざわざ集めているという。
三谷はチラシを土台の下に挟み込んだ。
更に機械のありとあらゆる部分を徹底的に調整。
どうだ?・結構自信ある?やったな!三谷。
持ってきました。
究極の折れない赤鉛筆がついにベールを脱ぐ。
芯の偏りを確認すると…。
うわ〜!これなら芯へのダメージを最小限にできる。
さあいよいよ…革新的な2枚刃の鉛筆削りも完成。
まず芯が出る直前まで木軸を削る。
そしてもう一枚の刃で芯を出す。
芯をしっかり支える土台を備えた斬新な形。
その書き心地やいかに…。
ね〜。
それを願ってチャレンジしてみたいと思います。
それでは1回目お願いします!ないね〜。
やった〜!
(拍手)2回目お願いします。
もう〜…怖い。
やりました!いけそやねこれね!
(拍手)5回目。
(拍手)さあでは6回目。
お願いします。
大悟くんも祈りのポーズが出ました。
6回目どうでしょう…。
あ〜!あ〜…1本。
折れちゃったね〜。
折れ0の夢は打ち砕かれた。
しかし何とか折れ1本にとどめたい。
お願いします。
(拍手)さあラストです。
きました!10回目お願いします。
あ〜!残り4本はもうきれいなまま。
一切欠けてません。
あ〜残念ながらトータル折れ2本という事です。
芯自体が粉砕されてしまった。
しかし芯と木軸の間に隙間は全く見られなかった。
かなり悔しいですね〜。
それは悔しさもあるし感動もあるでしょうね。
さあ改めて大悟くん今回お手紙くれましてこういう形になりました。
いかがですか?なるほど。
点数つけるとしたら何点ですか?100。
大悟くんから皆さん100点頂きました。
(拍手)挑戦者たちはその後も実験を続けた。
同じ実験を繰り返し行ったところ折れは…折れる確率は8割から1割に。
飛躍的な向上だ!お見事!2016/01/16(土) 20:17〜20:45
NHK総合1・神戸
超絶 凄(すご)ワザ!「夢をかなえますSP 折れない赤鉛筆作って!」[字]
書いてる途中に赤鉛筆がポッキリ。そんな失敗にサヨナラ!凄ワザ職人が協力して「折れない赤鉛筆」作りに挑む。折れの原因となる芯でも軸でもない鉛筆の意外な部分とは!?
詳細情報
番組内容
あの鉛筆が凄(すご)ワザで超絶進化!?文房具ファン必見の特別企画。きっかけは小学生からのメール…「学校で赤鉛筆がよく折れちゃう。折れない赤鉛筆を作って」。鉛筆職人と鉛筆削りメーカーが立ち上がる。なぜ折れるのか調べると驚きの事実が判明!原因は芯でも軸でもない、意外な部分に隠されていた。究極精度を誇る赤鉛筆と、革新的な削り方の鉛筆削り器に挑戦。子どもの夢をかなえようと奮闘する熱き職人たちの技とドラマ!
出演者
【出演】挑戦者…北星鉛筆,カール事務器,【司会】千原ジュニア,池田伸子,【語り】千葉繁
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
バラエティ – その他
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