長野県軽井沢町で昨日起きたスキーバスの転落事故。
この事故で、男性9人、女性5人の合わせて14人が死亡。
運転手以外で亡くなった12人は、全員が大学生だった。
今回の事故でスキーツアーを企画した会社に長野県警の捜査員らが家宅捜索に入ります。
長野県警は今朝、ツアーを企画した東京都渋谷区の旅行会社、キースツアーの事務所などを過失運転致死傷の疑いで家宅捜索、押収した書類などの分析を進めて、発注や安全管理などに問題がなかったかを調べる方針。
バスを運転していて死亡した青梅市の土屋廣さんの自宅でも捜索を行い、体調などに問題がなかったかを調べることにしている。
バスを運行していたのは、東京都羽村市のイーエスピー。
長野県警の家宅捜索は昨日の夜から今日未明まで続いた。
イーエスピーでは、書類の記載漏れなど道路運送法違反と見られる複数の事案が見つかっていて、運行管理に問題がなかったかを調べることにしている。
事故から丸一日が過ぎた現場には、遺族などが訪れ、静かに手を合わせていた。
石井啓一国土交通大臣も現場を訪れ、犠牲者に黙とうを捧げた後、警察から説明を聞いて状況を確認した。
この事故で警察は、バスが道路左側のガードレールに接触した後、バランスを崩して片側のタイヤだけで走行し、反対車線にはみ出して転落した可能性があるとの見方を示している。
突如奪われた14人の命。
原因の解明が待たれている。
一方、午後には事故を起こしたバス運行会社、イーエスピーの社長らが記者会見を行った。
この会社をめぐっては、国土交通省による特別監査では、バスが目的地へ行く途中で事故を起こし、運行が終わっていないにもかかわらず、目的地に到着したことを示す印鑑が押された書類が見つかっている。
会見では事故の2日前に種類をつくっていたことを明らかにするなどずさんな管理体制を認めた。
また、今回の事故についてはなぜバスが行程表に記載されていないルートを通ったかという疑問があるが、ここに来て、ツアーを企画した旅行会社側とイーエスピーとの間で言い分の食い違いが出てきている。
旅行会社側は事故発生後、一貫して運転手が判断したとしか考えられないとしていたが、イーエスピー側は、旅行会社の担当者には事前に伝えていたことを明らかにした。
国土交通省や警察は双方の言い分の食い違いについて調べるとともに、こうした、ずさんな管理体制が事故を招いた可能性について、さらに詳しく調べる方針。
一方、この事故で亡くなった14人のうち運転手の2人を除く12人全員が大学生だった。
早稲田大学では同じゼミに所属する3人が犠牲になった。
また、東京農工大学のラグビー部に所属する2人も犠牲になった。
長野県軽井沢町のスキーバス転落事故、背景まで踏み込んだ原因究明が求められるところです。
日下部キャスターは台湾で取材中です。
早速台湾総統選挙について伝えてもらいます。
私は、台北市内の民進党本部前にいます。
投票の方は日本時間の5時に締め切られたわけですけれども、今、開票作業が続けられています。
ごくわずかな票が入った段階ですけれどもやはり蔡英文候補がリードしているようです。
8年ぶりの政権交代の可能性が高まっています。
まず、VTRからご覧ください。
台湾の方向性を決める4年に一度の総統選挙。
蔡英文候補が投票所にやってきました。
選挙戦を終え、表情には笑顔も見えます。
最大野党・民進党の蔡英文候補は世論調査で終始リードしてきた。
一方、劣勢が伝えられてきた国民党の朱立倫候補は…1949年の中台分裂以降、緊張状態が続いた中台関係。
だが、2008年に誕生した国民党の馬英九政権は経済を軸とした対中融和政策を促進、中国との距離はこれまでになく縮まり、観光客の大幅増加など、経済効果を生み出した。
しかし、工場が相次いで人件費の安い中国へ進出したことなどで、産業が空洞化。
若者の失業率は、かえって悪化した急速な接近は中国への警戒感を強め、学生らが立法院を占拠する事態も起きている。
中国との安定的な関係なしでは立ち行かない現実を踏まえた上で、次のトップはどんな台湾の未来像を描くのか。
上海支局の米田支局長に聞きます。
民進党の優勢が伝えられているわけですけれども、その背景にはどういったものがあるんでしょうか?今回、民進党が指示を受けているというよりは、国民党への失望を抱く人が圧倒的に多いという印象を受けました。
国民党の中国への融和路線によって、確かに一部の資本家はメリットを受けました。
しかし一般庶民の多くが暮らしはよくなっていないと感じています。
最近は中国経済の減速で、その影響を台湾企業ももろに受けていて、中国一辺倒の政策に不満が噴出しています。
中国は将来的に台湾との統一を狙っています。
それだけに、中国への急接近は市民らの警戒を強める結果にもなりました。
台湾の大半の人は独立でも統一でもない、今のままを望んでいます。
そんな思いが、今回民進党が掲げる現状維持の方向性と一致したというわけです。
後ほどまた、この台北からお伝えします。
今日は上村アナウンサーとともにニュースをお伝えします。
大学入試センター試験が今日と明日の2日間の日程で始まった。
これまでのところ大きなトラブルはなく、およそ56万人の受験生が現在、英語のリスニング試験に臨んでいる。
試験会場となっている東京・文京区の東京大学では、午前9時半からの試験開始を前に、受験生たちが緊張した表情で会場へと入っていった。
カバンにお守りをつけた受験生も多く見られた。
今年の志願者数は去年より4636人多い56万3768人で、試験は全国693の会場で行われている。
大学入試センターによると、受験番号票の張り間違いなどにより東京と岐阜の合わせて3つの会場で開始時刻を最大85分遅らせる措置をとったが、ほかにトラブルの報告はないとのこと。
現在は英語のリスニングの試験が行われていて、明日は理科と数学の試験が実施される。
CoCo壱番屋のビーフカツの不正転売事件で警察は転売先の岐阜県の業者を家宅捜索した。
家宅捜索が行われたのは岐阜県羽島市のみのりフーズ。
愛知県警は壱番屋から廃棄を依頼されたビーフカツをみのりフーズに転売したにもかかわらず、堆肥化したと嘘の報告をした廃棄物処理法違反の疑いでおととい、愛知県稲沢市の産廃処理業者、ダイコーを家宅捜索した。
今日の家宅捜索はその関連で行われたもので、みのりフーズはビーフカツ以外にも横流しされていたことを認めている。
西アフリカ・ブルキナファソの首都ワガドゥグで15日、外国人が多く利用する高級ホテルなどが武装グループに襲われ、少なくとも30人が死亡した。
武装グループはホテルに立てこもったため、治安部隊が突入し、人質63人を解放したがほかにも人質がいると見られていて、フランスの特殊部隊と連携した救出作戦が進められている。
この事件でアルカイダ系の国際テロ組織、イスラム・マグレブ諸国のアルカイダが犯行声明を出している。
ニューヨークの商品取引所では15日、産油国イランの原油輸出が近く解禁され、供給過剰な状態がさらに強まるとの見方から、原油の先物価格は、12年2カ月ぶりに1バレル=30ドルを割り込んだ。
これを受けて株式市場はほぼ全面安となり、ダウ平均株価は、400ドル近い大幅な値下がりとなった。
市場では好調だったアメリカ経済の先行きにも「特集」です。
年明け以降、株価の下落で市場が混乱しています。
中国経済の先行き不安や原油価格の下落が原因と見られていて、世界経済に不透明感が広がっています。
試練を迎えたアベノミクス、これからどう評価されることになるのでしょうか、取材しました。
今月4日、新年最初の取引日、大発会。
証券会社の幹部は、今年の相場の見通しをこう語った。
アメリカが金利を上げていくので、円安基調になると思われていて、引き続き日本では金融緩和が続きますから、円安で株高というのが一般的な基調だと思います。
しかし、期待とは裏腹に、株式市場は波乱の幕開けとなった。
中国経済の先行きに対する懸念や原油価格の大幅な下落が影響し、日経平均株価は史上初となる年明けから6営業日連続での下落を記録した。
株価は翌13日、いったん持ち直したかに見えたが、14日には一時、1万7000円を割り込む展開となった。
こういう調整が終われば、株価もまたもとに正常化するんではないだろうかと。
為替市場では比較的安全とされる円を買う動きが進んだために円高となり、株価にとって、さらに逆風が吹いている。
今年は申年。
干支にちなんだ相場の格言で、申年は騒ぐ年と言われている。
そして昨日、日経平均株価は再び1万7000円を割り込む気配を見せた。
昨日、証券会社では午前9時から始まる東京市場での取引を前に、投資家からの問い合わせに追われていた。
間もなく午前9時を迎えるところです。
今日の株取引がどういう値で始まるのか、見てみたいと思います。
前の日の終値よりも281円高で始まった昨日の東京市場。
しかし、午後に入ると…若干下がった。
どんどん今、また下がってきてますね。
下がってるんですね。
ちょっと下げ止まらないですかね。
ないですね、これはもう本当に歴史的な。
連敗記録から始まって…黒田さんの発言とは、参議院予算委員会で日銀・黒田総裁が、現時点で追加金融緩和の考えはないと明言したこと。
結局、昨日の終値はおとといに引き続き下落。
93円84銭安い1万7147円11銭で取引を終えた。
今週、激動の株式市場だったんですけれども、こういう経験ってあります?お客さんのトーンが上がってこないと、株価下落の大きな要因とされる中国経済の減速。
それを象徴する場所がある。
辺り一面、山のように積み上げられている配線や電線。
その中から顔をのぞかせているのは銅。
こうしたスクラップ資源は、主に中国に輸出される。
現地では作業員が電線からゴムの皮膜をはいで銅を取り出し、その後、電化製品の部品などに再生される。
しかし…これは去年の銅の値段を月別平均で表したグラフ。
去年の5月をピークに、価格が下がり続けているのがわかる。
さらに原油の値下がりが、銅の価格の下落に拍車をかけている。
中国については、およそ10年前と比べて金属スクラップの需要が4割ほど減っていると言う。
急激に中国がこういった金属を要らない、ストップして輸入をやめてしまうとは思っていないです。
一方、年明けから売れ始めているものがある、金。
この日の金の小売価格は、1g当たり4497円と3日続けて安値をつけた。
都内の金買取店を訪れた女性は、1kg、およそ450万円分を購入した。
さらにこちらの女性は、金1kgとプラチナ300g、総額555万円分を購入した。
なぜ年明けになって金が注目されているのか。
金の買取店の代表は、株安と円高を理由に挙げる。
お正月明けたときに、中国の株安の問題があって、海外の金相場は一気に株が安くなったことで、金に買いが集中しました。
通常、株価が下落すると、資金は不安定な動きの株式から安全な資産としての金に流れるため、金の価格は上がる。
しかし、年明けに円高基調となったためドル建ての金の価格を円に換算した結果、日本国内での価格が下がったと言う。
金の価値は、この先5年、10年を見たら上がっていくだろうという見方をされる方もいらっしゃるので、不安定な状況が続けば続くほど、こっちのが安全という気持ち的な部分もあると思うんですけれども、需要は上がってくるんじゃないかなと思っています。
今回の株価急落の背景は何か。
専門家は、こう分析する。
これは中国の経済の底が見えない不安、それから原油価格の、これまた下げ止まりが起きないという底なし不安、それからアメリカの金利の引き上げがありましたがこれが世界のマネーの流れを偏重させる不安、3つリスクがあります。
今回は中国と原油と、2つ大きなリスク要因がクローズアップされて、世界のマネーが萎縮している状況だと思います。
株価の下落については、新年早々始まった国会でも取り上げられた。
野党は株価の下落が国民の年金にも影響を及ぼすと、そのリスクを追及した。
株安がなぜ、年金に関係するのか。
キーワードは、これだ。
GPIFは、国民年金・厚生年金の積立金を運用している独立行政法人。
その額およそ135兆円。
世界最大級の投資機関として、クジラとも呼ばれる。
安倍政権が掲げた成長戦略を受けてGPIFはおととし、運用のあり方を大きく変えた。
これまで比較的安全な資産とされる国内債券が6割を占めていたが、国内外の株式への投資割合を倍増させた。
株式への投資比率を1%上げるだけで1兆円を超えるニューマネーが株式市場に流れ込む計算になり、株高にも大きく貢献した。
ところが去年の夏、世界的な株価下落の影響でおよそ8兆円の損失が出た。
ハイリスク・ハイリターンの運用の危うさが浮かび上がった。
その中で起きた、今回の株安。
以前よりGPIFの運用のあり方に警鐘を鳴らしてきた専門家は、こう話す。
海外でも、株式で年金を運用しているケースはあるが、それは企業年金や所得に比例する年金であり、日本のように最低保障部分である基礎年金まで運用するケースはないと言う。
ある程度の額は補償されなければいけない。
国会で安倍総理は、運用の成果は長期的に見るべきで、現時点の損益は大きくプラスになっていると反論した。
例えば、こんなこと申し上げたくないんですが…西沢氏は、今回の株安をきっかけにリスクを伴う現在の運用について、国民への説明がなされるべきだと話す。
私が思うのは、本来は積立金のオーナーというのは我々国民1人1人なわけです。
年明けからの株価急落で試練を迎えたアベノミクス。
政策の中心となる3本の矢について、その効果に懐疑的な見方も出ている。
みずほ証券の上野泰也氏は、こう指摘する。
また、数値目標を掲げた新3本の矢については…安倍総理が掲げる経済成長は成し遂げられるのか。
アベノミクスの生みの親とも言える人物が「報道特集」のインタビューに応じた。
アメリカ・イエール大学の浜田宏一名誉教授80歳。
安倍政権の内閣官房参与を務める。
第2次安倍政権の発足前から総理に経済政策のアドバイスをしてきた。
3本の矢について、現段階でそれぞれ順調に推移しているとお考えでしょうか?大まかに見ますと、初め考えられたような経済の論理は働いていてアベノミクスは順調に進んでいると思います。
浜田氏はアベノミクスの成功例の1つとして、雇用創出を挙げた。
安倍総理も100万人以上の新たな雇用が生まれたと強調している。
しかし、去年、非正規雇用の割合は初めて4割の大台を突破し、正規雇用の減少が問題視されている。
うまくいっていないという論者の人は、じゃあ、元へ戻っていいのかと。
GPIFの運用が巨額の損失を出すリスクについてはこう述べた。
GPIF側の国民に対する説明ですよね。
一方、長期的に投資することで、公的年金は順調に運用できると述べた。
今年のような株価の下落があるということは、いいことではありませんけれども。
アベノミクスは成果を出しているという浜田氏。
これに対して上野氏は、安倍政権に対するマーケットの見方をこう述べる。
見方は幾つかありますが、1ついえるのは、やはり…国民年金・厚生年年金を運用しているGPIFですけれども、日本総研の西沢さんによりますと、万が一損失が出た場合、現在の年金受給者は影響はないと。
ただ、将来の世代に大きな影響が出ると。
要するにツケを回すことになるわけですよね。
それが大問題であるわけですが、VTRの最後に登場しました、浜田さんは何とおっしゃってたんですか?この人は、リフレ論者の代表格で長時間インタビューしたんですけど、アベノミクス、今4年目でしょ。
だからいろんな国民の不安とか不満も聞かれるようになっているので、僕は浜田さんがどういうふうに向き合っているのかなと思ったんですが、全体的に見ますと、アメリカ型の金融政策を金融政策を極めて高く評価していて、ある意味では、楽観論に支配されているところがあるんじゃないかと思うぐらい、アメリカ型の金融緩和論を信奉していると。
例えば、雇用が増えたとおっしゃっていたんですが、中身を見ると、求人増は非正規ばかりなんですよね。
正社員の求人というのは、実は減っている。
そういう質問をすると、じゃあ、増えない方がいいんですか正社員にこだわるのはおかしいんですかという反論が返ってきたり、富裕層と貧困層の格差の問題もアメリカほどまだいってないでしょみたいなね、ある意味で、こういう言い方があるんですが、エコノミストは理論を知らない、経済学者は現実を知らないみたいなね、そういう意味で言うと、株価が上がっても人々の暮らしの営みに幸福感が伴わないならば、そういうことがあるんであれば、その経済政策は、どこか間違っているんじゃないか、そういう意見に私は共感します。
続いての「特集」は台湾の総統選挙についてですけれども、現在、台北では日下部キャスターが取材を続けています。
再び台北の民進党本部前です。
既にこれだけの支持者が集まってきています。
あちらの方ではテレビの開票速報が始まっているんですけれども蔡英文候補が181万票、国民党の朱立倫候補が119万票と、その差が徐々に広がっています。
多分、このまま初の女性総統誕生ということになるんだと思います。
私、この台湾の選挙の取材をするのはおよそ15年ぶりのことなんですけど、社会や政治意識の変化に驚かされました。
中国に対する認識ひとつとっても、世代間で大きな隔たりがあります。
政治意識に目覚めつつある若者たち、そして、今や時代の変化から取り残された感のある中国出身のお年寄りたち、そこから見えてくる台湾の今です。
今、熱狂的な声援に迎えられて民進党の蔡英文候補が壇上に姿を見せました。
支持者たちの熱狂ぶりを見ていますと、台湾初の女性総統誕生が刻一刻と迫っている、そんな感じがします。
8年ぶりの政権交代が確実視される台湾の総統選挙。
今、国民党の朱候補が街宣車、防弾ガラスつきの街宣車に乗りました。
車から乗り出して、支持者と手と手でタッチしながら街頭活動を続けています。
与党・国民党の朱立倫候補は中国との交流拡大の継続を訴えるが、世論調査では最大野党・民進党の蔡英文候補に大きく引き離されている。
国民党の馬英九政権は中国との融和を図ってきたが、経済面でその恩恵を受けるのは一部の企業や人々にとどまった。
庶民の不満は高まり、民進党への支持は拡大した。
今夜中には大勢が判明する台湾総統選。
野党・民進党への政権交代が確実視されている台湾の総統選挙。
同時に行われている、日本の国会議員に当たる立法委員の選挙でも民進党は優勢で、全議席の過半数をうかがう勢い。
それを阻止したい与党・国民党との間で熾烈な戦いが繰り広げられている。
旧正月を前に台湾は今、忘年会シーズンを迎えている。
候補者にとっては絶好のアピールの場。
病院関係者の忘年会が盛大に開かれていた宴会場では、国民党の候補がテーブルを回り、支持を訴えた。
国民党の候補が帰った直後に姿を見せたのは民進党の女性候補。
入れかわり立ちかわり、候補がやってきて、それぞれテーブルにティッシュを置いていくから、テーブルがいろんな候補のティッシュだらけになっちゃった。
お金はないそうです。
今回の立法委員選挙では、しのぎを削る2大政党以外の候補にも注目が集まっている。
軽快なフットワークで街を走る男性。
長い髪を束ねた独特のヘアスタイルが目を引く。
実はこの林さん、台湾の非常に有名なヘヴィメタバンドのボーカルなんですね。
それが今回、立候補するということで、非常に注目を集めている候補ですけれども、こうやって記念撮影をしたり、非常にきめ細かい、草の根の選挙活動を続けてます。
台北市内の選挙区で出馬した林昶佐さんは、人気ヘヴィメタルバンド、ソニックのボーカル、フレディとして活動している異色の候補。
林昶佐さんが所属する時代力量は、若者を中心とする新しい政党で、急速に支持を拡大している。
蔡英文氏率いる民進党と選挙協力をしていて、国民党、民進党に次ぐ第3の勢力として注目されている。
フレディさんのファンなの?違います。
高校のときから僕らの曲を聞いてるって言ってたじゃないか!一日大体何人ぐらいと握手します?数え切れないぐらいです。
多分、何千人といるでしょう。
手応え、反応はどうですか、人々?とてもいいです、どんどんよくなってきています。
林昶佐さんの相手は国民党の現職、林郁方氏。
64歳のベテランを相手に互角の戦いをしていると、台湾のメディアは伝えている。
時代力量は、おととし、中国とのサービス貿易協定締結に反対して立法院を占拠した当時の学生たちが中心となってつくった政党。
この抗議行動はひまわり学生運動と呼ばれた。
皆さん、いつまでここで頑張るつもりですか?まずは協定を白紙に戻し、チェック機能を定めた法律を制定すべきです。
我々の要望が達成できるまでは、ここにとどまります。
当時「報道特集」が取材した学生運動のリーダーは、今、どうしているのか。
彼がいるという台湾南部の都市台南に向かった。
ひまわり学生運動の元リーダー、林飛帆さんは高齢者福祉施設にいた。
兵役の代わりに、ここで10カ月勤務しこの日、その期間が終わった。
林飛帆さんですけど、今、ちょうど徴兵の期間を終えて役所で退役の証明書にサインしているところですけれども、周りには、これだけの地元メディアが集まってきています。
役所の人たちも写真を撮りに集まったりメディアも集まって。
やはり若いけど非常に有名というか、人気があるんだね。
1つの段階が終わりました。
国民としての義務を果たせたと感じています。
投票日まで、わずか2日ですが仲間を応援し、国会に送り込めるように力を尽くしたいと思います。
林飛帆さんは、今の台湾には時代力量のような政党が必要だと語る。
彼らの目標は明確です。
今回の選挙で民進党は、過半数の議席を獲得するでしょう。
今、私たちが考えなければならないのは…はい、確かに変わりました。
去年の地方選挙では若者の票が大きな力となりました。
今回も、若い人が故郷に帰って投票し、大きな影響を与えてくれるよう期待しています。
立法院を占拠したとき、学生たちを突き動かしたのは台湾経済が、巨大な中国資本に飲み込まれてしまうのではないかという強い危機感だった。
それが私たちの考えです。
林飛帆さんは、投票前の2日間、各地を精力的に回り、時代力量などの候補者を応援した。
この日、開かれた林昶佐さんの集会は5時間にも及んだ。
5時間にわたる集会がたった今、終わったところですけれども、ほとんどの人が途中で席を立つことはありませんでした。
台湾の選挙というのは、以前に比べると非常におとなしくなったという印象があるんですけれども、政治に対する関心というのは、決して冷めていないとそういったことを、こういった光景から感じます。
革命の父といわれる孫文の功績を称える国父記念館には、毎日大勢の中国人観光客が訪れる。
こちらの方はみんな、中国大陸から来た観光客の人です。
そしてその向こう側に瞑想に入っているのが、大陸では邪教として禁止されている法輪功の信者らですね。
こういった大陸では絶対見られないような光景がこの台湾では見られるということです。
台湾を訪れた中国人観光客は、今回の総統選挙をどう見ているのか。
今、台湾総統選挙やってるの知ってますか?どう思います?やっぱりあれだろうね、いろいろいわれてるんだろうね。
なかなかインタビューしても、ふだんは割と気軽に答えてくれるんだけど、特に選挙のことは、あんまり答えたくないようですね。
台湾で総統選挙やってるのご存じですか?でも、大陸では自分のリーダーを自分で選ぶことはできないですよね、うらやましくない?台湾が。
今度の総統選挙では独立を志向する総統が誕生しそうですけども、どうですか?台湾の旅行ガイドによると以前は中国からの観光客が一日およそ6000人来ていたが、総統選挙の1カ月前から、その数は10分の1ほどに減っていると言う。
中国政府が旅行の制限をしていると見られている。
中国人観光客が台湾に来たときに、注意する点みたいなものはあるんですか?政治活動とかどうですか?例えば今、選挙ですから選挙の集会やってますね。
ああいうところに見に行ったりできませんか?本当は行きたいんだけど。
そう、行けない。
中国で共産党との内戦に敗れ、台湾に逃れてきた人々やその子孫たちを以前から台湾に暮らす本省人と対立してきた。
この辺りは、外省人の人たちがまとまって住む非常に古い街だったんですけれども、今はこうやって再開発されて立派なマンションが立ち並んでいます。
王家棟さんは中国山東省出身の外省人。
10代で国民党軍に入ったが共産党との戦いに敗れ、1949年に家族を中国に置いたまま台湾に渡ってきた。
1958年8月、王さんが兵士として台湾の金門島にいたとき、中国から激しい砲撃があった。
あんまり生きた心地がしなかったんじゃないですか?王さんは中国人ですか、台湾人ですか?今後、大陸との、中国との台湾の関係はどうなったらいいと思いますか?選挙では、どこに入れますか?私たちは、もう1人の元兵士を訪ねた。
90歳になる尹傑さんは、中国・重慶の生まれ。
朝鮮戦争に中国軍の一員として参加した尹さんは、機を見て脱出。
国連軍側に投降し、韓国経由で台湾に渡った。
尹さんの体には、共産党への激しい敵愾心を表す入れ墨が彫られている。
韓国に保護されていたときに彫ったこの入れ墨は、西側社会に対する忠誠の証し。
尹さんのお腹に彫られている文字ですけれども、飢えてしまったらロシアの肉を食べる、そしてこちら、手術してるんで字が消えてしまってますけどのどが渇いたら中国共産党の血を飲むという非常にすさまじい内容の入れ墨が彫られてますね。
故郷に帰りたいとか思いませんでした?寂しくなかったですか?尹さんの住む台北市万華区はフレディこと林昶佐候補の選挙区。
立法院選挙で、この選挙区からフレディという候補者が出馬しているのを尹さんはご存じですか?長く中国・共産党を敵視してきた尹さんだが、その中国と敵対してばかりでは、もはや台湾は立ちゆかないと自覚している。
尹さんは総統選挙では国民党の朱立倫候補に投票すると言う。
私が、尹さん、あなたは何人ですかと聞いたら初の女性総統が生まれそうですけれども、日下部さん、蔡英文さんはどのような人物なんでしょうか?その前に今、開票速報ですけれども蔡英文候補が460万票、56%の得票率なんですね。
もう間もなく当選確実が出るかもしれません。
その蔡英文候補ですけれども、民進党に多い在野での独立活動家ではありません、学者さんです。
国際法律学者です。
そしておもしろいのは、国民党政権時代に政治顧問をやったことがあるんですね。
アジアで今や女性のリーダーというのは、あまり珍しくありませんけれども、例えば韓国のパク・クネ大統領、お父さんも大統領でした。
ですから、非常に著名な政治一家から女性リーダー出ることがあるんですけれども、蔡英文さんのように、本当に一介の学者さんから台湾のトップまで上り詰める、これを裏を返せば、台湾社会、民主主義の成熟ぶりを表すものだと思います。
日下部さん、今後中国との関係はどうなっていくんでしょうか?この20年で台湾は経済・軍事面で大きく中国に水をあけられてしまいました。
はっきり言って、台湾側は強いカードがありません。
そうした中で何が有効なカードか考えると、やはりこれは中国にない民主主義、民意だと思うんです。
さきのひまわり学生運動の際、台湾は強い民意を示しました。
中国、これに対して下手に手を出すことはできませんでした。
ですから、今夜の選挙結果、民進党が大差で勝利するようなことがあれば、中国も対台湾政策、これを考え直さざるを得ない、そういった局面も出てくると思います。
この後はスポーツ、上村アナウンサーです。
ラグビートップリーグ準決勝です。
初優勝を目指す五郎丸選手擁するヤマハはリーチ・マイケル選手が所属する東芝と対戦しました。
大勢の観客が集まった花園ラグビー場。
お目当ては…その五郎丸おなじみのルーティーンが出た前半22分。
ペナルティーキックを決め、ヤマハが10−8とリードを奪う。
しかし東芝もラインアウトから日本代表キャプテン、リーチ・マイケルがこの突破。
これをきっかけにトライを奪われ、再びリードを許す。
そして迎えた前半32分、ボールを受けた五郎丸がまたもキックで見せる。
これをウイング・伊東が押さえてトライ。
コンバージョンも決まり、逆転に成功する。
ヤマハの行く手を阻んだのは東芝のリチャード・カフィ。
元オールブラックスに、この試合3つのトライを奪われ世代を超えたスケーターたちの夢の競演、ニューイヤー・オン・アイスが大阪で行われた。
その中でも歓声が一番沸いたのは、若き王者の羽生結弦。
時に可憐に、時に力強く。
感情豊かな滑りで観客を魅了。
21歳の若き王者が最高の演技を見せた。
続いては競泳。
北島康介選手、2016年初レースです。
北島康介が新春水泳競技会に出場した。
北島見たさに集まった人、人、人。
オリンピックイヤーに輝きを放つ競泳界のスーパースター。
33歳になっても、その姿は変わらない。
ほかの選手を寄せつけず、圧勝。
5大会連続オリンピック出場へ、上々のスタートを切った。
卓球の全日本選手権、女子シングルス準々決勝。
平野美宇は開始早々2ゲームを落とすがここから本領発揮する。
足が動くようになったと、ラリーで確実にポイントを奪い4ゲーム連取で逆転勝ち。
準決勝に駒を進めた。
一方、ダブルスでペアを組む伊藤美誠も第1ゲームを先取されるが平野の勝利がわかると、これに奮起する。
強烈なスマッシュが次々に決まり、伊藤も4ゲームを連取し、2人そろって逆転勝ち。
この結果、準決勝はみうみまのダブルスペア対決となった。
ジャーナリストの後藤さんがイスラム国に殺害された事件からもう1年になるということなんですが、信じられない感じもしますが。
ものすごい過去の、遠い昔のような気がするんですけどまだ1年ですよね。
実は昨日、東京都内でジャーナリストたちが後藤さんにちなんで危険地帯の取材をどうするか、ここで非常に真剣な議論があって、危険地帯に行くな、取材するなという動きが2016/01/16(土) 17:30〜18:50
MBS毎日放送
報道特集[字]【株価下落とアベノミクスの行方▽きょう投票!台湾総統選】
▽株価下落と正念場のアベノミクス生みの親は
▽今日投票台湾総統選!政権交代で初の女性総統か
詳細情報
番組内容
【株価下落とアベノミクスの行方】
東京株式市場の平均株価は年明けから6日連続で下落し、日本経済に暗雲が漂っている。アベノミクスの生みの親とされる浜田宏一氏への取材など、安倍政権の経済政策を問う。
【きょう投票!台湾総統選】
16日投票の台湾総統選。独立を志向する野党・民進党の蔡英文候補がリード、政権交代の可能性が高い。世代によって違う中国への意識などを日下部キャスターが取材。
出演者
【キャスター】
金平茂紀(TBSテレビ報道局)
日下部正樹(TBSテレビ報道局)
小林悠(TBSテレビアナウンサー)
上村彩子(TBSテレビアナウンサー)
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おことわり
番組の内容と放送時間は、変更になる場合があります。
ジャンル :
ニュース/報道 – 特集・ドキュメント
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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