突然ですが皆さん…そんなあなたも目が覚める。
取って置きの防災授業がこちら。
盛り上がっていきましょう!イエー!この人が防災の先生?ここは私の長年にわたる…みんなで唱える謎の呪文。
防災とどんな関係が?せ〜の!
(一同)マリセバルカン!そして写真を使って防災授業。
この写真に数々の秘密が。
授業の仕掛け人は防災プロデューサーの永田宏和さん。
「シンサイミライ学校」では防災教育のイメージを一新する特別授業を神戸で行いました。
永田さんが大切にしているのは参加者の心を動かす事。
阪神・淡路大震災を体験した親たちが当時の思いを初めて我が子に語ります。
「いろんな人が助けてくれた事に今でも感謝の気持ちを忘れません」。
大丈夫?命を守る大切さを伝える「シンサイミライ学校」。
それではテレビの前の皆さんも防災を楽しく真剣に学びましょう。
阪神・淡路大震災から間もなく21年を迎える神戸。
先月ちょっと変わった防災授業が行われました。
生徒は神戸市に住む小学生とその保護者38人。
10家族が「イノチ」「キズナ」「ミライ」の3チームに分かれて授業を受けます。
先生は…防災教育を広める専門家として全国で活動しています。
楽しく防災を伝える永田さんが仕掛ける最初のゲームは…チームの代表8人が2分間でどれだけ紙の食器を作れるか競います。
うちの家だと昔おばあちゃんがよくこういうの作ってみかんの皮とかをちょっとね入れておくような感じで。
こういう感じですね。
食器が出来ます。
これを今日はチャレンジして頂きます。
災害時水はとても貴重です。
そこで洗わずに使い捨てる事ができる紙食器の出番なんです。
折り紙の要領でチラシを折り簡易の食器を作る事ができます。
ちょっと〜。
ぎりぎりや。
16でこちらが?惜しかった。
16です。
楽しくなければ身につかない。
まずはゲームを通して防災をみんなで学んでいこうという気持ちを高めます。
(拍手)さて次のゲームは?「家の中の防災対策間違い探し」というのをやりたいと思います。
まずかんぺきに対策された部屋のイラストを覚えます。
皆さんもやってみましょう。
制限時間は1分間。
部屋の中にどんな地震対策がされているのか注目して下さい。
あタンスは金具で固定されていますね。
パソコンの裏には何が貼ってあるのかな?はい終了です。
さあこちらは地震対策が不十分な部屋のイラストです。
間違っているのはどこでしょうか?そうそうタンスの扉ね。
パソコンも。
ゲーム形式にする事で防災に興味のない子供たちものめり込んでいくのです。
はい終了です。
じゃ手を置いて下さい。
では答え合わせです。
皆さん分かりましたか?正解は「シンサイミライ学校」のホームページでも確認できますよ。
1つ目の答えはこちら。
照明器具が吊り下げ式のものになっています。
天井に固定された器具を使うのが安全です。
吊るされてるやつは阪神・淡路の時はブーンブーンボーンと飛んでいったんですね。
ですから補強のね正しいのはこちらですね。
正しいっていうかじかづけの方が安全ですよ天井に直接つけるやつ。
続いてこちら。
タンスの向きが間違いです。
揺れでタンスが倒れた場合でも出入り口をふさがない向きで置くのがポイントです。
特にこれね注意して頂きたいのは子供部屋ですね。
子供部屋でこういう置き方してないか。
倒れてもふさがない方向に置いて下さい。
最後です9個目。
そして本棚の中身に注目です。
重い本は棚の下に置くのが鉄則なんです。
逆ですからね逆。
重たいものを下に軽いものを上に。
出てきたとしても当たってもけがをしないように心掛けて下さい。
重心も下がりますからその方が絶対いいですね。
間違っているポイントは全部で9つありました。
教室の生徒の平均は7点。
皆さんはいくつ分かりましたか?続いては…いきますよ。
問題はこれです。
大人1人1日に飲む水の量必要な水の量はさあなんぼでしょうか?さあ答えは?自分が1日にどれだけ水を飲んでいるか思い出してみて下さいね。
はい掲げて下さい。
全部3ですね。
生徒の答えはみんな3番のようですね。
正解は?じゃあ3番入れてみました。
あ〜正解です。
そのとおり!3番「2」でした。
さてこのクイズ皆さんもおうちのパソコンでやる事ができます。
それがこの「防災ドリル」。
永田さんとNHKが作りました。
例えば「災害直後一番最初に食べた方がいいのはどれ?」。
「フリーズドライ食品は非常食としても便利。
その利点は?」などなど。
通勤通学の電車で家事の合間に学校の友達とスマホでも気軽に防災を勉強できますよ。
イノチとキズナが…。
ミライをつくる。
(一同)いただきます。
お昼御飯の時間。
最初のゲームで作った紙食器にビニール袋をかぶせてお皿として使います。
メニューはフリーズドライのリゾットや雑炊。
実はこれらは災害が起きた時のために備蓄しておく非常食です。
非常食といえば以前は長期保管できる食品を大量に買い込んでおくものでした。
しかし最近はローリングストック法という保管法が登場。
ふだん食べる食品を非常食として保管し定期的に食べながら買い足していく考え方です。
フリーズドライ食品は栄養面でも優れておりお湯を注ぐだけで野菜もしっかりとれるのです。
続いては防災博士の登場です。
どんな授業をしてくれるんでしょうか?ようこそ私の研究室へ。
イエー!永田さんが一緒に防災イベントを行ったのはなんと劇団。
これから始まるのは…。
地震が起きた時危険なポイントを見つけ出します。
地震で倒れてくるおそれのある花瓶を棚の下に移動させました。
(劇団員)よろしいでしょうか?はい。
よくできました。
(拍手)参加者が自然と楽しめるこの仕掛けこそ永田さんが伝えたい…防災に創造性を加える事で今までにない方法で防災を伝える事ができるのです。
いかがですか?おめでとうございます。
永田さんが広める「+クリエイティブ防災」。
原点となったのがイラストレーター寄藤文平さんのこのイラストです。
とっつきにくい防災に親しみやすさを「+」しようと考えたのが始まりでした。
寄藤さんのイラストで企業の防災マニュアルも様変わり。
不動産会社にスーパー保険会社からガス会社までさまざまな企業が防災に取り組むきっかけを「+クリエイティブ」が生み出しました。
例えばこちらは食品メーカーが発売した非常食セット。
3日分の非常食が入っておりローリングストック法もイラストで解説しています。
こちらには災害時に役立つラップの使い方がおなじみのイラストで描いてあるんです。
毎年1万5,000人以上が訪れる地下鉄会社の車両基地見学イベント。
今回初めて防災のコーナーが設けられました。
きっかけは寄藤さんのイラスト。
社員たちはこのマニュアルを使って防災の勉強を重ねてきました。
みんながやってみたくなる「+クリエイティブ」。
防災の輪が広がっています。
続いての先生は永田さんと一緒に「+クリエイティブ防災」に携わる若者たちです。
佐々木真琴っていいます。
出身が岩手県宮古市っていう東北の町なんですけど…。
佐々木さんは中学2年生の時東日本大震災で親戚のおばあさんを亡くしました。
その体験から一人でも多くの命を救いたいとオリジナルの防災紙芝居を作り子供たちに広める活動をしています。
2人目の先生は太田祥歌さんです。
太田さんは東日本大震災の仮設住宅で子供たちに勉強を教えるボランティアを行いました。
3人目の先生建築家の長谷川明さん。
四国の海沿いの町で南海トラフ巨大地震に備えるための町づくりに関わっています。
この子はロビンっていいます。
先生たちは災害時言葉が分からない外国の人をどうやって助けてあげたらいいのか子供たちに問いかけます。
ここ見て。
(ホイッスル)
(長谷川太田)第二!
(長谷川太田)1234。
じゃあみんなでやってみたいと思います。
言葉が通じない人も一緒に逃げて津波から命を守るための体操です。
そうだねよくできました。
(拍手)この体操が考え出されたのは先生たちが永田さんが講師を務める防災研修ツアーに参加した時の事でした。
去年10月3人はフィリピンを訪れました。
ここは3年前巨大な台風で多くの死者を出した地域です。
あっこれ。
すご〜い。
住民たちは大きな被害を受けたのに災害への対策をしないまま元の場所に集落を再建してしまったといいます。
相次ぐ自然災害から一人一人の命を守るためにどうしたら防災の大切さを伝える事ができるのか。
永田さんは「+クリエイティブ」こそが力を発揮すると考えアジア各国を回り現地の若者と協力して防災を広めています。
この日はクリエイティブな発想で防災教育プログラムを考えます。
国際交流というか…そうそうそう!肩幅に開いて下さい。
5678。
(一同)1234…。
体操で防災の大切さを伝えられれば言葉が分からなくても世界中の人の命を守る事ができると考えました。
いよいよ発表です。
アジア各国からの参加者の反応は果たして…?
(一同)1234。
「ヘルプミー」をフィリピン語の「トゥーロン」にかえてもう一回!5678。
(一同)1234。
(拍手)「+クリエイティブ防災」は言葉を超えて世界に通じるのです。
神戸に戻って次は避難所で救援物資を分け合い互いに助け合うための体操です。
(笑い声)はい!あっ知ってる人がいます!はい!じゃあお願いします。
え〜っと…さあテレビの前の皆さんもご一緒に!1234。
ありがとう。
これで私たちの発表を終わります。
ありがとうございました!
(拍手)いいですね学校の防災教育…。
あんまりね…学校は学校で意味があるんですけど。
今日は楽しかったといろいろ学べたという事でありがとうございます。
そう言って頂くのが一番うれしい事なので引き続き僕らも頑張りたいと思います。
最後の授業の先生は…アハハッ!浅田さんは「家族」をテーマにした写真を撮り続けています。
この4人のモデルは全員浅田さんの家族なんですよ。
こちらは自動車レースのスタートの瞬間をイメージした写真です。
ドライバーとスタッフの衣装更に車まで用意しました。
撮影に向けて家族で話し合い演出を考える事こそが家族の大切な思い出作りになると考えています。
浅田さんは写真に思い出を「+」する「+クリエイティブ」の達人なんです。
そんな浅田さんが行う防災授業のテーマは…まず家族みんなでこれまでの授業の写真を選んで特製のアルバムに貼ります。
そして最後のページに今までとひと味もふた味も違う家族写真を貼って完成です。
話を聞いて頂きたいと思います。
浅田さんが家族で作るアルバムの大切さを感じたのは東日本大震災がきっかけでした。
岩手県でがれきの中から見つかった写真を持ち主に返すボランティアを行った時の事です。
生活を立て直す事で精いっぱいなはずの被災者たちが写真一枚を必死に探しにくる姿に心を打たれたといいます。
家を失った方から写真一枚出てこないかなというような言葉を聞いた時に…この日浅田さんは参加者に家族写真と一緒にアルバムに収める「あるもの」を用意してもらいました。
阪神大震災で被災した親たちが当時の体験を記した子供たちへの手紙です。
「音々香脩人へ。
学校で防災学習があるといつもお母さんに『阪神・淡路大震災ってどんなんやった?』って聞かれるけどおじいちゃんおばあちゃんはめっちゃ大変やったけどお母さん中学生やったし『学校いつまで休みかな』って何かすごくごまかしていたように思います」。
お母さんが震災あった時に私たちの事こんなに考えてくれとんやって思ったから…。
大丈夫?今自分が子育てする年になってもし今大きな地震が来たらどうやってこの子たち守っていこうとかそういう事考えるとやっぱり…ねぇ…嫌ですけど…なんとか守っていきたいので日頃からの備えが大事やと思います。
「菜々子とくららへ。
突然の『ゴー』っという音と共に激しく揺さぶられた朝を今でも思い出します。
最初は何が起きたのか…」。
当時19歳だった簑島さん。
揺れの大きな地域にあった自宅は半壊し住める状態ではなくなりました。
「そして近所の人たちとみんなで小学校に避難しました。
小学校の校庭は避難した人でいっぱいでした」。
その後1年にわたり避難所や親戚の家を転々とする毎日。
当時の苦労と周囲との支え合いの大切さを娘に語ります。
もし私が大人になって大きな地震が起こった時にはパパから聞いた事を生かしていきたいと思います。
「跳ねるように体が布団にたたきつけられた感覚」。
兵庫区で被災した橋さんは当時19歳。
地震で一変した近所の景色が忘れられないと言います。
「たくさんの人がいてありえない光景なのに…」。
当たり前の生活を一瞬で失った恐怖と向き合った橋さん。
今改めて命を守る事の大切さを伝えます。
「愛を込めて母より」。
(拍手)何かすごい…体験がすごい怖かったんだなっていう事が分かりました。
この手紙書いてて自分で一番思ったのは素直に地震に対して向き合ってなかったのかもしれないです。
ひょっとしたら。
でも何度も書き直していくうちに私自身も素直になれてやっぱり生きていてほしいっていう事が一番言いたい事だなと思いました。
「ママは震災を経験し家族の存在の大切さを実感しました。
聖那にとっても家族がそういう存在になれたらいいなと心から思います」。
いよいよ浅田流アルバム作りが始まります。
「今のその気持ちを忘れない」。
手紙に込めた親の願い受け取った子供の思いをどんな家族写真で表すのか浅田さんも一緒にみんなで考えます。
うんうんうん!いいねえ!簑島さん一家は家を失い周りの人に助けられたお父さんの話を聞き再建された家の前で写真を撮る事にしました。
栗山さん一家は子供たちを守るというお母さんの決意を知り「災害に負けないぞ!」と復興した街を象徴する像の前で。
そして日々の生活の大切さを伝えられた橋さん一家。
掛けがえのない「家族みんなの日常」を写真に表したいようですが…?浅田さんは話し合った内容をもとに実際に家族写真を撮影するという宿題を出しました。
イノチとキズナが…。
ミライをつくる。
こんにちは〜。
(3人)こんにちは〜。
授業のあと橋さんのお宅に伺いました。
どんな写真を撮る事にしたのかな?小道具はみかん。
ひたすら皮をむいてどうするの?
(笑い声)食べる係はおるから。
見てほら。
どうやらみかんの皮を並べて言葉を書こうとしているみたい。
早速真上から撮影!もうちょっと前出て。
(シャッター音)浅田さんのアドバイスを参考に家族で考えた「みんなが大切にしたいもの」は「いつもどおり」の橋家の毎日。
しかしなかなかうまく撮れません。
ついに窓枠に棒を固定してセルフタイマー作戦に切り替え。
試行錯誤する事およそ2時間。
ようやく…。
(シャッター音)
(橋)どう?
(沙那)いいんちゃう?
(橋)完成?
(沙那)完成。
4人で家族写真撮るって事あんまりこれまでもなかったから楽しかった。
ついに完成した橋家のアルバム。
そこには防災の知恵と橋さん一家の一番大切な宝物が詰まっていました。
他の生徒の皆さんから送られてきた「宿題」の家族写真です。
家の前でコスプレをして楽しく集合写真を撮った…家族で作ったハートマークに支え合いの大切さを込めました。
復興を象徴する像の前で撮影してきた…地震が来ても鉄人28号みたいにみんなを守れるといいね。
防災に「+クリエイティブ」。
大切な人たちの笑顔を守るために皆さんも今日からやってみませんか?2016/01/16(土) 15:00〜15:45
NHKEテレ1大阪
シンサイミライ学校「+クリエイティブでイノチを守れ」[字]
国内外で活躍する防災プロデューサー永田宏和さんとともに親子で楽しめるクイズ形式の「防災ドリル」などを活用した防災ワークショップを実施。楽しく!真剣に!防災を学ぶ
詳細情報
番組内容
国内外で活躍する防災プロデューサー・永田宏和さんとともに親子で楽しめるクイズ形式の「防災ドリル」などを活用した防災ワークショップを実施。最後には特別講師としてユニークな家族写真で知られる写真家・浅田政志さんが登場。家族で大切なことを学んだ特別な一日を忘れないための“家族写真”を撮影する。クリエイティブな発想を生かして防災と命の大切さを家族みんなで心に刻む。楽しく!真剣に!防災を学べる特集番組。
出演者
【出演】防災プロデューサー…永田宏和,写真家…浅田政志,【語り】北郷三穂子
ジャンル :
福祉 – ボランティア
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
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