東北発☆未来塾 ガンジー和尚の“聴くチカラ”▽仮設 に潜む声に耳をすませば 2016.01.16


どうも。
「東北発☆未来塾」応援団長のサンドウィッチマンです。
どうも。
今月は宮城県のお寺の住職金田諦應さんを講師に「座禅のチカラ」を学んでいます。
(背中を打つ音)違います。
座禅じゃないです。
あ違うの?被災した人たちの心を癒やす「聴くチカラ」です。
「聴くチカラ」学んでますね。
でも確か金田さんって「ガンジー」って愛称で傾聴ボランティアをやってるお坊さんだったよね。
ちゃんと分かってますね。
そうなんです。
金田さんはですね震災直後から週1回のペースで被災地に赴き人々の悩みを聴いてきました。
その数実に2万人以上なんです。
でも金田さんの傾聴ボランティアよくよく見るとお茶が出てるしBGMはジャズだしお悩み相談っていうより喫茶店だね。
またこれいいとこ気が付きましたね。
そうなんですね。
金田さんは傾聴する場所を「カフェ・デ・モンク」と呼んでるんです。
文句を言う喫茶店てことですね。
そういう意味も実はあるんです。
当たったのこれ。
ボケたつもりなのに。
完全に当たりました。
実はですね「モンク」というのは英語で僧侶って意味なんですね。
お坊さん相手に日頃の不満や文句から深い苦しみ悶苦まで話してもらおうという意味なんですね。
何言ってるか分かんないね。
何が分かんないんだよ。
ちゃんと説明したじゃん。
でもさこの人お坊さんじゃなくて牧師さんでしょ?これまたまたいいところに気が付きましたね。
金田さんは宗教の垣根を越えて活動されてるんです。
したがって絶対に布教活動はしないと誓いを立てています。
ナンマイダナンマイダ。
はい。
さあ今回は石巻市で行われる「カフェ・デ・モンク」に同行させて頂きます。
アナタハ神ヲ信ジマスカ?本格的に「傾聴」とは何かを学んでいきます。
俺のボケもちゃんと傾聴してもらっていい?「未来塾」スタートです。

(テーマ曲)宮城県の内陸部栗原市。
講師の金田諦應さんが住職を務めるお寺があります。
この日は週に1度の「カフェ・デ・モンク」の日。
出発の1時間前塾生も準備を手伝います。
さあさあ準備するぞ。
(塾生たち)はい!まずですね1つはええ…いっぱいいろんなグッズを持っていくんですね。
会話を動かす道具それをちょっとババッと用意します。
じゃあ行きましょう。
「カフェ・デ・モンク」では話しやすいようさまざまなグッズを用意しています。
お話グッズその1。
一緒に作業することで話しやすい雰囲気を作ります。
お話グッズその2。
思いを込めてお地蔵さんを作ってもらいます。
これくらいで1体分だから。
こう願いを込めながら。
やっぱり作りながらね誰のためのものだかていうふうなことが話のきっかけになるわけだ。
ね。
そっから動いていくわけ。
お地蔵さんを作ることによってその人の思いを吐き出させるって効果あんだ。
お地蔵様を通して。
お話グッズその3は地元の洋菓子屋さんに特注しています。
(塾生たち)わあ〜!おいしそう!おいしそう。
食べたい。
いいなあ。
できるだけ種類は多くしてくれって言ってある。
というのは震災当初というのはあの…あれだったんだよね選ぶことができなかったんだよね。
普通我々もういっぱい商品がたくさんあってそしてもう何気なく選んでいるじゃないですか。
ところがやっぱりあの当時はそういうことができなかったからできるだけ多くの物を種類を持っていってそして選ぶ日常に戻ってほしかった。
そういうふうな意味も込めたんですよ。
お話グッズは金田さんたちが全国から集めた寄付金などによって全て無料で配られます。
お話グッズの他に椅子やテントなどなど。
これまでに200回以上やっているので準備は手慣れたものです。
この日は車で1時間半。
石巻市の仮設住宅へ向かいます。
震災から5年がたとうとしている今被災地の悩みの質は大きく変わってきていると金田さんはいいます。
この仮設住宅にはかつておよそ400世帯が入居していました。
しかし今は半数以上が災害公営住宅などへ引っ越し荒れた空き家が目立つようになってきました。
その一方でこの場所から出ていくめども立てられない人がいます。
その残った人の中にも…いろんな事情を抱えてますから市のほうでも一生懸命やってるんだけどもなにせ数が数だからおそらく追いついていかないのかなという感じがするんですけどもね。
ですから比較的それで高齢者と独居のかたが多いなっていう印象です。
(塾生たち)こんにちは!午後0時半。
この仮設では20回目となる「カフェ・デ・モンク」開店です。
「カフェ・デ・モンク」やって参りました。
もう何回もこちらに来てるので顔なじみのかたたちがいらっしゃってすごくほっとします。
はい。
今日はですねこちらにいる学生さんたちが来ております。
実は…。
今回の塾生は人から話を聞くことを仕事やボランティアで生かそうとする4人です。
皆さん方のねささやきですとかほんとの心の声をですねどうぞ伝えて頂ければいいなって思います。
お願いします。
(拍手)宗教の垣根を越えて活動してきた金田さんの呼びかけにこの日はさまざまな宗派の僧侶4人と1人の牧師が駆けつけました。
ケーキを食べお茶を飲みながらの何気ない会話からスタートします。
かれこれ4年だよ。
ここさ来て。
ねえ。
そろそろ私も飽きてきたな。
なんて。
アハハハハ…!これが本音だもんね。
(笑い声)アハハハハ…!だってみんなだってそうじゃないですか。
でもなあ…。
そうですね。
都だよね。
動きたくない。
みんな一緒だったらね…。
この方たちみんなバラバラになんだもん。
私の…皆さんに助けてもらってんだけっどね。
会話の中で時折かいま見られる人々の深い悩み。
それを見過ごさないよう注意を払います。
この日集まった住民はおよそ30人。
ただ雑談を楽しみたい人から深刻なSOSを心に秘めた人までさまざまです。
金田さんが1人離れて座る男性に声をかけました。
え?あの…ほれ「東北発☆未来塾」ていう番組があって。
私もあんま見たことねえ…。
またまた金田さん話を合わせたいからってご冗談を!まあそれはいいとして。
実はこの男性金田さんたちの到着をずっと前から待っていたんです。
そこに誰か1人待っててもらってさ。
男性に気付いた金田さんは準備を手伝ってもらいました。
話しやすい関係を作るためです。
会話を交わすうち男性は仕事をしていない現状を語り始めました。
今仕事できねかったら生活どうやっただ?もらって?ああ。
おいくつなんだべ?親兄弟は?兄弟は?ああ。
どれくらい飲むの?ああ。
精神的にあの…ちょっと不安定なとこあるんだ。
だからバーッとやってしまったり。
うん物投げたり。
職場でもびっくりされちゃうみんな。
使わねぇって?うんこれだと。
そのワーッとしてしまうその心の中のそれっていうのはなんというか伝わってくるね。
もうどうしようもできなくなってぶつける場所もなくなって。
また来年今年は来たから…んだね。
一番最初に待っててくれた。
ああ…「あ!この人待ってたな」っつうのすぐ分かんだね。
手合わせられるほど…。
相手が話したいだけ話したら傾聴は終了です。
決して深追いはしません。
「また来て話してほしい」とだけ告げ別れます。
ああどうも。
金田さんは位牌の相談コーナーに座る女性の話を聞きます。
実はこの女性脳梗塞を患い介護が必要な夫と一緒に来ています。
夫が別のところで話し始めたのを見て声をかけました。
話を聴いていくとこの女性は震災後3人の介護に追われ心身ともに疲れきっていることが分かりました。
お母さん…?そうすると今あれですかご主人とあのお母さんを介護というか面倒みてるわけ?そうですね…じゃほんとにまるっきり素人のスタートだった…。
いろいろ。
アハハ…。
(周りの話し声)深刻な悩みを解決する術は金田さんにもありません。
でも共感してくれる人がいるだけでやっていけることがあります。
ちょっといいですか?はい。
ここで金田さんは塾生にも傾聴を体験させます。
承諾を得た上で塾生の久保田さんを紹介します。
国分さん若い女の子連れてきたよほら。
明るく話すこの女性社交ダンスの先生として長年働いてきました。
家を流され今は仮設住宅に独りで住んでいます。
国分さんもずいぶん長いけどさあとどれくらい?ここ。
沙代さん。
出たいとかって思わない?出たいなと思ったこととかある?「ああ待って下さい待って下さい」って。
そうなんだ。
兄弟のね子供たち。
女性が災害公営住宅の不満を話し始めたところで塾生の久保田さんいたたまれなくなり話題を家族のことに変えてしまいました。
どこまで聞いていいのか…。
だからいいのさ思いきって一歩踏み出してみればいいさ。
うん。
迷ったら。
ダメだよそこで。
勇気だして前に…。
あの…年内にはちょっとまた来れませんけれども皆さん方が生きているかぎり来ますので。
ハハハ…!
(笑い声)どうぞあのお体を大切にして1歳年を取ってください。
はいじゃあどうもありがとうございました。
(拍手)3時間半に及んだ「カフェ・デ・モンク」が終了。
お寺に戻って反省会です。
塾生は皆何をどこまで聞いたらいいのかすごく迷ったみたいです。
もちろんそのはじめに話す時はやっぱり…壁はすごく感じる。
逆にあそこにいる人たちに会話を振られて助けられたところもあるけど…。
まずはそういうその人の状況とかっていうのを感じ取らなきゃいけないなっていうのはすごい学んだというかそれはすごい今日思って。
何かをできるわけじゃないなと思ってその人に。
まだまだホントに。
そこに私たちがこう何ていうかしゃべれるような環境を作ってあげて喜怒哀楽がちょっとずつちょっとずつ動いてきて。
ほんとちっちゃなね芽がギョ〜ッと出てくるような感じで言葉になりそして「あ言葉になったな」と思った瞬間に…もっとあなたのことが聴きたいんだってそこで心が動いてきて。
心が動いてくるともうどんどんどんどん回転してくるからね。
言葉に出すってことはそういうことなのかなと思うんですね。
傾聴の難しさを体感した塾生たちに金田さんからリベンジの機会が与えられます。
あなたたちだけでカフェをやってください。
ワオ。
ワオ!「カフェ・デ・スチューデンツ」?
(塾生たちの笑い声)えどういうこと?「vs」って?対決するんですよ。
え?「聴くチカラ」の最終課題としまして金田さんたちが「カフェ・デ・モンク」を開く仮設住宅の傍らで塾生だけで人々の声に耳を傾けようというんです。
そんなん無理に決まってんじゃん。
そこでですね金田さんは傾聴のツボを教えてもらうために強力な助っ人を呼びました。
優しそうなお坊さんだね。
なんか「スノーマン」みたい。
人いっぱいいるからちょっと…ねえ?どうなの?ウフフ…。
助っ人どころか泣かされちゃってるじゃん。
金田さんも頭抱えちゃってるし何が起こってんの?それは次週のお楽しみですよ。
それ言うと思った。
「東北発☆…
(全員)未来塾」!2016/01/16(土) 11:20〜11:40
NHKEテレ1大阪
東北発☆未来塾 ガンジー和尚の“聴くチカラ”▽仮設 に潜む声に耳をすませば[解][字][再]

講師の金田諦應さんは、被災地で2万人以上の声に耳を傾けてきた。「聴くチカラ」を学びたい塾生たちに活動の現場を体感させる。そこには金田さんの様々な「心得」がある。

詳細情報
番組内容
ガンジーの愛称で呼ばれる僧侶・金田諦應さん(59歳)は、週一回のペースで被災地を訪れ、人々の悩みや悲しみを聴く活動を続けている。今回は「聴くチカラ」を必要としている塾生を、石巻市の仮設住宅へ連れて行き、その“傾聴”活動を体感させる!まず、人々が話をしやすい環境をつくるために色々な「お話グッズ」を用意する。そして活動場所となる仮設住宅では、さまざまな心得が…。MC:サンドウィッチマン 語り:吉本実憂
出演者
【出演】僧侶…金田諦應,【キャスター】サンドウィッチマン,【語り】吉本実憂

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
福祉 – ボランティア
情報/ワイドショー – 健康・医療

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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日本語(解説)
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