おはようございます。
1月16日土曜日、ウェークアップ!ぷらすです。
きのうの未明、軽井沢町で起きたバスの事故なんですが、亡くなられた方、乗員・乗客14人なんですが。
41人ですね。
亡くなられた方、14人で、そのうちの12人は本当に未来のある学生さんたち、なんでこんなに悲しい事故が起きてしまったのか。
きょうは専門家を交えて、その原因を追究してまいりたいと思います。
これまでの調べで、今回、転落したバスというのは、ツアーの行程表のルートとは異なる道路を走って、事故を起こしていたことが分かっています。
昨夜、14人全員の身元が判明しました。
中には教育評論家の尾木直樹さんの教え子も含まれていました。
ちょっとお待ちください。
昨夜、尾木ママこと法政大学、尾木直樹教授の姿は長野県内の病院にあった。
面会謝絶で、面会はできませんでした。
一生懸命やってくれてた子で、頑張り屋さんだからね、こんなことに負けないで、今のつらいのを乗り越えてくれるだろうというので。
きのう発生したスキーバス事故。
尾木教授のゼミからは、10人が巻き込まれ、少なくとも2人が犠牲になったのだ。
本当にショックです。
それで極めて残念ですね。
こんな事故を起こすバス会社というか、許せないですよね。
亡くなった大学生、林晃孝さんも教え子の一人だ。
友人によると、誰からも慕われる存在だったという。
とても優しくて、つらいときなんかも心の支えになってくれるような、本当に優しい友達でした。
ありがとうって、今までありがとうって、伝えたかったです。
ガードレールを突き破り、バスは完全に横倒しになっております。
バスの裏側があらわになっています。
そして車内のシートなどが散乱している様子が分かりまして、衝撃の強さを物語っています。
きのう午前2時ごろ、長野県軽井沢町にある国道18号碓氷バイパスの入山峠付近で、長野方面に進んでいたバスが緩やかな左カーブで対向車線にはみ出し、そのままガードレールを突き破り、崖下へ転落。
バスには、乗員・乗客合わせて41人が乗っていたが、そのうち男性9人、女性5人、合わせて14人が死亡。
乗客の多くは18歳から20代前半の若者だったという。
一体何があったのか。
ちょっとおかしいなって思って、こんな運転荒いわけないよなと思って、道路から外れた道を走り出したなって感じのがたがたがたって感じの揺れで、若干車体とかが揺れたりして、そのときに悲鳴が起きて、そこでちょっと記憶がなくて、次に目が覚めたら、隣にバスがあって、あっ、外にいるなっていう感じのとこで目が覚めて。
見たときに、左側のスペースがすごいあったので、ってことは、2車線しかないのに、やや右寄りに走っているのかなという印象を受けて、後ろでもやばい、やばいっていう声があったので、そうしたら、と思っていたら、ガードレールに突っ込んで、ブレーキかけてないのかなというふうに思います。
結構、本当に曲がり角の所なのに、結構速く、曲がるためにスピード落としてる様子がなかったので。
バスに一体何が起きたのか。
京都府警で30年近く交通事故鑑定官を務めた専門家は。
バス全体がくの字になってるんやから、とんでもないエネルギーがなかったらこうはならんと思いますからね。
高さのある崖があって、下に落ちたというんじゃなくて、もう横向きのままで飛び出していくような、そんな感じじゃないですか。
樹木の樹皮が40センチ、50センチ上くらいまでむけてましたよね。
ということは、あの高さまで行って飛んだんですよ。
それに見合うような速度がないと無理ですよね。
崖に転落したというよりは、道から飛び出したと分析する専門家。
では、その原因とは?
タイヤの痕もあるわけですからね、横に曲がりたいけど曲がりきれんで飛び出したわけですし。
一番よくいう、カーブにおける速度の出し過ぎ。
運転手がスピードを出さなければならない、なんらかの事態が起きたのだろうか。
事故を起こしたバスには、土屋廣さん65歳と、勝原恵造さん57歳の2人の運転手が乗っていて、2人とも死亡が確認されている。
当時、運転していたのは土屋さんだ。
実は今回のツアー、不可解なルートを走行している。
バス会社によると、ツアーバスは、東京・原宿を午後11時に出発したあと、関越道や一般道を通過。
松井田妙義インターチェンジから高速道路に乗り、佐久インターチェンジまで向かい、目的地のスキー場へ向かう予定だった。
しかし、事故が起きたのは、通行する予定のない国道18号。
なぜバスは、本来のルートとは違う場所を走行していたのか。
転落したバスを運行するイーエスピーは。
運転手の裁量で、ルートを外れるということはよくあるんでしょうか?
よくはないですけども、例えば高速道路が通行止めになっている所がルートに入っていたら、そこを回避せざるをえないじゃないですか。
そういった判断は、ある程度は運転手さんたちにお任せするしかないので。
運転手がルート変更をすることはありうるという。
しかし、国土交通省によると、ルートを変更する場合は運転手は変更前に会社の運行管理者に連絡し、会社側は書類に変更を記載する必要があり、連絡せずに変更することは、道路運送法に違反する行為だという。
事故を起こしたバスを運転していた土屋さんは、去年入社したばかりだった。
スキーは1回目かもしれないですね。
今回が初めて?
はい、ちょっと定かじゃないです。
健康診断受けて、なんかされてたってことは?
健康診断ですか?受けていませんでした。
今回のツアーを企画・募集した東京のキースツアー。
このツアー会社は旅行代理店を通さずインターネットなどで客を募ることで、代理店手数料がかからない格安の旅行代金を売りにしていた。
安さを売りにされてたと思うんですけれども、安全面に関して本当に問題はなかったんでしょうか。
安さを優先するために、安全面を怠るということは決してないです。
そうなってしまうと、そういうことは絶対にないです。
事故で死亡した大学生、阿部真理絵さん。
父親は2つの会社に対して、憤った。
ツアー会社さんとバス会社さんは、軽井沢の安置所にも来ずに、私たちの控え室にも来ない。
事実として、やはりこういう会社のツアーに参加させてしまったということは、非常に無念。
希望の会社に就職決まって、非常に楽しみにしていたというところがありまして、本当にまだまだ信じられない状況なんですね。
警察は死亡した運転手に過失運転致死傷の疑いがあると見て、捜査本部を立ち上げ、事故当時の状況を調べている。
岩田さん、たまらないですよね。
ですね、私は昨年からね、大学で教えたりしてるんですけどね、やっぱり20歳前後の学生さん、ある程度、安価なツアーっていう中で、楽しみにして行ったと思うけど、こういう形になるとはね。
値段が安くたって、安全に運転するのは最低限の条件ですから。
全くそのとおりですよね。
客になんの落ち度もないですからね。
さあ、それでは中継です。
事故現場にいる増井アナウンサーです。
増井さん。
長野県軽井沢町にあります、国道18号線の事故があった現場に来ています。
バスはすでに撤去されているんですが、このように強い衝撃によって曲げられたガードレールが事故の惨状を物語っています。
そしてあちらの木の幹が剥げた辺りが分かるでしょうか。
このガードレールを突き破ってバスが飛び出していって、あの木の幹の所まで飛んでいったと見られているんです。
この辺り、地図で見てみますと、このようになっています。
私が今いる事故現場はこちらです。
この事故に遭ったバスと同じように、私たちもけさ、群馬県側から碓氷バイパスを通って、長野県に入ってきたんですが、この辺り、このバイパスの入り組んだ道に比べると、カーブはありません。
ですが、この朝、運転してきたドライバーによりますと、思ったよりも勾配が急なために、スピードが出てしまったという話もしていました。
そして私の足元の辺りですね、ここから先にかけて、タイヤ跡が、黒いタイヤ跡が残っているんですね。
ブレーキ痕なのか、どのような状況でついたのかは分かっていません。
増井さん、タイヤの跡というのは、1本だけなんですね、ついているのはね。
そうですね。
バスのものと見られるので太いタイヤ跡にはなっているんですが。
1本だけですね。
ブレーキ痕だったら2本つくはずなんで、恐らく片輪走行になったんだろうというのが、それで分かるんですが、ごめんなさい、それで100メートル先は、なんですか?
先ほど、100メートル先まで歩いていったんですが、反対側のガードレールに1メートルほど、車がこすったような痕がついているんですね。
この100メートル先で、一度左側のガードレールにぶつかって、そこから右にハンドルを切ったために、こちらの、右側のガードレールを突き破って崖の下まで落ちてしまったという話も今、出ています。
なるほど。
現場からは以上です。
ということは、きのうその事故のあったルートを走ってこられて、そこの事故の手前っていうのは、づつら折りみたいなヘアピンカーブがずっと続いてて、やっとそれを抜けて、スピードが出る所っていう状況ですかね。
そうですね。
道としては険しいという、こちらの曲がりくねった所に比べると、そんなことはないんですが、この辺り、街灯もありませんし、勾配が急ですので、思ったよりも油断したところに、スピードが出てしまったということもあるのではないかと思います。
なるほど。
よく分かりました。
続いてですね。
捜査本部のある軽井沢署からです。
NNN取材団の中村さんです。
最新情報を伝えてください。
バスを運行していた東京・羽村市のバス会社、イーエスピーには、きのうの夕方から長野県警が、過失運転致死傷の疑いで家宅捜索に入りました。
捜索はきょう未明まで続き、県警が関係資料を押収して、バスの運行や安全管理に問題がなかったかを調べています。
イーエスピーは昨夜、報道陣に対して、バスの運転手が、事前に示していた行程表と異なるルートを走行していたにもかかわらず、本来必要な会社の運行管理者への連絡をしていなかったことを明らかにしました。
さらに、方向が大体同じなら、ルートを変更しても、バスの運転手は運行管理者に伝えないことが、過去にもあったようだと、過去のバスの運行管理に問題があった可能性も示唆しています。
一方、国土交通省の特別監査の結果、イーエスピーが作成した運行指示書には、出発地と到着地の記載しかなく、本来書かなければならなかった細かい経路が、一切記載されていないことが分かりました。
また、乗務記録を確認したところ、ほかの運転手は、基準を超える過労状態になっていたということです。
そして今からおよそ6時間前になりますが、私たちは、事故から丸1日がたった同じ時間帯に、事故があった現場を取材しました。
バスの転落事故があったカーブには、街灯は1つも見当たりません。
試しに撮影用のライトを消してみてください。
現在は電気が点滅する三角コーンが置かれていますが、事故当時、辺りは暗闇に包まれていたと思われます。
事故当時ですね、路面は凍結していなかったと見られています。
警察はけさから、旅行会社と死亡した運転手の自宅の家宅捜索に入りました。
以上、中継でお伝えしました。
さあ、事故原因は何なんだというところですが。
専門家です。
東京のスタジオからのご出演です。
公共交通機関の安全マネジメントなどを研究する、関西大学の安部誠治さんです。
おはようございます。
よろしくお願いいたします。
おはようございます。
よろしくお願いします。
安部さん、一連の報道を見て、事故原因として、何が一番考えられますか?
まだ分からない、もう少し調査が進まないと分からないんですけどね、どうも、道路環境だとか、気象条件関係ないようなので、あとはですね、ブレーキ故障などの車両の故障があったのか、なかったのか。
どうも現場を見ると、スピードの出し過ぎのようなので、これがブレーキ故障なのか、それとも運転手のほうがなんらかの体調の不調を起こすとかですね、過労で居眠り運転をするとか、あるいはエラーでスピードを出し過ぎるとか、こういったようなところが原因になってくるかなというふうに思います。
調べないと、もう少し調べないといけないと思います。
車両の故障の可能性の話はちょっと後に回して、今回の運行で非常に不可解なのが、ちょっとこちらご覧ください。
もともとのツアー会社の運行計画によると、この緑と青がこれ、両方とも高速道路なんですが、高速道路通って、東松山でいったん一般道に降りて、それでこの松井田妙義から高速に乗ってという話だったんですが、ここで高速に乗らずに、寺道を走って事故が起きたという話なんですが、なんでこんなことになったんだろうと思うんですけれども、どういうふうにご覧になります?
これ、ドライバーが亡くなってますからね、なんでそうなったのかというのは分からないんですけども、もう少しですね、この会社がどういう運行を普通指示してたかどうかですね、会社側から事情をしっかりと聴く必要があると思うんですね。
通常、ルート変更自体は間違いではなくて、なんかいろんな事情で高速道路側に事情があったときに、運行管理者に届け出れば法律違反ではないんですよね。
ただ、ちょっとどうなんでしょう、例えば、距離がかなり長いので、高速道路の通行料金の節約のために下を走ったという可能性もありますし、これは調べてみないといけないというふうに思いますね。
もう少し事実を調べてからということになると思いますね。
例えば高速道路の料金節約のためだったとすると、中江さん、本当に命奪われた本人も遺族もたまらないと思いますね。
本当にたまらないですよね。
安いっていうことは学生さんたちにとってはありがたいことですけど、それだけで本当に命の保証をされないということはありえないですし、あとまあ、本当に卒業前とか、あとは大学に入ってまだ間もないっていうような、本当に若い命がこういうことで断ち切られてしまったということに非常に憤りを感じますね。
こちらに、かつて起きたバス事故なんですけど、ほとんど毎年のように大きな事故が起きてて、この中でも特に、2012年の関越自動車道の側壁に激突した事故というのは、皆さんも覚えてらっしゃる方多いと思いますが、これが契機となって、いろんな規制が強化されましてね、運転手1人で最大走れる距離を短くすると、今回のバスも運転手は2人乗っていたというようなことがあります。
これだけ規制を強化しても、安部さん、事故が絶えないのはどうしてでしょう。
これ、いろいろ難しい問題もあるんですけれども、この業界、4500社ぐらい会社がありましてですね、中には零細のところも多くて、今、競争が非常に激しいので、規制どおりいろんな手立てを講じて運行してると、経営的にやっていけないというふうに思う会社もあって、規制はあるんですが、それを守ろうとしない、実は会社もあるということなんですよね。
規制はあっても守られていない。
規制がないという、こういう問題も背景にはあるというふうに思います。
そうなると、それを守らせる政治の責任なども、中田さん、あろうかと思いますが。
そうですね。
行政的にどう、そういうある現行の基準をきちっと会社のほうに守らせるかということになると思いますね。
中田さん。
根本的な問題は全然解決、図られてないんですよね。
規制があっても、例えばこのバス会社も処分受けてるんですよね、確か。
だけど処分を受けているのは、バス、当該バス、車両に対しての規制であって、処分が下っただけで、ほかは全然影響はないですよね。
例えばJR西日本が以前、大事故を起こしたときも、JR西日本は動き続けてますよね。
そういう意味では、会社全体の体質が問われるという形にはなかなかなってないわけですね。
それからもう一つ、やっぱり運送業っていうのは、乗客を乗せる、あるいは荷物を運ぶ、いずれもそうなんだけれども、価格転嫁しにくい体質があって、結果としては給料に反映されない、いい人事管理に反映されない、いい、ある意味では人もどんどんどんどん集まらないという悪循環が生じてしまっている。
この根本が全然解決されてないということですね。
安部さん、聞くところによると、最近、インバウンド消費で、バス会社は非常にバスの運行スケジュールが過密になっている、でも運転手の数は増えていない。
同時に去年から、バスの火災事故というのが相次いでいて、どうも整備が追いついていないんではないか、そのあたりはいかがですか?
そのとおりですね。
バスの社領といいましょうか、それがですね、かなり買い替えが難しいということで、長引いて、150万キロを走るようなバスも走ってますし。
150万キロですか?相当じゃあ、老朽化したバスも走ってるということですね。
そうですね。
それから仕事がきついわりには、給料が上がってませんから、人手不足みたいなことが起こって、バスの運転手が足りないということが起こってますから、そういったことが安全上、安全マージンが低下することにつながっているというふうに思います。
となると、先ほどの冒頭おっしゃった、例えばブレーキ故障のような可能性も当然視野に入れなきゃと。
可能性はあると思いますね。
ですから、タコグラフで状況は分かりますし、ほかの記録は残ってるし、ブレーキは実際ブレーキの状態、車両がそんなに徹底的に壊れない状態で残ってますから、調べたら分かると思います。
今後の調査を待ちたいというふうに思います。
なるほど。
とにかく何が原因かが分からないと、また同じことが起きるということがいえますから、徹底的に調べてもらいたいと思います。
安部先生、ありがとうございました。
ありがとうございました。
どうも。
さあ続いてこちらのニュース、このウェークアップ!ぷらすでは一般的に芸能ニュースと呼ばれるものは、あんまり扱わないんですが、それでも扱うということは、つまり、もはや芸能ニュースではないということなんでしょうね。
SMAPの解散騒動です。
CDデビューからことしで25年。
第一線で活躍してきた国民的アイドルの独立問題です。
海外メディアも報じる中、国会会期中の大臣がコメントを出すなど、その波紋は政財界にも広がっています。
このたび、一部報道機関により、SMAPの一部メンバーの独立問題と、担当マネージャーの取締役辞任等に関する報道がなされました。
確かにこの件について、協議・交渉がなされている事実は存します。
SMAPが所属するジャニーズ事務所は今週、一部のメンバーが独立に向けて協議している事実を認めた。
事務所関係者によると、メンバー5人のうち、リーダーの中居正広さんら4人が事務所を辞めて独立することを協議。
木村拓哉さんは育ててもらった恩義を感じ、事務所に残ることを決めているという。
メンバーの中で今、何が起きているのか。
女性マネジャーというのは、SMAPの育ての親みたいな存在でして、SMAPのメンバー5人を引き連れて、いわゆるジャニーズ事務所から独立しようというふうに動いたというのが事の発端です。
木村拓哉さんはSMAPが誕生したのは、ジャニーズ事務所に自分たちが置いてもらったおかげだという原点に立ち返って、ジャニーズ事務所に残ることを選択するわけですよ。
残りの4人は育ての親であるその女性マネジャーがいなければ僕らは存在しえないということで、女性マネジャーについていこうというふうに考えたわけです。
これまで、数々の大ヒット曲を世に送り出してきたSMAP。
今回の独立問題の衝撃は、世界にも広がっている。
韓国メディアは。
SMAP解散説にざわざわ。
木村拓哉を除くメンバーたち、所属事務所離れて独立?
中国の国営テレビは、日本のスポーツ紙を引用して、大きく報じた。
一方、影響は、2020年の東京パラリンピックにも及ぶおそれが心配されている。
実はSMAPは、パラリンピックを支援する団体の応援サポーター。
独立問題について、政界からも発言が。
ぜひ、パラリンピック、2020年まであと5年切ったわけですから、協力していただければありがたい。
SMAPの年間の経済波及効果について、関西大学の宮本勝浩名誉教授は、ファンクラブやコンサートの収入など、直接効果を280億円、その周辺への波及効果も含めると、およそ636億円にも上ると試算する。
もうこれは国家的損失です。
阪神とか巨人が優勝すると、SMAPぐらい、500から700億ぐらいの経済効果があるんです。
これだけの経済効果をもたらしているSMAPがなくなってしまうということになれば、誰も得しないんですよね、この分裂劇はね。
SMAPは今後どうなっていくのだろうか。
じゃあ4人で、その女性マネジャーについていって、芸能活動ができるほど、芸能界は甘くないよと、そういうアドバイスを周りからされて、4人もジャニーズ事務所に残る決心をするわけですけど、ジャニーズ事務所としては、ちょっと待ってよと、その前に残るって言ってきた木村さんと、そのあとに残るって言ってきた4人とを同列で扱うということは、なかなか難しいと。
ただ今回明らかに違うなと思うのは、世論の動きなんですよね。
多くの人がSMAPに残ってほしいという声が、すごく多いわけですよ。
今までの考えを変えざるをえないことも起こりえるかなというふうに感じるぐらい、パワーを感じますね。
国民的アイドルグループに、突然降って湧いた、今回の独立問題。
その行方をファンのみならず、国内外の大勢の人たちが固唾を飲んで見守っている。
こちらにSMAPの歴史がありますが、SMAPってなんの略ですか?
スポーツ、ミュージック、アンセンブル、ピープルです。
すごいですね。
いや、もう私たちの年代はもう、青春時代、もう、やっぱりずっと今もですけど、SMAPですかね。
中江さんは?木村拓哉さんは先輩ですか?
木村さんと中居さんは同じ高校に在籍していて、1つ上の先輩なんですね。
だからもうSMAPっていう存在は、なんか私も同じ業界でずっと見続けてきて、アイドルという存在を突き抜けたっていう。
専門家が、毎年阪神、巨人の優勝並みだっていう、それなくなったら経済問題だって話も、中田さんあるぐらいで。
東京オリンピック・パラリンピックにとっては、えらい大変なことになってて、なんかだんだんオリンピック・パラリンピックがいわく付きになりかねないなと。
なんかあれもこれもなんとかってね。
普通ね、実行委員会とか行政とかがタレント使うときって、結構チェックするんですよ。
例えば反社会勢力との関わりとかね、SMAPに関してはまさかそんなこともありえないし、解散することなんかもありえないし、完全ノーマークですよ、これ。
5年後でも大丈夫だろうという、皆さんの同意のうえでというところだったんでしょうけど、さあどうなるんでしょうか。
さて、続いてですけれども、こちらも中継でお伝えするんですが、日本への影響も、結果しだいでは非常に大きいようです。
お互い海外旅行の行き先としても人気、お隣、台湾が実はきょう、運命の日を迎えている。
さあ、きょう決戦です。
8年ぶりの政権交代、初の女性総統誕生となるんでしょうか。
親日で知られる台湾のトップを決める選挙の投票が、まもなく始まります。
これまで中国と蜜月の関係を築いてきた現政権と、中国離れを掲げる最大野党の戦いは、結果しだいでは日本の政治経済にも影響を及ぼしかねません。
注目の台湾総統選、現地との中継を交えてお伝えします。
この年末年始を海外で過ごした多くの旅行客。
その行き先として一番人気だったのが、台湾。
近くて安心、親日の旅先だ。
一方、日本を訪れる台湾人も、中国、韓国に次いで3位。
そんな台湾の若者が今、大きな関心を寄せているのが。
きょう、投票が行われる台湾のトップ、総統選挙。
そして今回、その鍵を握っているといわれるのが、台湾の若者なのだ。
台湾の中心都市、台北の郊外。
若者があるチラシを作っていた。
そこにある文字は、落選?きょう、総統選と同時に行われるのが、議会に当たる立法府の委員の選挙。
ここで、与党・国民党の候補者を落選させようと、若者が中心となり呼びかける運動を繰り広げているのだ。
2008年総統に就任。
台湾を率いてきた国民党、馬英九氏。
経済発展のため、中国と緊密な関係を築き、去年には分断後初となる、歴史的な首脳会談も行った。
だが、台湾の多くの若者がこの対中国融和政策に疑問を抱いているという。
2年前の学生運動でも、政府の対中政策に不満が爆発した。
馬英九政権は発足当初、経済成長率6%以上の目標を掲げていたが、去年の成長率は1.1%と、目標に達していない。
そんな台湾の若者たちの不安を象徴する場所がある。
かつて内戦で共産党と争った国民党が軍事拠点にしていた、ここ、金門島だ。
中国人の台湾への渡航規制が緩和され、中国人観光客が急増。
人気の観光地に。
敵だった相手が拠点としていた史跡で、記念撮影する姿も。
民主化が進む台湾。
とりわけ自由をおう歌する若者は、中国の共産党1党独裁体制に飲み込まれることに、嫌悪感を抱いているのだ。
こうした若者たちの影響で、総統選では、与党・国民党が苦戦。
党の綱領に台湾独立を掲げる野党・民進党の蔡英文候補優位で、政権交代の可能性が高まっている。
だが、そこには日本と無関係ではない懸念が。
1996年、初の住民による総統選挙で、台湾の独立志向が強まると見た中国は。
軍事演習で、台湾近海にミサイルを発射したのだ。
果たして今回は。
中国に詳しいつがみしは可能性は低いもののもし事態が緊迫すれば影響はかなり大きくなると語る。
特に今、世界経済、ちょっとことしに入ってから、ものすごく不安定化してますよね。
だからそういうふうなところに、もう1つ悪材料が付け加わってということで、先行きが見えなくなるっていう、そういう影響は、これはかなり出るかもしれないですね。
習近平さんをはじめとして、大過なく乗り過ごしたいよねっていうふうに思ってるんじゃないかと、私は思いますが、強硬派の人たちだってやっぱり共産党の中にいると思うんですね。
台湾の出方によっては、けん制せざるをえないとかね。
日本にとっても世界にとっても、決して無関係ではない台湾総統選。
大勢が判明するのは、きょうの夜だ。
もうまもなく投票が始まる台湾なんですが、どうなっているでしょうか。
高井記者です。
高井さん。
こちらは独立志向の強い最大野党の民進党、蔡英文氏の選挙対策本部の前にいます。
私が今立っているのは、事務所前の道路、封鎖した場所でして、その後ろにはステージも組まれています。
というのも、台湾では選挙当日は、お祭り騒ぎみたいになりまして、こちらの封鎖された道路に今後、投票を終えた支持者が集まってきまして、開票後はあのステージで歌などを歌いながら結果を待つというのが通例になっているんですね。
そして事前の情勢から、今回は政権交代の可能性が高いといわれていまして、事務所の関係者などはきょう、このステージ上で蔡英文候補が勝利宣言をする方向になるのではと、話しています。
高井さん、今回の選挙、どうして政権交代が確実というふうに見られているんでしょうか?
今回の選挙はですね、現在の国民党政権が進めてきました、中国に近づく政策に対する審判とされています。
2008年に馬英九政権が発足して以来、文化面、経済面での交流を深めることを目的としまして、中国人の入境を緩和するなどしました。
その結果、今の台湾には街じゅうに中国人観光客があふれているんですね。
しかし、その中国人観光客は皆さん、口をそろえて共産党の方針に従いまして、ここ、台湾は中国の領土ですと、統一するべきですと話すんですね。
こうした状況の中で、さらに中国と近づく政策が次々と出されることから、台湾の若者を中心に、経済面から中国大陸に飲み込まれてしまうのではないかという懸念が広がっているのです。
そして次第に、国民党にノーを突きつける若者が増えまして、その受け皿となったのが、最大野党の民進党で、現在の台頭に至るという構図です。
そうなるとですね、選挙が終わったあとなど、台湾と中国との関係というのは、どうなりそうですか?
民進党は、そもそも台湾独立を掲げている政党なんですけれども、今回の選挙戦については、蔡英文氏はまずは統一でも独立でもない、現状維持の、現在の政権の方針を踏襲するというような方針を明らかにしています。
馬英九政権が進めた中国との融和政策で、お互いの関係が安定したのは事実なので、まずはそこから大きく外れない路線を取ると見られています。
しかし将来的な方針というのは、全く明らかにされていません。
というのも、今回は国民党の失点により、民進党は何も言わなくても台頭できる状況にあったのです。
なので、あえて中国との関係については踏み込んでいない状況で、もし政権を取った場合、どういった出方に出るのかというのは、台湾の民衆だけでなく、国際社会が現在、注目している点でもあります。
なるほど。
よく分かりました。
ご苦労さまです。
ではゲストをご紹介します。
東京のスタジオからのご出演です。
台湾出身の金美齢さんです。
おはようございます。
よろしくお願いします。
おはようございます。
おはようございます、よろしくお願いします。
おはようございます。
民進党躍進が目立つようですが、どう見てらっしゃいますか?
絶対勝ちます。
これ、私の一方的な思い込みかもしれないんですが、金さんが日本国籍をお取りになった背景には、やはり8年間の国民党の政権にある意味、愛想を尽かしたというか、嫌気がさしたところがあったんじゃないかと思うんですが、どうしてだったんですか?
実は8年前の選挙で、民進党が敗れたんですよ。
馬英九が要するに総統選で圧倒的に勝利したんです。
それで私は、台湾の有権者に愛想が尽きたと言ったんです。
それでもう、私は日本の国籍を取る、日本に来て50年もたってるんですよ。
それなのに、ずっと日本の国籍取らないで、台湾がある日、独立をするということを目指して、しこしこと頑張ってきたのに、馬英九が勝ったんですよ、しかも圧倒的な勝利で。
そのとき、蔡英文が負けたんです。
蔡英文じゃなくて…という人が負けたんですけどね。
それで私はね、ちょっと本当に悔しかったというか、台湾の有権者に愛想が尽きたというか。
どうですか、愛想を尽かした、しかし台湾の民意はこの8年間で大きく変わったわけですが、どうして変わったというふうにお考えですか?
自分たちの選択がやっぱり間違いだったということに気が付いたんですね。
やっぱりこのまま国民党に政権を与えていると、どんどんどんどん、中国のブラックホールに飲み込まれると。
それではやっぱりね、台湾人のアイデンティティというものを保てない。
台湾人のアイデンティティが実はどんどんどんどん強くなってきているこの過程の中で、やっぱり今回の勝利があるんだと、私は思っております。
現実にこちらにグラフがありますが、台湾の民族意識、1992年に、自分は台湾人であるという人は、僅かに2割ぐらいしかいなかったのが、現在は6割の人が台湾人である、自分は中国人であると思う人は、ご覧のように、今も3%ぐらいしかいないという、そんな状況です。
しかし、金さん、経済的には、台湾の対外貿易、ご覧のように中国に大きく依存しているのも間違いないです。
特に、今の政権下でご覧のように、台湾と中国の間の貿易額、そして台湾を訪れた中国人旅行者も激増していると。
現実問題としては、台湾独立の方向というのは、どうなんでしょうか。
見えてきてるんでしょうかね?
独立っていうことばを今、蔡英文さんもなるべく使わないようにしてるんですね。
現状維持ということ。
これは全世界的にいえることなんですけれども、中国がくしゃみすれば、みんながかぜをひくって、日本の経済も同じで、日本の株価がこれだけ下がってるというのは、要するにその中国の影響であるわけですからね。
みんな同じなんですよ。
だから、台湾もかなり経済的には中国に依存する面がありますけどね、台湾人っていうのは、やっぱり政経分離っていうことが考えられるんですよね。
日本人と違ってね、台湾人はもうちょっと長い間、いろんな波乱万丈の歴史を経過してきただけあってね、もうちょっと現実的な判断ができる人たちなので、上手に政権分離でやっていくし、中国ももう今回は蔡英文が勝つということも織り込み済みで、今後、台湾に対してどうするかということも、ちゃんと考えていると思うんですけど、いずれにせよ、この選挙には干渉してこないんです。
昔はいろいろと干渉してきたんですけどね、今回は静観してるんです。
折り込み済みということなんでしょうね。
そういうことなんです。
中田さん、長年政治家をやってきて、今回の選挙、どうご覧になってますか?
今、金さんがおっしゃったとおりなんですが、自民党がね、失望されて、まあ一回代えようやと、民主党に代わったぐらいのそのぐらい、馬英九に対する失望感がものすごい多いわけで。
今回の選挙ですか?
今回の選挙についてはね。
だからもうね、お前無能だなとか、お前、役立たずだなって言うときに学生が、馬英九みたいだなっていうぐらいになっちゃってるんですよ。
そのぐらい、もう失望されちゃってるわけです。
それはね、やっぱり学生たちからしたら、若い人たちからすれば、香港見てたって、中国は全然1国2制度、守るって言ったってまもんねえじゃねえかと。
このままどんどんどんどん台湾が中国化していったら、俺たちああなるぞという危機感はもう、明確にあるわけで、ただ、経済についてはそうは簡単に切っても切り離せないから、ここはうまくやるということを望んでるわけですね。
先ほどの高井記者のリポートにもありましたけど、今回の選挙は何もしなくても勝てる選挙、じゃあそのあと何をするかということが、恐らく本当に大切になってくるんだろうと思います。
金さん、ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
さあ、続いては私、ほぼ30年ぶりに同じ場所に行ってきました。
30年前、世界をしんかんさせたチェルノブイリ原発事故。
原発が見えてきました。
史上最悪の原発事故、チェルノブイリの事故から30年です。
年末年始に辛坊さんが現地を訪れて取材しました。
行ってまいりました。
事故の起きたチェルノブイリ原子力発電所は、旧ソ連時代だったんですが、今、ウクライナ独立してますんで、この首都キエフから北に直線距離で100キロぐらい行った所に、ベラルーシとの国境付近の所にこの原発があります。
30年前に事故が起きて28年前にここの30キロ圏まで行って、帰ってきたことがあるんですが、今回は建屋の中にまで入りました。
ご覧ください。
ウクライナ首都キエフからおよそ100キロの場所にある、チェルノブイリ原発へ。
見えてきました。
検問所ですね。
30キロ圏の検問所が目の前です。
30年前、世界をしんかんさせたチェルノブイリ原発事故。
1986年4月26日午前1時23分。
実験運転中の原発4号炉が爆発。
大量の放射性物質が大気中に放出された。
原発から半径30キロを中心とした区域は立ち入り禁止区域に指定され、そこに住む住民13万5000人は、事故の翌日から強制退去となった。
ここが、チェルノブイリの原発まで30キロの地点であります。
残念ながら今回、われわれはここから先に進むことはできませんでしたけれども。
あれから28年。
チェルノブイリの今は。
1988年の秋に来たのと、私の記憶ではほとんど同じですね。
ー原発から半径30キロを中心とした区域はゾーンと呼ばれ、28年前と同様、今も居住や立ち入りは制限されていた。
放射線量が0.08ですから、ここはかなり除染が進んでるみたいですね。
通常のキエフ市内に比べて1.5倍ぐらいですから、ほぼ変わらない放射線量。
今回、同行してくれるアレクサンドル・シロタ氏。
国が認めるゾーンの公式ガイドだ。
彼の案内で30キロ圏内に入る。
パスポートを持って検問所に向かうという、そういう作業になります。
実はウクライナ政府は、発電所付近の放射線量が低くなったとして、5年前からゾーン内の見学を許可している。
今では年間およそ1万4000人がチェルノブイリを訪れているというが、そこには事前の申請やパスポートチェックなど、複雑な手続きを必要とするのだ。
さらにゾーンへの立ち入りには放射線の危険が伴うため、自由な行動を制限されるなど、何十項目にも及ぶ厳しい規則に従うことが義務づけられる。
納得したということで、了解をしたということで、実は、事故後、人が住まなくなった区域に入ってきたのは、野生の馬や鹿など、多くの動物だ。
現在も動物への放射線の影響が研究されており、見学者が彼らに触れることは固く禁じられている。
あー、ここがいろんなモニュメントがたくさんある。
ここチェルノブイリの真ん中ですか?
原発からおよそ15キロの場所に位置する、チェルノブイリ市の中心部。
そこで辛坊が目にしたのは、行き交う人の姿だった。
この街には、ゾーンにあるさまざまな場所で働く作業員や研究者が2週間交代で住んでいます。
全部で3000人ほどです。
今も住んでるんだ。
ここの作業員の人は待遇がいい、給料が高いんですか?
現在、ウクライナは経済が低迷しているため、彼らは特別な手当もなくなり、ほかの仕事と収入は変わりません。
作業員たちは休みが多いことが利点くらいで、もしほかの土地でよい仕事があれば、そちらを選ぶでしょう。
原発から10キロ圏内。
放射線量の値は一気に高くなる。
今、目の前で線量計が実は小さい数字ですけど、どんどん上がってまして、10キロのチェックポイントの所で0.1だったのが、0.14、今、0.16まで上がってきてます。
チェルノブイリの原発まであと4キロほどです。
こちらに第2次大戦の戦士の像があるんですが、その向こう側にあるのが幼稚園で、この幼稚園も当時開かれていて、園児たちがみんな一斉に避難をした。
今、ある意味、観光スポットと化している場所ではあります。
見学者が通る道はある程度、除染が進んでいるというシロタ氏。
だが。
道から少しでも離れると、放射線量の値はたちまち上がります。
ここがアスファルトの切れ目ですね。
アスファルトの切れ目から越えた瞬間に、うわっ、桁が上がりました。
2マイクロシーベルト超えましたね。
幼稚園の建物内には、いくつもの朽ち果てた人形が転がっていた。
だが、これらはゾーンの見学者が増える中、後に誰かによって置かれたものだともいわれている。
チェルノブイリの原発が見えてきました。
ついに辛坊の目が事故を起こした原発を捉えた。
1、2、3号炉が見えてきたんでしょうか。
シロタさん、4号炉ってどれですか?
煙突を境に左側が4号炉、右側が3号炉です。
2つは同じ建屋にあり、隣に位置します。
1、2、3、4、3と4はくっついてるんですね?
1号機から4号機までつながった状態で配置された、チェルノブイリ原発。
3号機と4号機は同じ建屋内にある。
実は4号機が爆発した86年の事故後も、1号機から3号機までは発電を継続。
すべてが停止したのは、2000年のことだ。
もともとエネルギー資源が少ないウクライナでは、現在も国内で15基の原発が稼働。
チェルノブイリ原発はそれら発電所の電力を各地に送るハブ施設として今も使われている。
そして。
目の前に見ているのがチェルノブイリ原子力発電所の4号炉、そして右側が新石棺、目の前にあるモニュメントは、原発事故後、20年の節目、2006年に建てられた、亡くなった消防士などを顕彰する記念碑です。
その向こう側にそびえる巨大な、なんでしょうね、鉄骨とそれからコンクリート、鉄板の構造物、これが今の4号炉の姿です。
200メートルという距離ですが、ほぼ6マイクロシーベルト、毎時ですから、30キロ圏、そこから見ると、ちょうど100倍ぐらいの放射線量を今、記録しています。
これは1週間で年間の被ばく量の基準1ミリシーベルトに達する値だ。
この映像は、4号炉の中に残る溶けた燃料が溶岩状になった塊だ。
その形から象の足と呼ばれ、ここから現在も、大量の放射線が出続けている。
それを抑えるために、コンクリートのひつぎ、石棺で覆われた4号機。
だが、耐久年数は30年といわれ、老朽化に伴い、大量の放射線が漏れ出すことが懸念されているのだ。
そこで建設されているのが、4号機の石棺をさらに覆う、アーチ状の巨大シェルターだ。
高さおよそ110メートル、合金で出来た新石棺は、耐久年数100年といわれ、来年完成予定だ。
今回われわれは特別に原発建屋内の撮影を許された。
高い放射線量が予想される。
こちらが入館証で、こっちが積算線量計になってまして、後ほどコンピューターで、きょう一日の積算線量を計算して出てくると。
だが、原発建屋へ入ると、意外なことを告げられた。
非常に撮影制限がかかってまして、この同じ廊下なんですが、老化の右側は撮ってもいいけれども、左側は撮影禁止ということで。
現在、ゾーンの見学として、一般人を受け入れているチェルノブイリ原発だが、核燃料などを貯蔵している施設もあり、テロの標的となることをおそれ、規制している。
長い、長い廊下です。
もう恐らく優に100メーター、200メーターぐらいは歩いてると思います。
建屋内に続く黄金色に輝く廊下、金の廊下と呼ばれ、1号機から4号機までが、この廊下でつながっている。
すれ違うのは、廃炉作業などを行う作業員だ。
うわっ、制御室。
案内されたのは、チェルノブイリ原発2号機の制御室だ。
表示板や制御機器などは、開設された1970年代当時のまま。
実は、この部屋は事故を起こした4号機の制御室と同じデザインだ。
注目はこの2つの赤いボタンです。
中に非常保護装置を起動させるスイッチがあります。
緊急事態が起きた際、担当オペレーターは責任者との合意のうえ、ふたを開けてスイッチを入れます。
当時、ソ連は事故の原因について、作業員の操作ミスと発表したが、後に構造自体にも欠陥があったことが明らかになっている。
ここからは狭い階段になります。
ついに3号機のある建屋。
事故があった4号機もこの建物内だ。
壁1枚隔てた向こう側に4号炉がある。
10マイクロシーベルトまでしか測れない線量計は、もう限界を超えて、9.999を表示したままです。
こちらの線量計は、今、14.3マイクロシーベルトですから、30キロ圏のゲートの所から見て、300倍近い放射線を計測しています。
1時間ここにいると、退去しなきゃいけないというレベルの放射線です。
さらに奥に見えてきたのは、3号機の冷却水ポンプだ。
事故を起こした4号機でも、同じ形状のものが使用されていた。
その傍らにあったあるものに、辛坊は目を止めた。
これはなんのモニュメントですか?
事故が起きたとき、ポンプ室で働いていた職員の慰霊碑です。
遺体は見つかっていません。
事故後、4号機へと続く廊下は塞がれ、
事故直後に消火に当たった三十数人の消防士さんたちが亡くなったのは、もう間違いないんですが、その後、がんで一体何人亡くなったのか、実は統計さまざまで、分からないという状況です。
30年という長い時間が過ぎ、あのせい惨な事故の記憶が風化していく中、今、チェルノブイリで生きる人たちは、何を思い、何を感じているのでしょうか。
この日、辛坊はチェルノブイリ原発から25キロの場所にある村を訪ねた。
お邪魔します。
こんにちは。
ありがとうございます、ありがとうございます。
アンナさん84歳。
事故直後、避難指示に従い、新たな土地で生活をしていたが、事故から2年後、妹のソーニャさんと、立ち入り禁止区域内にあるふるさとの村に戻った。
彼女らはサマショールと呼ばれる自主帰還者だ。
現在、その数は200人足らず。
ほとんどが高齢者で、自給自足の暮らしをしている。
電気はつけてもらいました。
移住させられる直前にジャガイモを植えましたので、ジャガイモもあります。
妹と2人だし、寂しくはありません。
帰ろうと思った理由はなんですか?
私たちにとって、母とふるさとは1つしかないものだからです。
多くの人のふるさとを奪ったチェルノブイリ原発事故。
当時、復旧作業に投入された中には、放射能に対する情報を十分に与えられていなかった生身の人間もいた。
柱を乗り越えて突き当りまで行け。
90秒たったら走って戻ってこい!戻るときには作業道具は捨ててこい!
分厚い鉛のエプロンだけを身につけ、作業に当たった彼らは、僅か数秒で一生分の放射線を浴びたともいわれている。
少なくとも消防士など33人が大量被ばくで死亡した。
28年前、辛坊は消火活動に当たった消防士を取材していた。
お集まりいただいたこの5名の方々も、58人の中に交じって、当日、消火に当たられた方々です。
こんにちは。
迎えてくれたのは、元消防士の妻と息子。
当時、辛坊が取材した隊員の一人、ぐれごーりー・レオニエンコさんは、事故から13年後、45歳の若さで心臓の病で亡くなっていた。
父は放射線被ばくによる虚血性心疾患が原因で、亡くなりました。
夫は、俺が死んだらふるさとの村の墓に埋めてくれ。
避難先の街は嫌だと言い残し、3日後に亡くなりました。
もともと原発に近い街に住んでいたレオニエンコさん一家。
妻、エフドキアさん自身も、事故後、5回も甲状腺の摘出手術を受け、今も何十種類もの薬を飲み続けている。
事故から30年。
放射線の影響と思われる体の異変を訴える人は少なくない。
原発30キロ圏、ゾーンに近いスーパーでは、放射線障害から人体を守る働きがあるヨウ素が入った水がミネラルウオーターより安い価格で販売されていた。
そんな中、現在も健在の元消防士とコンタクトが取れた。
こんにちは。
シャブレイ・ピョートルさん57歳。
現在、消防士を退職し、年金生活をしている。
28年前に私取材に来たの、覚えてますか?
連絡を受けたとき、最初はぼんやりだったんですが、思い出しました。
原発事故の日を思い出すことはありますか?
一生忘れられない出来事です。
現場に駆けつけたとき、死を覚悟しました。
破壊された4号炉からは、虹色のような火柱が上がっていたのを覚えています。
現場を知る人物が語る、生々しい記憶。
事故から30年。
当時を知る同僚も少なくなりつつある今、ピョートルさんは事故そのものの記憶が風化していることに、胸を痛める。
ウクライナでは今、事故があったことをニュースで聞いたことはあるけど、忘れてしまったという人が、残念ながらいるのが事実です。
悲しいことです。
立ち入り禁止区域に見学者が入れるという現状を、どう思うのか、あえてピョートルさんに聞いてみた。
悪いことではないと思います。
実際に目で見て、事故があったことを実感してもらうことは、悲劇を語り継ぐうえで必要です。
薄れゆく事故の記憶。
それを後世に伝えようとする場所がある。
チェルノブイリ市の公園にずらりと並ぶ看板。
刻まれているのは、今も住民が戻らない村や街の名前だ。
その数はおよそ200。
年に一度、祖先に会いに来る人もいるため、村があったという記憶のために残されている。
そんな消えた街の一つ、原発から2キロほどの場所にあるプリピャチという街へ向かった。
そこで辛坊が目にしたのは、
チェルノブイリ原発から最も近い街、プリピャチです。
事故当時、この街には5万人以上の皆さんが暮らしていたそうです。
立派な文化宮殿もあれば、そして遊園地、開園直前に事故が起きました。
結局、この観覧車は誰一人乗せることなく、朽ち果ててしまったわけです。
原発の建設に合わせて作られた街、プリピャチ。
旧ソ連の計画都市そのものという面影が、今も街から感じられる。
この辺りはすべて崩落する危険があります。
気をつけてください。
実はガイドをしてくれているシロタ氏が生まれ育った街が、このプリピャチだ。
老朽化が進む建物の中を特別に案内してもらった。
ここは私の母が働いていたオフィスです。
へぇー。
多くの若者が集ったというダンスフロアは、大きな窓ガラスが粉々になり、吹きさらしの状態に。
天井には、大きなつららが張っていた。
当時のこの広間の写真です。
私も写っています。
1985と書かれた鉢巻きをする、幼いシロタ氏。
写真は事故が起きる前の年、この場所で新年を祝うパーティーで撮影されたものだ。
30年の時間だけではここまで壊れないでしょう。
何があったんですか?
実はプリピャチ市は放射能に汚染されたので、市内に残されたものは、すべて外に持ち出してはいけない決まりでした。
しかし、略奪が懸念されたので、軍が建物や価値があるもののほとんどを、強制的に破壊したのです。
放射能の影響、そしてその後、国の破壊命令によって奪われたふるさと、プリピャチ。
シロタ氏は死んだ街を実際に見てもらうことで、街の生きていた姿を後世に伝えたいと願い、ガイドを務めている。
どんなテクノロジーでも、軽率に扱うと大惨事を招くことになります。
それを教えてくれるのが、プリピャチです。
事故から30年がたち、変わりゆくチェルノブイリ。
人々の受け止め方はさまざまだ。
辛坊が訪ねたのは、28年前、ウクライナで出会ったオリガさんとサーシャさん親子だ。
かつて原発から30キロ圏内の村に住んでいたが、事故後、新たに作られた街に強制的に移住させられていた。
今、チェルノブイリという街や、それからプリピャチという街、たくさん見に行く、それについてはどう思います?
いいと思います。
実際に行き、どういう所だったのか、事故後どうなったのかを見て、確認できるからです。
だが、現在30歳、事故の記憶がほとんどないサーシャさんは、否定的だ。
金もうけが目的でやっているだけですよ。
ビジネスです。
悲劇を売り物にしたビジネスですよ。
岩田さん、30年、もうひと言で言うと、とにかく原発事故だけは絶対に起こすと取り返しがつかない。
ですから、人類が作ったこの原子力という中で、それは人類の繁栄と、一時期、エネルギーの問題はあったんでしょうけど、これにわれわれが対応するかというのは、これだけスリーマイルにしても、チェルノブイリにしても、やっぱり忘れてはいけないし、こういう取材っていうのは、非常に大事だと思いますね。
中田さん。
事故を起こしちゃいけないって、おっしゃった、このことについては技術論とか、そのことは置いといての話ですけど、ふくしまのけんなんかもねわれわれ、正しい知識を持っていること、重要だなと思って今、見てたんですね。
例えば、辛坊さんが近づいていける場所とか、ある意味では許容される放射線の量だとかというのは、単純に空間放射線のこの放射線だけで計れるものじゃなくて、やっぱり人の行動様式だとか時間とか、いろいろあるわけですよね。
そういう意味では、これから先、福島についても正しい知識を持たないと、福島全体が怖いみたいに、みんな思っちゃうとだめで、行けるとこは行けると、ちゃんと理解が必要だなと思います。
中江さん。
やっぱり人が作ったものによって、人の生活が壊されてしまうっていうその現状に、非常に胸が痛みましたけれども、やはりそういうことを風化させないで伝えていくということ、非常に大事だと思いました。
私、今月下旬から来月にかけて、今度はちょっと福島第
来週は冬型の気圧配置が強くなりそうです。
全国的に荒れもようの天気になるため、注意が必要です。
ではまずきょうの全国のお天気です。
北日本では雪が降り安く、北陸も雨や雪になるでしょう。
太平洋側は晴れる所が多くなりそうです。
続いて週間予報、初めに北日本と東日本です。
月曜日は北日本は雪で、東日本は雨でしょう。
火曜日は北海道で大雪になり、そのほかの地域も風が強く、荒れもようの天気になりそうです。
西日本です。
あすは次第に雨になり、月曜日は午前中雨や風が強まるでしょう。
火曜日も風が強く、日本海側では大雪になりそうです。
来週は暴風や大雪になるなど、全国的に荒れた天気となりそうです。
最新の気象情報に注意してください。
以上、お天気でした。
今月10日、ジャーナリストの竹田圭吾さんがすい臓がんのために亡くなられました。
生前、竹田さんにはこのウエークアップにも何度も出ていただいて、ご活躍をいただいたんですが、本当に残念です。
中江さんも、長く親交があったというふうに伺ってます。
ご一緒する機会が多くて、本当に最後も何度もご一緒してたんですけど、ウエークに出るのを楽しみにされてて、辛坊さんとね組むと、本当にパワーがいるから、もっとパワーをつけてから、また出たいんだというふうにおっしゃってたのが非常に印象に残っています。
岩田さん、本当に最後までジャーナリストを貫かれた方ですね。
そうですね、視点とか論点というのもね、非常に勉強になる部分もありましたしね、最後まで闘って、、語ってということだったんでね。
そうですよね。
残念ですよ、やっぱり。
新たな東西冷戦とも呼ばれるウクライナ内戦。
2016/01/16(土) 08:00〜09:25
読売テレビ1
ウェークアップ!ぷらす[字]
スキーバス転落14人死亡事故の背景に何が?▽SMAP“独立”協議の行方は▽きょう台湾総統選日本への影響は▽爆発事故から30年チェルノブイリの今を辛坊現地報告
詳細情報
出演者
辛坊治郎
森麻季
坂木萌子
増井渚(読売テレビアナウンサー)
【ゲスト】
岩田公雄(学習院大学特別客員教授)
中江有里(女優・脚本家)
中田宏(前横浜市長・元衆院議員)
金美齢(評論家)
蓬莱大介(気象予報士)
番組内容
長野・軽井沢で起きたスキーバス転落事故で14人が死亡。事故の背景に何があったのか現地から生中継。ジャニーズ事務所が認めたSMAP“独立”協議。国民的アイドルグループに何が起きているのか最新情報。16日に行われる台湾総統選を現地生報告。日中台関係の行方を占います。チェルノブイリの原発事故から30年、辛坊キャスターが現地を訪れ見たものとは。
おしらせ
内容は予告なく変更する場合があります
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