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再利用ロケット実験、ライバルも着陸成功 宇宙旅行競争過熱
上空に打ち上げた無人ロケットを降下させ、直立した状態で地上に着陸させることに、米国の宇宙ベンチャー2社が昨年に相次いで成功した。宇宙ビジネスの変革につながり、機体の再利用によるコスト削減の期待と、将来の宇宙旅行時代に向けた展望が見えてきた。(SANKEI EXPRESS)
スペースX、昨年末に
米スペースXは昨年12月、衛星を積んだファルコン9ロケットを米フロリダ州から打ち上げ、大西洋の上空約80キロで分離した1段目の機体を、エンジン噴射しながら陸地に戻して着陸させた。SF映画のような光景に世界中が驚いた。
着陸の目的はロケットの再利用だ。ファルコン9は国際宇宙ステーションに物資輸送するドラゴン宇宙船の打ち上げにも使われ、エンジンを含む機体の価格は数十億円程度とみられる。これまで機体は落下して海に沈んでいたが、回収して再び燃料を注入して打ち上げに使えばコストを大幅に削減できる。