(江川)はっ!
(丸尾栄一郎)くっ!
(青井)15−0。
(宮本)いや〜江川君のサーブはいつ見てもホレボレするね〜。
(カメラマン)もうスピードだけなら日本一かもしれませんよ。
(記者)あの体格であれだけ動ける日本人はなかなかいないっすよね。
うっ!
(宮本)ああ。
池爽児に続いて世界と戦うのは彼なんじゃないかな。
ねえ三浦さん。
(三浦)プロとしての自覚も出てきたんでしょう。
(深沢)タクマさん相手にどこまでやれるかアニキの努力の成果を発揮してほしいですね!
(鷹崎奈津)うん!
(オープニングテーマ)はっ!
(青井)ファーストセットウォンバイ江川6−2。
おお…。
(2人)おお…。
心の声タクマさんのサーブ球質が数か月前とは全然違ってる…。
池君みたいにバウンドしてから手元で伸びる。
だけど返せないワケじゃない!チェンジオブペースで前に出るタイミングを与えないようにすれば…。
アニキタクマさん相手にぜんっぜん諦めてないですね。
うん!よし!
(青井)セカンドセット。
心の声積極的にいくぞ。
はっ!はっ!ふっ!心の声スピンボールのタイミングをつかまれる前に…スライス!伸びて弾むスピンから滞空時間が長くて弾まないスライスにペースを変化させて…。
タイミングを合わせる分スピードが落ちたら…逃さずフラットで…勝負!はっ!つっ!
(青井)0−15。
よし!チッ。
アニキいい感じですね!うん!丸尾君見事なチェンジオブペースだね〜。
あらゆるショットを打ち分けてますよ。
心の声しっかり返す!パワーで負けてる分はコントロールでカバーする。
くっ!ふん!はっ!
(宮本)前に見かけた時より格段に上達してるねえ…。
(シャッター音)
(記者)彼STC長いんですか?いやテニス歴たった2年のウチの期待の選手ですよ。
たった2年!?ええ。
それは知らなかったなぁ…。
心の声そっかエーちゃんに会って2年になるんだぁ…。
はっ!
(シャッター音)
(カメラマン)すごいなあ。
あの江川君の球を返すだけじゃなくちゃんとポイント取りにいってますよ…。
驚くほど球種が多くて精度が高いな…。
彼は近いうち記事になるかもしれませんよ。
ふん!
(宮本)だねぇ…。
はっ!くっ!…チ。
よし!
(シャッター音)
(青井)ゲーム丸尾3−3。
(江川)はっ!心の声今だ!
(江川)なっ…。
く…。
っし!
(青井)ゲーム丸尾4−4。
すごい!はっ!くっ!あっ!フン…。
(青井)ゲーム江川5−4。
心の声やっぱりタクマさんはすごい。
ギリギリのサーブキープが精いっぱい。
(宮本)いやぁ熱いねえ。
(記者)ここを江川君がブレイクすれば勝ちですからね。
はっ!はっ!心の声もう一度タイミングを合わせフラットで勝負!はっ!っし!
(青井)ゲーム丸尾5−5。
チ…。
エーちゃんすごい!
(深沢)やりましたね!はっ!くっ!あっ!くあっ!あ…。
タクマさん相手によく食らいついてます。
心の声頑張れエーちゃん!ふん…おらっ!おお…。
(2人)おお…。
ゲームセットアンドマッチウォンバイ江川カウント6−27−5。
心の声第1セットのデータが第2セットに生かせたのはよかった…。
でもまだスコア以上に力の差は大きい…。
(足音)ん…!?結構強くなったな。
あ…ありがとうございます。
タクマさん。
なかなかの熱い試合でしたね〜。
(セミの鳴き声)心の声関東ジュニアまであと1週間…。
集中していかないと!はっ!
(宮川)くっ!よしっ!丸尾君本当にえげつない所に打ってくるようになったね〜。
あ…ありがとう。
(岩佐)丸尾君。
ん!?何?岩佐君。
今スケッチしてて分かったんだけどフォアの緩急は同じフォームで打ててるね。
ホントに?てかうまい!そっくりだね。
うん。
心の声練習試合中心の調整期間宮川君と岩佐君が来てくれて内容はすごく充実してる…。
はっ!お前の事だから抜かりないとは思うが1回戦の相手の事はしっかりイメージしておけよ。
はいっ!
(深沢)ありましたよ!これがアニキが初戦で当たる相手の映像です。
(審判)「矢河辺サービスプレー」。
(深沢)矢河辺忠則。
東京ジュニアベスト8で関東ジュニアランキングは36位の高校3年生です。
うん。
ちなみに2回戦で当たりそうな井出の映像もあると思いますけどアニキは実際に何度か見てるんですよね。
うん。
でも一応あるだけ見ておくよ。
相手の情報はできるだけ多い方がいいから。
(深沢)それじゃ俺練習に戻りますね。
ありがとう諭吉君。
(リモコンの操作音)心の声井出義明…。
全日本ジュニア選抜室内ではベスト8に入りながら埼玉ジュニアではベスト8で敗退…。
(井出)「はっ!」。
(審判)「ダブルフォルト」。
ん!?
(審判)「アドバンテージ千葉」。
心の声5−5のデユースでセカンドサーブを強打してフォルト?こんな競ってる時に超ハイリスクな選択はありえない…。
「はっ!」。
(歓声)「っしゃ!」。
(審判)「デュース」。
心の声でもこの超強気が功を奏してる…。
ミスを恐れないプレーは見てて楽しいから観客が盛り上がる。
それに呼応するように井出君も盛り上がって相乗効果でどんどん調子を上げていく。
そしてことごとくプレッシャーのかかるポイントを押さえていく…。
今までに対戦した事のないタイプの選手だな…。
(チャイム)
(影山)う〜んよっしゃ〜!夏休みだ〜!
(佐々木)あ…。
あぁ!?
(佐々木)鷹崎さんと丸尾君は今年もずっとテニス?うんそうだよ!関東ジュニアが近いんだ。
(佐々木)それって大事な試合なの?うん。
そこでベスト16に勝ち残る事ができれば8月半ばの全日本ジュニアに出られるんだ。
高校生ナンバーワンを決める大会だよ。
すごい!2人ともそんなステージに踏み出したんだ。
勝ち残れればだけどね。
心の声
(影山)エーちゃん確かその大会で優勝できなければプロ諦めるんだったよな…。
応援行くからな!
(3人)ん…!?私も行く!ありがとう。
頑張ろ〜ねエーちゃん。
うん。
(父)そろそろだよなテニスの大会は。
あうん。
(母)この夏休みでいろいろ決めていかなきゃいけないわね。
(父)優勝できなければ本当にプロは諦めるのか?
(箸を下ろす音)そのつもりだよ。
精いっぱい頑張りなさい。
応援してるからな。
うん。
心の声とにかく勝つ。
勝ってプロになる!
(セミの鳴き声)
(車のドアを閉じる音)みんな荷物積んだな!
(選手たち)はい!じゃあ行くぞ〜っ!道混んでるね〜。
あうん…。
もしかして車に酔った?あいや…。
俺泊まりがけで試合行くの初めてだからちょっとドキドキで…。
へ?遠征っても千葉だぞ。
フロリダまで行った奴がなに興奮してんだよ。
池師匠やタクマさんなんて世界中を回ってますからね。
プロになったら遠征は確実に増えるから慣れとかないといけませんよ〜。
環境に左右されないどころかそれを味方につけるくらいじゃないとなあ。
っていうか実際楽しくないか?旅行みたいで…。
…前見て前!エーちゃんは大丈夫だよ。
え…。
フロリダが初海外だったのに平気な顔して帰ってきたもん。
あの時は心配して損したよ。
(深沢)確かにアニキは細かい性格のわりに変に鈍感なトコがありますからね〜。
そ…そうかな?そうそう。
実はニブイんだよ。
そんな事ないって!
(セミの鳴き声)
(自動ドアが開く音)
(一同)よろしくお願いしま〜す。
よ〜し今日はこのあと2時間くらいコートで汗を流す。
夕飯は炭水化物をしっかりとる。
そしてなるべく早く寝る。
あしたは試合開始3時間前までに必ず朝食を済ませる。
そして試合前はしっかりウォーミングアップする。
そんで負けた奴からさっさと電車で帰る!以上!ちょっと!コーチが縁起でもない事言わないで下さいよ。
そのへんは旅行と違いますね。
え!?何ノンキな事言ってんですか。
サバイバルですよっ!そう!そこがまたいいだろゲームっぽくて。
じゃ部屋に荷物置いたらロビーに集合!
(ふすまを開ける音)おおおお〜っ!ここに最長で7日間泊まりますからね。
1階にはコインランドリーもありますよ。
ほ〜…。
(セミの鳴き声)あちぃ〜…。
心の声もうたくさん人が来てる…。
ここがあしたの会場か…。
(ボールを打つ音)心の声あ…難波江君来てるんだ。
(荒谷)よ!わっ!?…荒谷君。
どうだい調子は?暑ぃ〜けど練習でヘバんなよ!あとで打と〜ぜ。
うん!おおお…。
アニキ〜ウォーミングアップしましょうよ〜。
うん…。
はっ!うっ!うっ!はっ!はぁぁ〜。
あ〜ハハハッ!いい湯っすね〜。
(田島)しっかり疲れ取っとけよ。
うん。
練習のあとのお風呂ってさいこ〜。
(槇原)うん気持ちいい〜。
遠征って楽しいね〜。
エーちゃんはどう?うん楽しいよ。
…っていうかあしたから試合だっていうのにこんな楽しくていいのかな?って感じで…。
(田島)これだから素人は。
ん?いいか遠征っていうのはな楽しむ時は楽しんで集中する時は集中するもんなんだ。
そうか…。
まずはリラックスリラックス。
うん。
修学旅行みたいっすね。
そうだね。
うん…。
じゃああしたまた電話する。
…うん。
…うん分かった。
や分かったって!じゃあね!
(通話を切る音)ふ〜…。
(自動販売機の音)ん?ん?あエーちゃん。
どうしたの?ちょっと家に電話。
なっちゃんは…。
飲み物を買いに来たの。
いよいよあしたからだね。
うん。
1年間この大会に向けて…いや全日本ジュニアに向けてやってきたから思うところはあるかな。
フッ。
そうだ!エーちゃんちょっと来て。
ん?いいもの見せてあげるから。
え?どこ行くの?出かけるなら一応コーチに言った方がよくない?大丈夫だって。
学校じゃないんだよ。
あ…そっか。
それともいいモノ見たくないの?い…いや見たい!見たいです!…ウフッ。
じゃあ行こう!すぐ近くだから大丈夫だよ。
うん。
(自動ドアの開閉音)「いいもの」って何?すぐ分かるよ。
…ところでエーちゃん今日はこれから何しようとしてたの?え?「何」って…特に考えてなかったけど…多分あしたに備えてノート見ながら予習とかかな…。
でもやり残した事があるわけじゃないんでしょ?そうだけどさすがに夜8時には寝れないしあした試合なのに何もしないのも不安なんだよね。
そうだよね〜。
分かる分かる。
この前その話青井さんとしたんだ。
そしたらプロになって遠征が多くなったら持て余した時間をうまく使う能力はすごく必要になるって言ってた。
時間をうまく使う能力…。
試合直前になっていろいろ考えすぎるのもよくないでしょ?だからってボーっとしてもいられない。
自分なりにリラックスしながら集中を持続できる時間の使い方を身につけておくといいんだって。
へ〜…。
それなんか分かる気がする。
俺も今日これからずっとノート見てるわけにもいかないからランニングしようとか諭吉君にマンガ借りてみようかとかいろいろ考えてたし…。
でしょ?だからここにはこういうのもあるよってエーちゃんに教えてあげようと思って。
(波音)おおお〜っ!海だ〜っ!すごいねここ!こんな海が近かったんだね!あっ!結構人いるけどみんなテニス選手っぽいよ…。
海は夜だと神奈川も千葉も変わらなく見えるからかな…私はここに来るとすごく落ち着くんだ。
うん分かるよ。
いいねここ。
ねっ。
うっ…!
(波音)うわ〜冷た〜い!でも気持ちい〜!え〜い!ちょっとケガしないでよ!分かってるって。
フフ〜ンエヘヘッ…!心の声夜の海…楽しそうななっちゃん…。
こ…これは…告白のチャンス…なのでは!?えっ!そう思ったらその瞬間に言っちゃえよゴーッ!いやいやいや。
そんな大事な事は事前に計画を立てるべきだろ。
それに今日は試合の前日だぞ?いつならいいとかいう問題じゃねえだろ!いやいや。
なっちゃんは俺をリラックスさせようと思って誘ってくれたんだぞ!じゃあ聞くが俺が関東で負けちゃってそのあとなっちゃんだけがプロになっても今日の告白を後悔しないと言い切れるんだな?心の声うっうう…。
エーちゃん…。
エーちゃん!ん!?あっ!どうしたのエーちゃん?真剣な顔して。
あ〜あいや…。
(波音)ん…。
(波音)あの…なっちゃん…。
ん?
(波音)ん…。
(笑い声)
(波音)ウフッ。
いつもありがとね。
え!?何?どうしたの?急に。
「急に」じゃないよ。
いつも助けられてるなって思っててさ…。
試合で負けた時もフロリダの時も今だってこうやってさ。
えへへへ…。
てれるな〜改めて言われると…。
俺も何かなっちゃんにお返ししたいよ。
だから何かあったら言ってね。
ヒッティングパートナーならいつでもやるし。
あそれはうれしいかも…。
じゃあさ…私とつきあってよ。
そんな事ならもちろん…。
ん…。
え!?え〜っ!?「つつきあう」って…。
ええ〜とつまり…え?ええ?ななななななんで…今…。
うそ!うそじゃないです〜。
はあ…!じゃあ…本当に?うん。
あぁ…。
はっ!先に言われた…。
え?いや…だってずっと俺から言おうって決めてたから…。
そんなのいいじゃんどっちが先でも。
で…でもずっと考えてたんだよ俺も!前に「ズルい」って言われたしだから今度は…。
それは自分の気持ち言わないで私の事だけ聞くからでしょ。
じゃあなんで今はいいの?だってこの前ちゃんと告白してくれたじゃん。
「す…」までだったけどさ。
そ…そうだけど「す…」までしか言えなかったじゃん。
あれで分かったよ。
いいじゃんちゃんと伝われば言葉なんて…。
俺はキッチリ伝えたいよ!じゃあ…もう1回エーちゃんからして?え?あ…。
(波音)す…好きです。
つきあって下さい!うん。
いいよ〜。
(波音)ぷっ…。
あははははははは…!ちょっなんで笑うの?だって…。
ふふふ…!ねえねえもう9時だって知ってた?え…!?あ…もうそんな時間?でも不安になってノート見てるよりずっとよかったでしょ?えっあ〜…うん。
ねえエーちゃん。
…何?「ありがとう」って言いたいのは私もなんだよ。
え?この間のタクマとの練習の時もそうだしその前も…。
エーちゃんが私の前に現れてからずっと…私エーちゃんが頑張ってるの見るといつも「私も」って思うんだ。
苦しい事でも乗り越えなきゃって思えるの。
あ…!?だからエーちゃんが勝つと自分の事みたいにうれしくて…。
それでいつも元気もらってるんだよ。
あ…!?う…。
心の声なんか…泣きそうだ…。
(ナツの鼻歌)じゃあまたあした。
うん。
頑張ろうね。
うん。
(ドアを閉じる音)ん!?アニキお帰りなさ〜い。
遅かったですね〜。
うん。
歩いて海まで行っちゃった。
ビーチですか。
あした勝ったら花火やりますか?そうだね。
心の声試合の前の日にこんな事になるなんて…。
人生予想外だな…。
よし…。
あした頑張ろう。
(セミの鳴き声)あ…。
あ…。
おはよ〜エーちゃん。
ああ…おはよ〜。
頂きま〜す。
(みそ汁を飲む音)おいし〜ねっこのおみそ汁。
あうん…。
おおいしいね。
あっ…おお代わりしよっかなっ…。
珍しいですねアニキがお代わりとか。
えっううん…。
ん?ん?心の声
(深沢)なんか変だな…。
うわっ…スゴい人だな〜…。
(青井)そりゃ1都7県の年代別代表選手が全員集まってるんだからな…。
でもこれが今日で半分になるんだ…。
半分…。
うん。
いいか!STCは全員生き残るぞ!
(選手たち)はいっ!心の声よし…。
いくぞ!2016/01/16(土) 01:30〜01:55
NHKEテレ1大阪
アニメ ベイビーステップ2(14)「月明かりと波音」[字][デ]
ふとしたきっかけでテニスに目覚めた主人公・栄一郎が、プロのテニスプレーヤーを目指し、夢に向かい努力を重ねて成長していく姿を描いたスポーツアニメ。
詳細情報
番組内容
全日本ジュニア出場への最後の関門、関東ジュニアが迫る。「負ければプロを諦める」と両親に約束したことを再確認し、栄一郎(えいいちろう)は気合を入れる。そして千葉で行われる大会にむけ、STC(南テニスクラブ)のなかまと出発する。翌日の試合に備え、練習を終えた栄一郎たちは、宿舎で一息。そんな時、夜のロビーで奈津(なつ)と偶然出会った栄一郎は、「いいもの見せてあげる」と誘われるまま二人で出かけることに…。
出演者
【声】村田太志,寿美菜子,浪川大輔,寺島拓篤,下野紘,瀬戸麻沙美,細谷佳正,神谷浩史,潘めぐみ
原作・脚本
【原作】勝木光,【脚本】千葉克彦,武上純希,高橋ナツコ,吉田伸
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0x0808)
EventID:14459(0x387B)