ドキュメント72時間「東京かっぱ橋 食の道具街で」 2016.01.15


(金物の音)食べる事を愛する人ならば誰もが憧れる夢の街がある。
(取材者)バター丸めるだけの?巨大なコックさんが出迎える東京の下町合羽橋。
食の専門店が170軒も集まる日本一の道具街だ。
うずたかく積まれているのは調理器具や和洋中の食器。
お店で使うユニフォームや装飾品まであらゆるものがそろうといわれている。
100人も?人が毎日を共にする食にまつわる道具。
この街で3日間みんなの買い物をちょっとのぞいてみよう。
年の瀬が迫る12月の中旬に撮影開始。
みんな道具に見入っている。
ひときわにぎわっているお店を見つけた。
包丁の専門店。
家庭用から肉や魚専用まで1,000種類以上あるらしい。
何本かお出しして更にお客様の手に合うものを選んで頂いてるんで。
世界各国の大使館などで働いてきた料理人。
友人が家を新築したので新しい包丁を選んであげるんだって。
へえ〜。
どんな料理にも使えて家庭で重宝する3本をチョイス。
さすがプロの心配り。
こちらは洋食器を扱う老舗。
器や調理器具が所狭しと並んでいる。
すいません。
あっこんにちは。
探しに来たのはお店で使うお皿らしい。
イタリアン。
へえ〜。
そうですね。
料理の話になると自然と笑顔。
おいしい一皿はこうやって出来上がっていくんだ。
午後業務用の調理器具を熱心に選ぶ男性。
あっスープこす…。
へえ〜。
へえ〜。
これ28。
283033。
これでいいかな?はい。
はい。
ありがとうございます。
オープンするのはカウンター10席ほどのお店。
いつか自分の店を持ちたくて2つの店で修業しながら研究を重ねてきたという。
お店の工事完成を翌日に控え貯金を下ろして道具一式を買いに来た。
名前何ていいます?つけ麺龍平で。
龍平さん。
無事に買い物を終えほっと一息。
…と思ったら。
多いっすね。
8…9…。
やっちゃいましたね。
危ない危ない。
ピン札だから2枚。
2枚も…。
いえいえ。
じゃお客さんこちらどうぞ。
じゃこれね。
領収書になります。
あっはい。
はい。
30歳の挑戦。
この街に背中を押され新しいスタートを切る。
少しずつ載せるとかわいいんでね。
かわいい。
卵焼き作ってもらうんだよね。
これにしよう。
ほんとだね。
牛丼食べるんだって。
ついつい見入っちゃって。
お菓子の型とか好きなんで。
こういうのが。
そこの辺ちょっと寄ったんで「あっ合羽橋がある」ってんでつい寄っちゃった。
いらないですか?午後5時を回るとみんな次々と店じまい。
いろんなちょうちんがありますね。
まあね。
食べ物屋さんのは大体ありますね。
閉店が迫るお店の前で立ち止まっている人がいた。
この近くなんですか?この近くではない…。
見ていたのは煙を出さずにくん製が作れるという話題のお鍋。
訳あって昔からよく料理をしているんだそう。
月日がたち結婚して自分の家族を持った今も台所に立っている。
お鍋の先に見ていたのは家族の笑顔。
ありがとうございました。
結局この日は何も買わずちょっぴり名残惜しそうに街を後にした。
朝9時合羽橋の一日が始まる。
お菓子道具専門店のご主人隙間なく商品を並べていく。
確かにどこかワクワクする昔ながらの店構え。
道具の街ならではの知恵や秘密が隠れているのかな。
珍しく若者の姿。
おはようございます。
食器?料理学科に通う高校生。
授業で習った憧れの合羽橋にみんなで出かけてきたそう。
1枚のお皿を探すためにわざわざ夜行バスで東京へ。
すごい気合い。
小さい頃から食べる事が大好きだという彼。
日本料理の魅力にはまり春からは専門学校に進むそう。
仲間と料理に打ち込んだ3年間を締めくくる重要な一皿。
あっ決まりました?選んだのは700円台の平皿だった。
あっ。
へえ〜。
あ〜どうしようかな。
一緒に来た友達も食器を購入。
彼は卒業後給食の会社に就職する。
春からはみんな別々の道へ。
自分だけの道具を手に一歩前へ踏み出す。
今日はおせちの?そうなんですちょっと…。
おせち料理に使う重箱を探しに栃木から来たという女性。
へえ〜。
こちらのタイプだとお正月だけじゃなくておひなさまの時も使えるしふだんお赤飯炊いたり炊き込みごはんの時にも使えます。
お正月七五三お花見…。
真新しいお重にこれから家族のいろんな記憶が重なっていくのかな。
陶器のお茶わんを選ぶ元気なおじいさんがいた。
あっそうなんですか。
あっお茶わんが?はいはい。
あっじゃあ随分豪快に食べれた方が。
いっぱい食べるから。
今見たらこういうのがいいと思ってね。
同居している仲よしのお孫さん。
食器を選ぶのはいつもおじいさんの役割なんだそう。
孫と仲よし。
あっ決めたんですか?ええ。
あ〜。
以前は街のお肉屋さんを営んでいたおじいさん。
仕事道具を買うために合羽橋に通っていたんだって。
人生の歩みを刻む宝物がまた一つ増えた。
羽子板市?あっへえ〜。
テントの…暖まる暖炉…。
きのう決まった…?3日目。
寒さは一段と厳しくなった。
こんにちは。
これ何ですか?どうされるんですか?今からこれつけてくの。
あっ道路沿いに?そうそう。
新しい年を迎える気配の中買い物にやって来た女性がいた。
え〜!選んだのは1本の出刃包丁。
包丁に加えて魚のうろこ取りや砥石はさみまで台所の道具一式を買いそろえている。
どこに置いてきちゃった…?福島。
震災で?あの名高いあの悪名が高い…あの日着の身着のままで家を出た。
毎日台所で使っていた道具は今も置き去りのまま。
夫と2人避難した東京で5年。
今日は新しくできた近所の友達に誘われ買い物に来たそうだ。
今78歳。
もう福島には戻らないつもりだそう。
一年の終わり道具を新調する事を決めた。
お待たせ致しました。
こちらですね。
新しい土地で今日からはこの包丁と生きていく。
2016/01/15(金) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
ドキュメント72時間「東京かっぱ橋 食の道具街で」[字]

東京・合羽橋にある「道具街」が今回の舞台。調理器具や食器など、食に関するモノがそろう世界でも珍しい専門店街。手に取る道具の向こう側にどんな人生が見えてくるのか。

詳細情報
番組内容
東京の下町、合羽橋にある「道具街」が舞台。和洋中の調理器具から漆器、食品サンプルまで、食に関する道具が何でもそろう世界でも珍しい専門店街だ。包丁を吟味するプロの料理人や、独立して開業するための器具一式を買いそろえる若者の目は真剣そのもの。結婚や上京などの転機を迎えた人たちが手に取る道具の向こう側には、それぞれの人生が見えてくる。170店が並ぶ日本一の道具の街で3日間、みんなの買い物をのぞいてみた。
出演者
【語り】吹石一恵

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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