ニュース詳細
AIIB新総裁 日米などに参加呼びかけ1月17日 18時49分
中国が主導して16日に開業した、AIIB=アジアインフラ投資銀行の総裁が会見し、日本やアメリカなどに対し、引き続き参加を呼びかけていく姿勢を示しました。
AIIBは、アジアのインフラ建設を支援する国際金融機関として16日に開業し、初代総裁には中国の元財政次官の金立群氏が就任しました。
金総裁は17日、北京で就任の記者会見を開き、「インフラ投資は経済と社会を発展させ、貧困を減らすための鍵となる。透明で開かれた銀行運営を約束する」と述べました。
そのうえで金総裁は、日本とアメリカが、銀行が国際金融機関にふさわしい基準を満たすか注視するなどとして、AIIBに参加していないことに関する、記者からの質問に対し、「扉は今も開いている」と述べ、両国を含め、参加していない国々に対し、引き続き参加を呼びかけていく姿勢を示しました。
また金総裁は、「融資はドル建てで行う」と述べた一方、市場から資金を調達する際には、ドルやユーロのほか、中国の通貨・人民元建ても検討していく考えを示しました。
AIIBは中国が4分の1以上の議決権を持ち、増資などの重要な案件で事実上の拒否権を握るなど、大きな影響力を行使できるだけに、国際社会の理解を得ながら、銀行の本来の役目を十分に果たしていけるかどうかが焦点となります。
金総裁は17日、北京で就任の記者会見を開き、「インフラ投資は経済と社会を発展させ、貧困を減らすための鍵となる。透明で開かれた銀行運営を約束する」と述べました。
そのうえで金総裁は、日本とアメリカが、銀行が国際金融機関にふさわしい基準を満たすか注視するなどとして、AIIBに参加していないことに関する、記者からの質問に対し、「扉は今も開いている」と述べ、両国を含め、参加していない国々に対し、引き続き参加を呼びかけていく姿勢を示しました。
また金総裁は、「融資はドル建てで行う」と述べた一方、市場から資金を調達する際には、ドルやユーロのほか、中国の通貨・人民元建ても検討していく考えを示しました。
AIIBは中国が4分の1以上の議決権を持ち、増資などの重要な案件で事実上の拒否権を握るなど、大きな影響力を行使できるだけに、国際社会の理解を得ながら、銀行の本来の役目を十分に果たしていけるかどうかが焦点となります。
AIIBに対する日本の立場は
政府は、中国が主導するAIIB=アジアインフラ投資銀行に参加するかどうかについて、当面の運営状況などを見極めて判断することにしています。
AIIBについて、政府はアジアでの膨大なインフラ需要に応える資金を供給するという点では評価できるとしています。
ただ、融資するプロジェクトを決める理事会が加盟国にとって公正な審査ができるのかや、開発する地域に環境破壊などが起きないようにするためのチェック機能が働くのかなどが明確になっていない点が懸念されるとしています。
また、仮に日本がAIIBに参加する場合、多額の出資を求められる可能性もあることなどから、日本としては、今後の参加の可能性については、当面の運営状況などを見極めて判断することにしています。
一方で、日本としてもアジアのインフラ投資を進めるため、2020年までの5年間で日本円にして13兆円規模の支援を進める方針で、発展途上国に低い金利で資金を貸し出す円借款について条件や手続きを緩和したり、政府系金融機関の国際協力銀行がリスクの比較的高いプロジェクトなどに投資や融資を行えるよう、法整備を進めたりすることにしています。
AIIBについて、政府はアジアでの膨大なインフラ需要に応える資金を供給するという点では評価できるとしています。
ただ、融資するプロジェクトを決める理事会が加盟国にとって公正な審査ができるのかや、開発する地域に環境破壊などが起きないようにするためのチェック機能が働くのかなどが明確になっていない点が懸念されるとしています。
また、仮に日本がAIIBに参加する場合、多額の出資を求められる可能性もあることなどから、日本としては、今後の参加の可能性については、当面の運営状況などを見極めて判断することにしています。
一方で、日本としてもアジアのインフラ投資を進めるため、2020年までの5年間で日本円にして13兆円規模の支援を進める方針で、発展途上国に低い金利で資金を貸し出す円借款について条件や手続きを緩和したり、政府系金融機関の国際協力銀行がリスクの比較的高いプロジェクトなどに投資や融資を行えるよう、法整備を進めたりすることにしています。