口臭や体臭を強くする食材を知り、食事改善と予防を心がけましょう
臭いの原因として「体表面体臭」以外にも「体内体臭」や「腸内体臭」が存在し、臭いの根本改善には要因に合わせた対処法を行う必要があります。
食の欧米化が体臭の原因の一つ
内部ケアで重要になるのが食事です。日々の食事内容によって体臭や腸内環境も変わっていきます。腸内環境が乱れることによって質の悪い血液が作られ血管を老化させ、臓器全体の働きを悪くさせます。臓器の働きが衰えることによって免疫力が低下し、常在菌の働きも悪くなり結果として体臭が強くなってしまいます。
日本人は本来、欧米人などと比較して体臭が弱い民族でしたが、最近では徐々に体臭が強くなってきているという報告があります。理由の一つとして、食の欧米化によるものです。野菜、穀物を中心とした日本古来の和食は体臭予防の面からみるとパーフェクトに近い食事といえました。
ところが、肉類を中心とした洋食が体臭悪化に繋がっているのです。動物性のたんぱく質や脂肪が大腸で細菌の働きによって腐敗し、アンモニアや硫酸化水素などの臭いの強い成分を作り出すからです。
このことにより食の欧米化が浸透した日本人の体臭を以前よりずっと強くしたのです。
便秘が引き起こす口臭と体臭の理由
食の欧米化によって食物繊維の摂取量が減少したことも体臭の原因です。食物繊維には大腸内の不要な水分やコレステロールを吸着して体外に排泄する作用があり、便となって体外へ運び出します。しかし、昨今の日本人は消化、吸収のよい食事が増え、さらに食物繊維の摂取量が減少したことで、大腸に届くカスが少なくなり便意が起こりづらく、便秘症に悩む女性が増加しました。
便秘と体臭の関係ですが、排便が起こらず腸内に便が長い時間留まることにより、腸内で腐敗や発酵が進みインドールやスカトール、硫化水素などの毒性物質が発生します。香水の原料(香料)としてインドールやスカトールをごく微量配合されていることも珍しくありませんが、これらは臭い物質の中でも悪臭の代表格です。
これらの臭い物質が血液にしみ込み体内にめぐることで呼気からは口臭、皮膚からは汗となって排出され、体臭の原因となります。
食生活と体臭がいかに深く関連しているか少しおわかりいただけましたでしょうか。つづいて体臭予防と消臭を食事の面から詳しく説明させていただきます。
体臭を強くしてしまう食事習慣
食事による体臭対策は「予防」と「消臭」の2点からアプローチが可能です。今回は予防の面からご説明させていただきます。
臭いを作る食材と作らない食材
実は植物には臭いを作る食材と作らない食材があり、この臭いを作る食材を意識的に避けることで体臭予防に繋がります。まず代表的なものが、先ほどふれた腸内環境を乱す大きな原因となる肉類などの動物性タンパク質や脂質の摂り過ぎです。
日本人は欧米人と比較して腸が長いので、肉は消化、分解に時間がかかるので腸内に留まる時間が一層長く、腸内で発酵して腐敗臭を発生させるという特徴があります。また、消化のために臓器の活動が活性化し体温が上昇、発汗が起こります。汗をかくことで体臭を強くする要因ともなります。
さらにタンパク質が体内でアミノ酸になり、その一部から臭いの元となるアンモニアが生成されます。このような体臭要素が肉類にはあるため、食すときにはなるべく早く排出させるために食物繊維を先に取ることをお勧めします。
動物性タンパク質や脂質がなく、食物繊維も豊富な野菜にですが注意していただきた点があります。食材には体を温めるもの、冷やすものがありあます。
■体を温める野菜:しょうが、にんにく、ねぎ、かぼちゃ、たまねぎ、にら、赤唐辛子
■体を冷やす野菜:きゅうり、トマト、なす、セロリ、レタス、おくら、ほうれんそう
生のままの野菜はその性質に関係なく、体を冷やすということになります。毎日健康のためにたっぷりの生野菜サラダを食べ、2ℓ以上水を飲むという女性は特に注意が必要です。習慣化されているようでしたら体は冷える一方です。
人間の体は血流が巡ることにより全身の温度が一定に保たれていますが、どこか一か所でも冷やされると全身に冷えが広がってしまいます。常在菌は体表面が35℃以下、体内で36℃以下になると活動が鈍るといわれています。常在菌の活動が鈍ることにより腸内と体表面のセルフケアが十分でなくなり体臭が強くなってしまいます。野菜をとるときは体を冷やす野菜や生野菜は避け、根菜類や温野菜など体が温まる食材を選びましょう。
最近は肥満の原因とされている炭水化物の代表の白米、パスタやパンに使用されている精白した小麦粉、お菓子作りで使われる白砂糖も食べ過ぎることで体臭の可能性があります。炭水化物や精白された食品は乳酸や酢酸などの疲労物質を発生させ、体内で活性酵素が大量に発生し脂質が酸化します。こうして生じた過酸化脂質が皮脂腺に詰まり悪臭が発生します。
食べ過ぎ、よく噛まずに飲みこむことで腸内腐敗が起き、臭いの原因になりますので精白されていない玄米を選びよく噛み食べることをお勧めします。ダイエット効果も期待できるので腸内環境を整えることが、体調管理には非常に重要といえるでしょう。
嗜好品が体臭を強める要因にも
いまやコンビニなどで気軽に購入できるスナック菓子やポテトチップス、インスタントラーメンには油分が多く含まれています。スナック菓子に使用されている油は酸化していることが多く、腸内の悪玉菌を増加させてしまいます。
油分の多い食材を摂取することにより血中の油濃度が高くなり、血液に溶け込んだ油が全身に運ばれ毛細血管を介して皮膚の表面から分泌し皮脂の分泌量を増やします。
食材だけでなく臭いを発するもとのとして代表的なのはお酒が挙げられます。お酒を飲んだ翌日にも臭いが残っている経験はないでしょうか?深夜まで食事した影響もありますが、お酒に含まれるアルコール成分自体に強い臭いがあります。
アルコールは代謝されるとアセトアルデヒドや酢酸といった更に強い物質に変わります。これが汗や呼気から二日酔いの強烈な臭いの原因となります。
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