韓国の警察庁は15日「高速道路の指定車線違反や粗暴・報復運転などを取り締まるため、今年3月から覆面パトカーを京釜高速道路に配備し、試験的な運用に入る」と発表した。覆面パトカーとは、警察のパトカーではなく一般の乗用車に乗ってパトロールを行い、交通法規に違反する車両を摘発するときにはサイレン・警光灯を作動させて取締を行う『覆面パトカー』のこと。
警察は3月の京釜高速道路を手始めに、10月にはソウル外郭循環高速道路、嶺東高速道路、西海岸高速道路でも覆面パトカーを運用する。その後、韓国国内の全ての高速道路で覆面パトカーによる取締を実施する予定だ。このために、韓国国内11カ所の高速道路巡察隊に覆面パトカーを1-2台ずつ配備する。
覆面パトカーは、外見は一般の車両のように見える。前後のガラス窓の内側とラジエーターグリル内に設置された警光灯は、普段は外からよく見えない。後方の窓には「停車してください」という文字を表示できる電光板も設置されている。また、車内に設置されたブラックボックスで交通違反行為や取締の過程を録画する。
運転席と助手席のドアには、磁石でできた警察マークを付ける。「ネズミ捕り」という非難や、一般車両が覆面パトカーと称することを防ぐためだ。しかし、一般のパトカーに付いている警察マークよりはサイズが小さく、取り外しもできる。
警察の関係者は「ドイツ、日本など交通先進国では覆面パトカーによる取締を通して効果的に交通秩序を維持しており、ネズミ捕りという非難もほとんど出て来ない。まずは昼間のみ運用し、夜間まで拡大するかどうか検討する計画」と語った。覆面パトカーがいることで、ドライバーは摘発される可能性の低い交通法規も守ろうと努力するようになるという。