「水爆」実験:中国、米国主導の制裁案に抵抗感

「金正恩の資金源」断つ安保理草案に苦悩する中国

「水爆」実験:中国、米国主導の制裁案に抵抗感

 中国外務省の武大偉韓半島(朝鮮半島)問題特別代表は14日、韓中6カ国協議首席代表会談で席に就くなり、「中国には『疾風に勁草〈けいそう〉を知る』(強い風が吹いて初めて強い草であることが分かる。苦境にある時、初めて意志が強固な人が分かる)という言葉がある。韓中は意思疎通を図り続けよう」と述べた。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領がその前日、「つらく困難な時に手を握ってくれるのが最高のパートナー」と対北朝鮮圧力における中国の役割を強調したことへの返答だった。

 これについて、韓国政府やその周辺では「中国には困難な時に友人としての役割を果たす意思がある」という意味と、「韓国は中国を追い詰めたり、両国関係を揺さぶったりするな」という意味が合わさっていると解釈している。北朝鮮の核実験実施により、それだけ中国の悩みが深まったというのだ。中国事情に詳しい消息筋は15日、「中国は韓米日の圧力に不快感を示しながらも、韓中関係などを考慮、内部では制裁の程度をめぐり激論が繰り広げられるなど、悩みが大きいのも事実だ」と語った。

■中国、米国主導の制裁案に抵抗感

 外交消息筋によると、北朝鮮を懲らしめるため米国主導で作成された国連安保理の対北朝鮮制裁決議草案は先日、中国側に伝えられたという。韓中6カ国協議首席代表会議を行った韓国外交部(省に相当)の黄浚局(ファン・ジュングク)韓半島平和交渉本部長はこの日、北京で韓国の特派員たちに会い、「今は中国側の草案を懸命に検討している段階。(結果について)具体的な話をするのは時期尚早だ」と言った。

 米国主導で作成された草案には、北朝鮮の船舶が外国の港に入ることを部分的に禁止する措置をはじめ、金正恩(キム・ジョンウン)政権の資金源を断つ要素が複数含まれているという。ワシントンの外交消息筋は「疑わしい北朝鮮の船舶をいつでも検査できるようにした大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)など、国連加盟193カ国が参加できるようにするのが究極の目標だ。中国がどこまで受け入れるかがカギだ」と述べた。

 だが、中国は安保理決議にこのような高い強度の制裁が含まれることに否定的だ。黄浚局本部長は、前日の協議で韓米日が合意した「強力かつ包括的な」対北朝鮮制裁の必要性を強調したが、武大偉代表は「明確かつ妥当な対応」を注文したと伝えられた。見解の違いがはっきりし形だ。ソウルで開かれた韓中国防政策実務会議(局長級)でも、中国は米軍の戦略資産(B-52爆撃機など)の韓半島展開や戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)の配備問題などについて懸念を表明したことが分かった。

李竜洙(イ・ヨンス)記者 , 北京=アン・ヨンヒョン特派員
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