吉田拓史、上遠野郷、磯部佳孝
2016年1月16日15時37分
米軍普天間飛行場を抱える沖縄県宜野湾市の市長選が、17日に告示される。普天間の同県名護市辺野古への移設計画をめぐり対立を深める翁長雄志(おながたけし)知事と安倍政権の「代理戦争」の構図。ただ、翁長氏側が争点化を狙う辺野古移設の賛否で真正面から火花を散らす展開になっておらず、有権者の間には国政の争いが持ち込まれることへの戸惑いも広がる。
「(辺野古移設は)国が強権的にやっても10年、15年はかかる。その間放置するのは、これこそ普天間飛行場の固定化。とんでもない話だ」
11日、宜野湾市内であった新顔の志村恵一郎氏(63)陣営の集会。あいさつに立った翁長氏は政権を批判し、「万が一敗れれば、辺野古反対の沖縄の民意は消えたと、東京では100倍、200倍の勢いで宣伝される」と力を込めた。
選挙戦は、翁長氏が事実上擁立した元県庁職員の志村氏が、政権と協調する現職の佐喜真淳(さきまあつし)氏(51)に挑む一騎打ちになる見通し。国が県の反対を押し切って辺野古移設を進める中、市民の判断が注目されている。24日の投開票に向け、前哨戦は過熱している。
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