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【大リーグ】田沢、球団提示と本人希望で年俸に大きな開き 調停委も辞さず2016年1月17日 紙面から
このままでは、来季は違うユニホームを着ているかもしれない。大リーグは15日、年俸調停権を持つ選手と所属球団とが今季年俸の希望額を提示する期限を迎え、レッドソックスの田沢純一投手(29)は415万ドル(4億8600万円)、レ軍は270万ドル(3億1600万円)を提示した。145万ドル(1億7000万円)の開きは、年俸5億円以下を希望した選手では最大。双方は今後も交渉し、合意に至らなければ2月1日からの調停委員会の公聴会で、どちらの希望額が妥当か判断される。 あまりにも低い評価だった。米放送局CBSスポーツのヘイマン記者によれば、来オフにFA権を得る田沢は今季年俸4億8600万円を希望。それに対し、レ軍の提示は昨季の225万ドル(2億6300万円)から微増の3億1600万円で、双方の開きは1億7000万円。この日までに交渉がまとまらなかった調停権の保有選手で、5億円以下を希望した中では最大の開きだった。 昨季の田沢は登板61試合で2勝7敗3セーブ、16ホールド、防御率4・14。数字だけ見れば物足りないが、2014年まで2年連続71試合に登板し、昨季も球宴前の前半戦は防御率2・58だった。8月は上原の離脱に伴い守護神も務めたが、さすがに「勤続疲労」で後半戦は防御率7・08と失速。9月15日、ロブロ監督代行は田沢をシーズン残り試合で登板させないとし、「けがではない。これまで働き詰めだったから、早めにオフに入ってもらう」と話した。 そういう経緯を考えると、不可解とも思える低評価だ。実際に、球団地元紙ボストンヘラルドは、今オフに田沢の延長契約を3年総額1800万ドル(21億600万円)と予想。一般的に、田沢のような調停権を保有する最終年の年俸は「市場価値の約80%」という目安が存在する。米大手データサイトのファングラフスが成績から算出した昨季の田沢の適正年俸は880万ドル(約10億3000万円)。その8割だと8億円強になり、田沢が希望する4億8600万円は、昨季後半に失速した責任を取った「バーゲン」と言ってもいい。 田沢とレ軍は、今後も着地点を模索して交渉を続ける。調停委員会まで残された期間は16日。合意に至らない場合、レ軍はメジャー最長の「直近13年間は調停ゼロ」が途絶えるだけでなく、馬車馬のように働いてきたセットアッパーとの信頼関係も失う。 PR情報
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