よくニュースや新聞等で夏日や真夏日といった言葉を耳にすると思いますが、皆さんはこの二つの言葉の違いを知っていますか?今回は、この二つの言葉を初め、他の季節に関係する言葉について説明します。
「夏日」とは、日最高気温(0時~24時までの気温の最大値)が25度以上の日であり、
「真夏日」とは、日最高気温が30度以上の日のことです。また、
日最高気温が35度以上の日を「猛暑日」といいます。 夏の暑さを表すもう一つの指標に、
「熱帯夜」がありますが、気象庁では
日最低気温が25度以上の日 として統計しています。真夏日日数が最も多かったのは、奈良では85日(1994年)、平均では63.9日で、熱帯夜日数が最も多かったのは、13日(1994年)、平均では2.9日と熱帯夜に関しては比較的他の県と比べると少ないです。
右のグラフは日最高気温が30℃以上の真夏日の年別出現回数と日最低気温25℃以上の年別出現回数及び日最低気温0℃未満の冬日の年別出現回数です。真夏日の出現回数には大きな変化は見られませんが、日最低気温25℃以上の出現回数は、近年増加傾向にあり、反対に冬日は減少傾向にあります。このことは、温暖化や都市化によるヒートアイランド現象がが原因の一つと考えられています。ヒートアイランド現象とは、ビルやアスファルトなどの熱の吸収、クーラーなどの人工的な熱の放出などによる気温の上昇により、気温が都市部で高く、郊外で低くなる現象のことです。
他にも季節に関係する言葉はたくさんあります。例えば、
「冬日」は、日最低気温が0度未満の日であり、
「真冬日」は日最高気温が0度未満の日を表します。奈良で冬日日数が最も多かったのは、90日(1983~84年の寒候期)、平均では52.9日です。
それぞれの用語は厳密に定義されていて、皆さんの思っている意味と違うかもしれません。また、奈良地方気象台ホームページの「
季節に関する統計」には、過去5年分の奈良の夏日日数や冬日日数、積雪日数等が載っています。さらに過去の資料や他府県の情報などを知りたい方は「
過去の観測データ」に掲載しています。是非一度ご覧下さい。