連日メディアでは株価の大幅下落・新興国通貨急落と騒いでいます。
最近投資を始めた人などは含み損が気になっている人も居るのではないでしょうか?
そんな折に、先日の「投信ブロガーが選ぶFund of the year 2015」表彰式の第一部でインデックス投資アドバイザーのカン・チュンドさんより、積立投資の真髄と言うか、非常に示唆に富んだお話がありましたので、私なりの解釈としてご紹介します。
長期投資とは観葉植物の様にそこに置き続けること
投資について勉強する事は大切ですが、相場を予想しようとする事に時間を費やすのはムダです(誰にも未来はわからないから)。
ましてや世界中の金融のプロが凌ぎを削る世界で、上手くトレードしようとあれやこれやと行動してもリターンが上がるものではないです(むしろ平均どころかマイナスになることも)。
普通の個人が資産形成をするための投資で大切なことは、部屋に観葉植物を置き続ける感覚です。日常生活の中で普通に存在し、必要以上に手間をかける必要はないのです。
そういった点で、今回の「投信ブロガーが選ぶFund of the year 2015」でもセゾン投信などバランスファンド(ただしコストの安いもの)が健闘していましたが、これ一本を毎月積立で買って放ったらかしというのは、普通の人が当たり前に続ける投資方法としてある意味理想的なツールです。
リスク許容度に合わせたアセットアロケーションを組んだ後は、下手にいじらずに自然に継続する距離感を保つ。
下落があるから積み立てが活きる
株価というのはアップダウンがある前提ですし、10%以上下落する急落は年に1度はあります。でも、コツコツ積み立て投資では下落の方が嬉しいという感覚も。
右肩上がりなら一括投資が一番良いし、つまらない。
下落があるからこそ積み立て投資に旨味があるのです。
完全な『M』の世界。。。
下落時の積み立てでファンドの口数を稼ぎます。最終的な個人の成績は口数とファンドの価額の掛け算なので、ファンドの成績と個人の成績は異なります。
例えば下図のファンドの様に、リーマンショック後の株価回復時には、毎月コツコツと積み立てた人の損益(ピンク)は、ファンドの基準価額(紺色)よりもいち早くプラスに転じています。
これが積み立て投資の強さです。
下がった時に積み立てを辞めるというのが一番やってはいけない事。
ただし、自分のリスク許容度をオーバーしていると思うなら、金額の少ないうちに一旦止めて仕切りなおしても良いと思います。
リスク許容度というのは生活に支障が出るかどうかという観点だけでなく、家族も含めた感情面の要素があるので、暴落を経験して初めてわかる事もあると思います。
この先も適度な距離感を保ってコツコツと積み立てを継続して行きたいですね。
積立投資(ドルコスト平均法)の強みについては、星野 泰平氏の半値になっても儲かる「つみたて投資」が参考になります。