僕は、接客業を生業としている面があるので職場には色々なひとが来ます。また、僕が仕事をしているのは大阪でザ大阪、リアル北斗の拳として紹介される西成区とは違いますがそれに近いところで仕事をしているので、なかなかユニークな方が来ることが多いです。そこで石の上にも3年ではないですが、10年も接客を続けていると話して最初の3分くらいでコイツ頭おかしいな、精神病んでるなという違和感を感じるくらいのスキルは自然と備わってきました。呂律の微妙な感じとか、清潔感が一般人離れしているとかいろいろなものを総合して頭の中でスコアリングしていると思うのですが、最終的にはうまく言語化できないけど直感が一番大事だよねという人並みの結論にたどり着きました、そっちから先のピリオドの向こう側はまだみえません。
本日のお客様は親子で来られたので僕が対応していたのですが明らかに母親がおかしい。どうおかしいのかというと40代前半なのに歯が一本も無い女性でした。話していても会話は「はい、はい。」とリアクションはいいのですが「この人たぶん何も理解してないな。」と僕は内心思っていたわけです。この人はきっとこういう地域でよくある頭が悪いで済まされない障害を周囲が無知のために頭が悪いで済まされて育ってしまったかわいそうな人だと感じたのですが、こういう方は商品の説明に対する疑問などもそこまでいだかれないので基本接客トラブルになりません。
しかし、だいたいこういう人にはそれを食い物にする配偶者とか内縁の夫とかがいるわけです。案の定、満足いただいて帰ってきただいた矢先クレームをつけに参りました。こういう時相手には2パターンあり、「僕が君を守る。」と僕にはもてない鋼の意思の方なら丁寧に説明させていただければいいのですが、こういう方はまれです。個性的で会話が成立しないどうしようもない方が多いです。
今回は後者でした。土曜の昼なのにこの時代アニメでも見ないような酩酊状態、母親と子供を見て声かけるだけで子供が号泣。それだけならまだ「何かありそうだな。」くらいしか思わなかったと思いますが、お母さんまで号泣し出したので「これはきっとヤバいやつだ。」感じた。このまま放置して幼稚園にも満たない子供にトラウマ植え付けて社会から脱落させちゃいけないといういつか失ったはずの変な正義感がでてきた。今回のような案件は初めてだったので僕個人だけの判断だと客観性、妥当性に自信が無い。そこで、3アウトシステムを今回は採用した、周辺でその一部始終を見ていたスタッフにも数名確認。全員がクロでしょうと言う判断だったので、ウチのクレーム対策部署に連絡。虐待疑惑の家族がきてるんだけど。というと確定した証拠が無くても、疑いでも通報するのは義務づけられています。というお返事。あとはクレーム対策部門がやってくれると言うことでそのままお願いした。
(児童虐待に係る通告)
第六条 児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。
2 前項の規定による通告は、児童福祉法 (昭和二十二年法律第百六十四号)第二十五条 の規定による通告とみなして、同法 の規定を適用する。
3 刑法 (明治四十年法律第四十五号)の秘密漏示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規定は、第一項の規定による通告をする義務の遵守を妨げるものと解釈してはならない。
第七条 市町村、都道府県の設置する福祉事務所又は児童相談所が前条第一項の規定による通告を受けた場合においては、当該通告を受けた市町村、都道府県の設置する福祉事務所又は児童相談所の所長、所員その他の職員及び当該通告を仲介した児童委員は、その職務上知り得た事項であって当該通告をした者を特定させるものを漏らしてはならない。