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東宝第3Q増収増益で好調 アニメ製作事業は「血界戦線」「うまるちゃん」のヒットが牽引

2016年1月12日に発表された東宝の第3四半期決算が好調だ。第3四半期までの連結で増収増益となったほか、映画、演劇、不動産の主要3事業が全て好調である。
第3四半期までの売上げは1750億2900万円(14.9%増)、営業利益は322億900万円(37.7%増)、経常利益は336億9300万円(34.6%増)、そして四半期純利益は208億7800万円(22.4%増)である。映画で『バケモノの子』『HERO』『ジュラシック・ワールド』などの大型ヒットがあったことに加えて、4月に新宿東宝ビルをオープンした不動産事業が業績に貢献した。

映画事業の売上げは1167億7800万円(19.1%増)、営業利益は211億2600万円(49.7%増)だった。映画事業はさらに製作と配給からなる映画営業事業、劇場の運営と興行の映画興行事業、さらにパッケージソフトやアニメ、ODS興行の映像事業部に分かれる。
映画営業事業は売上げ404億2500万円、営業利益95億2300万円である。期間中は『バケモノの子』『HERO』『名探偵コナン 業火の向日葵』『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』を含む21本に共同出資した。配給作品は東宝で27本、東宝東和は『ジュラシック・ワールド』『ミニオンズ』など8本である。
ヒット作が多かったことから、国内配給は31億5000万円(18.6%増)、製作出資の配分収入が16億200万円(204.1%増)と伸びた。輸出も47.6%増の12億5500万円、テレビ放映も15億5500万円(30.5%増)と伸びている。ビデオ収入は10億3000万円(21.1%減)と減少したが、これをカバーした。
映画興行事業は、TOHOシネマズが中心となる。売上げは554億1100万円(12.5%増)、営業利益は76億1400万円(38.2%増)。こちらも大型ヒットに支えられた。

アニメ製作事業も好調だ。アニメ製作事業は映像事業部門に属している。映像事業全体の収入は166億3300万円(1.9%減)と前年並みだった。しかし、パッケージ事業が86億9700万円と14.8%減、ODS事業が12億4400万円の35%減となる中で、アニメ製作事業が28億7300万円(88.6%増)の高い伸びとなり、売上げと増益を支えた。
期中に、映像事業部として『血界戦線』、『ハイキュー!! セカンドシーズン』、『干物妹!うまるちゃん』、映画『名探偵コナン 業火の向日葵』などに出資した。これらがヒットになった。東宝では『血界戦線』のサントラCD 2万枚販売のヒットとなったほか、『干物妹!うまるちゃん』が業績に寄与したとしている。
またODS事業では『劇場版 弱虫ペダル』『攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL 新劇場版』などが主力作品で、ここでもアニメの占める割合が高くなっている。東宝のアニメ事業は依然拡大基調にあるようだ。

演劇事業は、売上高114億4400万円(16.9%増)、営業利益は26億800万円(48.1%増)。『Endless SHOCK 15th Anniversary』『レ・ミゼラブル』『エリザベート』『DREAM BOYS』『RENT』などのヒットが貢献した。
不動産賃貸事業は240億200万円(9.4%増)、営業利益は87億9500万円(12.0%増)で引き続き高い利益となっている。大型シネコン新宿TOHOシネマズや大型ホテルを収容する新宿東宝ビルの4月の開業が事業収益に貢献している。

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