松浦祐子
2015年12月27日03時00分
日本酒やみそといった発酵食品づくりで知られる新潟市中央区の沼垂地区に26日、新たに地域密着のクラフトビールを醸造する「沼垂ブルワリー(醸造所)」が完成し、お披露目会が開かれた。「発酵」をキーワードとして、地域の活性化につなげるのがねらいだ。
醸造所の運営会社「沼垂ビール」を創業した高野善松さん(61)が「小さなブルワリーが町の中にでき、地域の中でビールが飲めるようになることが、これから意義を持つようになると思う」とあいさつ。参加者は、生きたビール酵母を無濾過(ろか)、無加熱で発酵させて作った「ヴァイツェン」「ペールエール」「IPA(アイピーエー)」の香り豊かでこくのある3種類のクラフトビールを味わった。山岸健治・沼垂地区連合町内会長は「酵母が生きていることを感じる味だ。みんなで協力する『沼垂スピリッツ(精神)』で盛り上げていきたい」と話した。
善松さんと兄の俊夫さん(65)は沼垂出身で今は東京で働く。善松さんが東京の醸造会社でビール作りを習得した後、約1年前から毎週のように新潟に戻り、手作りで醸造所開設の準備を進めてきた。
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