SMAP解散を生んだ、「空白の一日」と「掟破り」…なぜジャニーズ寄りの報道垂れ流し?
SMAP解散報道の衝撃は収まらない。13日付で日刊スポーツが「SMAP解散」、スポーツニッポンが「SMAP分裂危機」と一面で報じ、その後もスポーツ紙や週刊誌の報道合戦が続いている。かたちとしてはこのスポーツ紙2紙のスクープとなっているが、実はもともとは14日発売の「週刊新潮」(新潮社)が飛ばすはずだった。週刊誌記者が話す。「Thinkstock」より
「ジャニーズ事務所とスポーツ紙が手を組んだスクープ潰しですよ。週刊誌は記事を掲載する前に、情報のウラ取りの目的もあり当事者にも必ずコメントを求める。これは最低限の礼儀であり、記事を書く際に必要な行為です。今回でいえば、SMAPが解散危機に陥っているという情報を得たら、最終的にはジャニーズに当てます。『新潮』の記事にも、最後の部分でジャニーズのコメントが掲載されています。印刷のスケジュール的におそらく『新潮』は遅くても12日までには当てている」
つまり、ジャニーズはこの段階で14日発売号に記事が掲載される事実を把握することになる。同記者が続ける。
「そこでジャニーズは、校了日と発売日までのタイムラグを使うわけです。つまり、『空白の1日』を使って13日に日刊とスポニチに掲載されるように仕向けたのです。今回に限らず、芸能事務所によっては都合が悪いと思えば、懇意にしているスポーツ紙にネタをリークし、自分たちに都合の良い情報で記事化させるわけです。
ジャニーズと懇意にしている日刊は、以前からSMAP解散のネタ自体はつかんでいました。しかし、仲が良いがゆえに正式な結論が出ていないうちに記事化することはできない。そこに、ジャニーズと利害関係のない『新潮』が登場。悪く書かれることを恐れたジャニーズ側が日刊にリークしたというかたちになり、“スクープ”が生まれたのです」(同)
ルール違反
しかし、これは以前では“ルール違反”に当たったという。別の週刊誌記者が語る。
「少し前までは、芸能事務所も週刊誌に当てられた後に、スポーツ紙にリークするというルール違反をしませんでした。事務所側も週刊誌とは“持ちつ持たれつの関係”と考えていたので、掟破りはしなかったんです。それがここ10年ほどで、事務所とスポーツ紙が手を組んだスクープ潰しが如実に目立つようになりました」
一方で、『新潮』も手痛いミスをしている。